ニュースで学ぶサイエンス!このブログでは、最新科学情報をくわしく調べ、やさしく解説!科学がわかります。
北京でオリンピックの開会式が開かれる前日、人工降雨ロケットが打ち上げられていたころ、関東の上空には寒気が入り込み、雷と強い雨が降っていた。

昼間の猛暑のあと、雷を伴う集中豪雨が起きるのが今年のパターンのようだ。この雨が少なければ、よい打ち水効果となり、涼しさを感じるようになるのだが、床下浸水や床上浸水、洪水まで起こすような集中豪雨をゲリラ豪雨などとよんでいる。

ゲリラ豪雨はだいたい1時間に50mm以上の降雨の場合をいうようだが、今年は各地で大雨洪水注意報・警報が出されることに驚く。先日、東京都豊島区で土木作業員5人が流された。最近、都市部ではヒートアイランド現象地球温暖化などにより、局地的に集中豪雨が発生する傾向が強まっている。今年は3年連続のダイポールモード現象も起きている。

こういった状況をふまえて、気象庁では「異常気象分析検討会」という会合を最近行っている。今回は、気象庁の専門家が2008年7月上旬以降継続している「西日本を中心とした高温と少雨」を対象に、このような天候をもたらしている要因について分析・検討を行った。 その結果はどうだっただろうか?

今年は北緯20度付近から赤道にかけてのインド洋で対流活動が活発になり、偏西風が影響を受け、偏西風の蛇行が起きたと見られる。その結果、西日本上空を中心に高気圧が強まりやすい状況になったことなどが要因とする見解をまとめた。

少雨とはいえ、上空には北から寒気が入りやすく、各地で積乱雲が発生、局地的な強い雨が降っている。検討会長の木本昌秀・東大教授は「高気圧の周りは湿った空気が流れ込みやすい。今後2週間は注意が必要」だそうだ。

関連するニュース
局地的な強い雨、気象庁検討会「今後2週間は注意が必要」


西日本を中心に続く今夏の高温や少雨などの異常気象を受け、気象庁の分析検討会は8日、7月下旬以降に偏西風の蛇行が見られ、西日本上空を中心に高気圧が強まりやすい状況になったことなどが要因とする見解をまとめた。

先月の西日本の平均気温は平年より1・6度高く、東日本でも1・5度高かった。西日本太平洋側の降水量は平年の29%にとどまっている。北緯20度付近から赤道にかけてのインド洋で対流活動が活発になると偏西風が影響を受ける傾向があるといい、梅雨前線の活動が活発でなかったこととも関係している。

少雨とはいえ、各地で局地的な強い雨が降っており、検討会長の木本昌秀・東大教授は「高気圧の周りは湿った空気が流れ込みやすい。今後2週間は注意が必要」と話した。(2008年8月8日22時17分  読売新聞)

参考HP アイラブサイエンス「ダイポールモード現象」
 →
 http://blog.goo.ne.jp/liberty7jp/d/20080731 
アイラブサイエンス「豪雨・突風各地に被害」
 →
 http://blog.goo.ne.jp/liberty7jp/d/20080730

 

雷雨とメソ気象
大野 久雄
東京堂出版

このアイテムの詳細を見る
天気と気象―大人の「科学」と「学習」
白鳥 敬
学習研究社

このアイテムの詳細を見る

ブログランキング・にほんブログ村へ ブログ検索 ブログランキングへ ランキング ←One Click please