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原油価格の急騰が世界経済を揺さぶり、"第3次石油危機"の様相を呈している。2年以内に1バレル・200ドルに達するとの観測もある。過去2回のオイルショックは産油国の供給制限によって発生した。

しかし今回は、中国やインドなどの長期的な需要増や、各国の資源の囲い込み、投機マネーなどが絡んだ「複合的な危機」である。OPECの中でサウジアラビアが石油増産を表明したが市場はまったく反応しなかった。今回は今までとは違う石油危機である。

こうした中、脚光を浴びているのが埋蔵量豊富な「石炭」やカナダの資源「オイルサンド」や「オイルシェール」の利用である。しかし、そこにはCO2排出量の増加や、環境汚染物質の増加という課題が立ちはだかる。はたして石油代替燃料となるのか?

今日は石油代替燃料として期待される。「石炭」「オイルサンド」「オイルシェール」について調べる。

石炭とは?


石炭(coal)とは、古代の植物が完全に腐敗分解する前に地中に埋もれ、そこで長い期間地熱や地圧を受けて変質(石炭化)したことにより生成した物質の総称。見方を変えれば植物化石でもある。

石炭は他の燃料に比べて埋蔵量が多く、かつ石油のように一地域に偏在することなく全世界で幅広く採掘が可能なエネルギー資源である。50年で枯渇が懸念されている石油に対し150年の採掘が可能と考えられている。

1990年のデータでは ウランを含む燃料資源を石油に換算した確認可採埋蔵量の比率は石炭が61.9%に達し、オイルサンド類の16.1%石油の10.8%、天然ガスの9.7%に比べて圧倒的に多い。また石油が世界の埋蔵量のうち中東地区に70%以上が偏在していることや(1999年のデータ)、天然ガスが旧ソ連と中東で70%以上の埋蔵量を占有する状況である(1999年のデータ)のに比べて 石炭は旧ソ連(23.4%)、アメリカ(25.1%)、中国(11.6%)、オーストラリア(9.2%)、インド(7.6%)、ドイツ(6.8%)と政情の安定している国の埋蔵量が大きいことが特徴(1999年のデータ)。

オイルサンドとは?


オイルサンド(Oil sand)とは、極めて粘性の高い鉱物油分を含む砂岩のこと。原油を含んだ砂岩が地表に露出、もしくは地表付近で地下水などと反応し、揮発成分を失ったものと考えられている。色は黒ずみ、石油臭を放つことが特徴。油分が石炭を乾留した時に出るコールタールに似ていることから、始めタールサンドと呼ばれたが、実際の成分は石油精製から得られるアスファルトに近い。

世界中に埋蔵されているオイルサンド、オイルシェールから得られる重質原油は約4兆バレルで通常原油の2倍以上と推定されており、石油燃料代替資源として注目を浴びている。オイルサンドから1バレルの重質原油を得るためには、数トンの砂岩を採掘し、油分(ビチューメン)を抽出する必要があり、大量の廃棄土砂(産業廃棄物)が発生する。

オイルサンドから取り出すのは大変である。現在は、大量の水とエネルギーを使い、熱湯で分離する露天掘り法が用いられている。このとき、土地利用、廃棄物処理、水利用、水質汚染、大気汚染などの環境問題を引き起こす可能性が高い。オイルサンドによる大気汚染は州レベルでも越境レベルでも急速に進み、カナダ・アルバータ州は2003年からカナダの産業大気汚染のメッカとなっている。

オイルシェールとは?


オイルシェール(oil shale)とは、油母 (kerogen) を多く含む泥岩である。オイルシェールから油母を抽出し、それを化学処理して液状炭化水素とすることができる。油母とは石油になる前の段階の有機物をいう。頁岩(シェール)に多く含まれるので、こう呼ばれる。

頁岩(シェール)とは、泥岩の一種で層状に堆積したものである。頁岩(シェール)以外にも油母を含む岩石があり、これもオイルシェールに含める場合がある。

オイルシェールに含まれる有機物は、淡水湖の藻類由来のものが多いとされている。そのため、油田地帯よりも炭田地帯に多く産する。石炭と同様に植物化石でもある。

オイルシェールはアメリカ合衆国を始めとして世界各地に埋蔵されている。世界的には2兆8000億〜3兆3000億バレル(450×109 から 520×109 m3)が埋蔵されていると言われているから、原油より埋蔵量は多い

オイルシェールの採掘と処理は、土地利用、廃棄物処理、水利用、水質汚染、大気汚染などの環境問題を引き起こす可能性がある。オイルシェールの採掘、とりわけ坑道を使わず露天掘りする場合、環境に悪影響を及ぼす。急な採掘をしたり、地中で燃焼を行うことによって、有害物質(とりわけ重金属)を含んだ廃水が発生し、河川や地下水を汚染する。また、侵食、硫黄性ガス、粉塵による大気汚染も発生する。

出典:Wikipedia「石炭」「オイルサンド」「オイルシェール」

関連するテレビ番組
NHKクローズアップ現代「“第三次石油危機”の衝撃」


原油価格の急騰が世界経済を揺さぶり、"第三次石油危機"の様相を呈している。2年以内に1バレル・200ドルに達するとの観測もある。過去2回のオイルショックは産油国の供給制限によって発生した。しかし今回は、中国やインドなどの長期的な需要増や、各国の資源の囲い込み、投機マネーなどが絡んだ「複合的な危機」のため、解決が難しいという。こうした中、脚光を浴びているのが、カナダの資源「オイルサンド」や、埋蔵量が豊富な「石炭」の利用。しかし、そこにはCO2排出量の増加という課題が立ちはだかる。原油高騰の背景と今後のエネルギー対策について考える。(NO.2604 6月25日放送)

スタジオゲスト : 十市 勉さん(日本エネルギー経済研究所 専務理事)

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