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私たちは原子・分子については学校でよく学ぶので、少しずつ理解がすすむ。その先の原子核や陽子・中性子さらにクオークやレプトンとなると、ふだん考えることはほとんどない。しかし、原子力発電はすでに原子核を分裂させており、実用段階にある。

すでに電力の3分の1以上を原子力発電に依存しているにもかかわらず、未だに馴染めないのは、放射性物質の危険性にあると思う。特に被爆国でもあり、原爆ドームが世界遺産となっている我が国としては、放射線物質は遠くに置いておきたい存在なのだ。

しかし、第3次オイルショックがの起きている今の状況では、エネルギーに好き嫌いをいってられない。原子力発電では、ウラン235の原子核中性子を当てて核分裂を起こして発電している。しかし、私たちは中性子についてどのくらいわかっているのだろう?今日は中性子について学びたい。

「素粒子」原子・原子核・中性子・ニュートリノの大きさとは?


原子のおおきさは約1nm(ナノメートル)約1×10-10m。原子核の大きさは約2fm(フェムトメートル)約2 × 10-15mの小ささ。陽子・中性子の大きさは約1fm(フェムトメートル)約1 × 10-15m。さらに電子は約1am(アトメートル)約1 × 10-18m。ニュートリノになると約1ym(ヨクトメートル)約1 × 10-24m(はっきりわかっていない)

さて、「ニュートリノ」という粒子はとてもちいさな存在なので、我々人ばかりか、地球さえも通過している。まったく無害であるので気にする必要はない、しかし「中性子」になると電離作用があり、細胞のDNAを傷つけるため、生命に危険性がある。

中性子とはどんな粒子なのか?


中性子の最大の特徴は、電荷が0であるということである。電荷を持たないため直接観測することが難しく、中性子の発見は電子や陽子と比べて遅れた。現在は原子核の中に、陽子の数とほぼ同量存在していると考えられている。

1930年にドイツのW・ボーテとH・ベッカーは、放射性の強いポロニウムから発せられるアルファ線をいくつかの軽い元素に当てた際に、ベリリウム、ホウ素、リチウムからは特に強い透過力をもった放射線が放出されることを発見した。

最初はこの放射線はガンマ放射であると考えられていたが、これはそれまでに知られていたどんなガンマ線よりも透過力が強く、実験結果はガンマ線説とは非常に異なっていた。次の重要な発見は、1932年にパリでイレーヌ・ジョリオ=キュリーと夫のフレデリック・ジョリオ=キュリーによって報告された。

彼らはこの謎の放射線がパラフィン もしくは他の水素を含んだ化合物に当たると非常に高エネルギーで陽子をはじき出すことを発見した。

この事自体は新しい放射がガンマ線由来であることを否定するものではないが、詳細にデータの量的な分析がなされた結果、次第にガンマ線仮説とは一致しなくなった。

そして1932年以降にイギリスの物理学者ジェームズ・チャドウィックが行った一連の実験でこのガンマ線仮説は主張しがたいものとなった。

彼は、この新しい放射は陽子と等しい質量を持ち、かつ電荷を持たない粒子によりなされるという事実を示唆した。そして彼はその仮説を証明する一連の実験を行った。この電荷を持たない粒子は現在では中性子と呼ばれている。

中性子星とは何か?


中性子星の表面は通常の原子核や電子からなる。この中性子星の大気は厚さが約1mほどで、その下には固体の「地殻」がある。さらに内部には中性子過剰核と呼ばれる非常に中性子の多い原子核でできた層がある。

このような原子核は地球上では非常に短時間で崩壊してしまうが、中性子星内部では非常に圧力が高いために安定して存在できる。さらに内部へ進むと、原子核から中性子が外へ漏れ出す「中性子ドリップ」と呼ばれる現象が見られるようになる。

この領域には原子核と自由電子と自由中性子が存在する。さらに内部に進むにつれて原子核が融けて一様な物質(中性子と少量の陽子、電子からなる)の超流動相となる。

中心部のコアと呼ばれる高密度の領域の構造はよく分かっていないが、核子と電子だけでなくπ中間子やK中間子といった中間子の凝縮や、核子以外のバリオンであるハイペロンが現れ、最も中心部の超高密度領域ではクォークからなる超流動体で構成されているという説もある。(出典:Wikipedia)

 

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