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7月9日、神奈川県横須賀にある、核燃料製造会社「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」で核燃料であるウラン粉末が飛散した。23歳の男性作業員1人が被曝(ひばく)したものの、被爆量は1.12ミリシーベルトで、人間が自然界で1年間に浴びる量程度。健康上の被害はなく、外部にも影響はないという。

世界で「唯一」、核兵器による被爆国「日本」にいる、私たちとしては被爆と聞くとドキッとしてしまう。同時に石油などの化石燃料に依存している現状では、有望な新エネルギー技術が確立するまで、原子力エネルギーに頼らざるを得ない。安全性は十分に確保したい。

原子力発電に使われる核燃料とはどんなものだろうか?

核燃料とはわずか1cm、8gの二酸化ウランの黒いペレットである。通常はこのペレットをいくつも積み重ねた「燃料集合体」を燃やす。

世界各地から採掘される、ウラン鉱石の中にはウラン以外の不純物が含まれる。まず、この不純物を取り除き、粉末状のイエローケーキと呼ばれるウランを取り出す。次の工程、「ウラン濃縮」のためにイエローケーキをウラン化合物(六フッ化ウラン)にする。

採掘されたウランにはウラン238が約99.3%、ウラン235が約0.7%含まれている。このうち、ウラン235は核分裂する放射性同位体であり、原子炉で核燃料として用いられる。核燃料のためには核分裂するウラン235の割合を0.7%から3〜5%程度に高める

こうして濃縮された六フッ化ウランは、再転換工程で二酸化ウランにされる。次に、「成型加工」工程で、粉末状のウラン化合物(二酸化ウラン)を高温で焼き固めてペレットを作る。このペレットを被覆管という金属の管に詰め、それをさらに束にし「燃料集合体」にする。 

参考HP 日本原子力燃料K.K
 →
 http://www.jnfl.co.jp/business-cycle/index.html

ウランの濃縮について


濃縮ウランは、ウラン濃縮により、ウラン235の濃度を高めたものをいう。また、ウラン235の濃度が天然ウランを下回る物を、減損ウラン(劣化ウラン)という。

ウラン235の濃度が天然ウラン (0.7%) を下回る場合「減損ウラン(劣化ウラン)」
ウラン235の濃度が天然ウラン (0.7%) を超え、20%以下の場合「低濃縮ウラン」
ウラン235の濃度が20%を超える場合「高濃縮ウラン」

いま話題になっている。北朝鮮やイラクの核問題では、通常の原子力発電には不要な高レベルにまでウランを高濃縮している。核兵器の場合はウラン235の割合を90%以上に濃縮する。濃縮の方法には、遠心分離法、ガス拡散法、レーザー法がある。(出典:Wikipedia)

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放射線被ばく:作業員1人、横須賀の核燃料加工会社で


経済産業省原子力安全・保安院は10日、原発の核燃料加工会社「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」(神奈川県横須賀市)の施設内で、微量の放射性物質が飛散し、男性作業員(23)1人が被ばくしたと発表した。被ばく量は1.12ミリシーベルトで、人間が自然界で1年間に浴びる量程度。健康上の被害はなく、外部への影響もないという。国は同社に原因究明と再発防止策を提出するよう求めた。

保安院によると、9日午前5時25分ごろ、核燃料の原料である放射性物質のウラン化合物を固めて燃料ペレットを作る装置で発生した。ウラン化合物を装置に供給するパイプのふたが、清掃後に閉じられていなかったという。飛散したウラン化合物の量は約9グラムで、燃料ペレット1個分に相当する。放射能量は原子炉等規制法の省令が定めた基準の2.7倍の99万ベクレルだった。

保安院は、同社の国への連絡が同日午前11時55分と遅れたことを重くみて、10日に幹部を呼んで厳重注意する。(毎日新聞 2008年7月10日)
 

放射性物質輸送のすべて
青木 成文
日刊工業新聞社

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核燃料サイクルの闇―イギリス・セラフィールドからの報告
秋元 健治
現代書館

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