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前回は、JAXAの打ち上げた「人工衛星」が集めた天体のデータをすべての人にわかるようにして、公開している「DARTS」について紹介した。

DARTS」はインターネット上で誰でも自由に使える、宇宙地図である。「カーナビ」がどこに何があるか地図を使って教えてくれるように、宇宙のどこにどんな星があるかわかるようにする「宇宙ナビ」である。

宇宙を観測する眼「天文観測衛星」によるデータを集めて集積したものであるが、天文観測衛星にはどんなものがあるのだろうか?

JAXAで運用中の[天文観測衛星]を調べると、太陽観測衛星「ひので(SOLAR-B)」 、赤外線天文衛星「あかり(ASTRO-F)」、X線天文衛星「すざく(ASTRO-EII)」 がある。

それぞれの衛星で何を観測しているのだろうか?

太陽の影響を究明する観測衛星「ひので」


太陽観測衛星「ひので(SOLAR-B)」は、「ようこう(SOLAR-A)」の後継機です。日本・アメリカ・イギリスにより共同開発され、2006年9月23日6:36(日本標準時)、M-Vロケット7号機で内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられました。
開発における各国の役割として、衛星システムはJAXAおよび三菱電機が担当。可視光望遠鏡についてはJAXAおよび国立天文台が望遠鏡本体を、アメリカのNASAが焦点面検出装置を製作。X線望遠鏡についてはNASAが光学系、JAXAがCCDカメラを製作。イギリス(PPARC)は、NASA・JAXAと共に極紫外線撮像分光装置を製作しました。

太陽は詳細な観測ができる唯一の恒星です。これまでの観測データの蓄積と新たな観測データと併せて分析・研究することで、あらゆる現象のメカニズムをより詳しく知ることができ、またそれを知ることが、宇宙に起こるさまざまな現象を解明するカギとなるのです。

「ひので」には、可視光・X線・極紫外線の3種類の望遠鏡が搭載されます。太陽大気中の磁場分布や電流分布、速度分布の精密な観測などを行うことで、太陽での爆発のメカニズムを明らかにし、太陽が地球に及ぼす影響の予測に大いに貢献すると期待されています。また「ひので」は、1年のうち9カ月間にわたり地球の陰に入らない軌道をとるので、長期の連続観測が可能で、最低でも3年間は太陽観測を行う予定です。 (出典:JAXA)

「あかり」は、銀河の誕生とその進化過程のカギを探す赤外線天文衛星


「あかり(ASTRO-F)」は、日本初の本格的な赤外線天文衛星で、空全体にわたって星や銀河などすべての赤外線源を調べあげる「サーベイ観測」を目的としています。同様の目的でアメリカ・イギリス・オランダによって1983(昭和58)年に打ち上げられた世界初の赤外線天文衛星IRAS(Infrared Astronomy Satellite)と比べ、はるかに高い性能を目指し、現在開発が進められています。

IRASが口径57センチの赤外線望遠鏡を搭載、約10カ月間の観測をしたのに対して、「あかり」は口径67センチで打ち上げ後約550日の観測が可能です。観測装置は遠赤外線を観測するFISと、近・中間赤外線カメラであるIRCの2種類(IRCの近赤外線カメラだけは数年間にわたって観測可能)。撮影能力もIRASの1桁以上高い感度、数倍以上高い解像度を備えます。

「あかり」の主な目標は、「銀河がいつどのようにして生まれ、現在の姿に進化してきたか」「星の誕生とその周りで惑星がどのように形成されたのか」というプロセスの解明です。(出典:JAXA)

「すざく」はブラックホールなど宇宙のダイナミックな活動を観測


「すざく(ASTRO-EII)」は日本の5番目のX線天文衛星で、2005年7月10日、M-Vロケット6号機により打ち上げられました。 1993(平成5)年8月に打ち上げられたX線天文衛星「あすか(ASTRO-D)」の装置を飛躍的に発展させ、優れた分光能力と、軟X線からγ線までの広い帯域(0.4〜600 keV)を高感度で観測できるようになります。 世界最高水準のX線観測システムを国際協力で開発し、激動する宇宙の姿をX線像とスペクトルから解き明かします。

宇宙の中でも高温でかつ激しい活動領域からは、X線を中心に多量のエネルギー放射が行われています。中性子星やブラックホールに極めて近い領域、あるいは超新星残骸、銀河中心核や銀河団など、「激しく活動している」宇宙の本質を知るためにはX線観測が最適です。しかし宇宙からやって来るX線は、地球をとりまく大気により吸収・散乱されるので、地上で観測することができません。そのためロケットや人工衛星を使った大気圏外での観測が必要なのです。

「すざく」では、3種の機器で観測します。5台搭載される軟X線望遠鏡は、高エネルギーで世界でも最大級の有効面積を持ちます。そのうちの1台にはX線天体のスペクトル観測をこれまでの10倍以上の分解能で行うX線分光計が組み合わされます。残りの4台にはX線CCDカメラが装備され、X線 領域で高品質の色鮮やかな撮影が可能になります。これらの他にも、硬X線検出器も1台搭載され、望遠鏡より更に高いエネルギーのX線をカバーします。 (出典:JAXA)

参考HP JAXA → http://www.jaxa.jp/index_j.html


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