フォッサマグナとは何だろう?

 フォッサマグナは糸魚川−静岡構造線という日本列島を真二つにする「大断層」である。ところが、くわしく調べてみるとそうでないことがわかる。正解は糸魚川−静岡構造線、柏崎−千葉構造線、新発田−小出構造線という3つの構造線にかこまれた大きなUの字型の日本最大規模の「地溝帯」のことをいう。

 最近、日本の各地で恐竜の化石が見つかったり、地震対策のために全国各地の断層が細かく調べられたりしている。多くの人たちの努力の結果、これまで未知であった地面の下のようすがわかるようになってきた。現在のように地質学がさかんになってきたのは、ごく最近のことである。



 日本の地質学の黎明期

 時代は1868年、明治維新にさかのぼる。当時日本は強大な軍事力を背景とした欧米諸国の圧力に屈し、不平等条約が結ばれ、開国を余儀なくされた。以後、日本は富国強兵に努め、条約が改正されるのは、日本が日清戦争において清に勝利した後の1899年を待つことになる。当時はどれだけ軍事力があるかで対等の条約を結んでもらえるかどうかが決まる厳しい時代であった。

 富国強兵のためには、日本の国内にある、鉄や銅などの鉱物資源や石油・石炭などのエネルギー資源を調べることは大切なことであった。このため政府は諸外国から外国人の指導者を呼び寄せた。そのうちの一人にエドムント・ナウマンがいた。


 エドムント・ナウマン
ナウマンはナウマン象の発見者として有名であるが、日本に滞在する10年間に化石研究、火山研究、地震研究など様々な地質学的な調査を行った。また、交通機関の発達してない時代に、およそ1万キロメートルを踏破し、日本で最初の地形図地質図をつくった。

 さて、ナウマンが1875年11月長野県野辺山を越え、平沢に到着した頃、日はすでに暮れていた。平沢の宿で一泊し、出発しようとした翌日は快晴であった。「さあ、出発だ」外に出たとき、目の前の風景に驚愕する。前日目にしてきた、八ヶ岳のなだらかな風景とまったく違っていたからである。そこにあったのは南アルプスの立ちはばかる険しい壁だった。そしてナウマンは壁の下の幅広い、緑の低地に立っていた。フォッサマグナの存在に気がついた瞬間であった。


 フォッサマグナの意味

 この言葉はラテン語で、フォッサは「溝」、マグナは「大きい」を意味する。ナウマンは近くの火山や岩石を調べ、西側の南アルプスの岩石が古い(3億年〜1億年前)ことと、東側の八ヶ岳の岩石が新しい(2000万年前)ことを発見する。

ナウマンはこの「溝」は「火山の噴出物が埋めてできたもの」と考えていた。しかし現在、その場所は「ユーラシアプレート」と「北アメリカプレート」の両端がぶつかり合う場所であり、まさに名前どおり「溝」は地下深く、幅も広い、「大地溝帯」であることがわかっている。


 フォッサマグナは大地溝帯

 フォッサマグナは、日本の主要な地溝帯の一つで、地質学においては東北日本と西南日本の境目とされる地帯。

 西端は糸魚川静岡構造線(糸静線)、東端は新発田小出構造線及び柏崎千葉構造線とされる、広い範囲にわたる地帯。中央地溝帯とも呼ばれる。語源はラテン語の“Fossa Magna”で、「大きな窪み」を意味する。

 しばしば糸静線と同一視されるが、糸静線はフォッサマグナの西端であって、「フォッサマグナ=糸静線」とするのは誤りである。つまり、地図上においては、糸静線は「線」であるが、フォッサマグナは「面」である。


 概要

 日本最大規模の地溝帯である。本州の中央を横断する断層地代。西側の境界線を糸魚川=静岡構造線という。主に基盤岩は西南日本の中古生界からなり、第三紀の火山岩と堆積岩によって埋積されている。

 フォッサグナ北部では第三紀層の褶曲によって生じた丘陵地形が際立って目立っている(頸城丘陵、魚沼丘陵など)。一方、南部ではフィリピン海プレートによって運ばれ、日本列島に衝突した地塊が含まれる(丹沢山地、伊豆半島など)。フォッサマグナの東側を東北日本、西側を西南日本という。

 ハインリッヒ・エドムント・ナウマンが発見し、1893年のナウマンの論文で初めて発表された。彼が南アルプス山系から八ヶ岳や関東山地を眺望した際、巨大な地溝帯の存在を思いついたとされる。 フォッサマグナ内部の地層が褶曲していることはアルフレッド・ウェゲナーの「大陸と海洋の起源」において、陸地の分裂・衝突の証拠として紹介された。プレートテクトニクスではフォッサマグナは北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界に相当するとされる。(出典:Wikipedia)


参考HP フォッサマグナミュージアム → http://www.city.itoigawa.niigata.jp/fmm/

参考書籍 「フォッサマグナって何だろう」フォッサマグナミュージアム刊


惑星地質学
宮本 英昭,橘 省吾,平田 成,杉田 精司
東京大学出版会

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裂ける大地 アフリカ大地溝帯の謎 (講談社選書メチエ)
諏訪 兼位
講談社

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