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オリンパスの光学機器
オリンパスからカプセル内視鏡が販売された。オリンパスは、カメラのイメージがあるが、大正8年(1919年)の創立当時は国産初の顕微鏡開発を目指してスタートした会社である。

現在、医療用の光学機器や顕微鏡では世界のトップシェアを誇り、特に内視鏡は世界シェア75%以上を占める。 また、余り知られていないがICレコーダーのトップメーカーでもあり、海外では70%以上、国内でも50%近いシェアを占めている。

カプセル型内視鏡
今回、販売された内視鏡であるが、口から肛門まで消化管のすべてを撮影可能にしたところがすごい。小腸は暗黒大陸といわれるほど、その臓器の場所ゆえに小腸粘膜を直接観察することが難しい臓器であった。そのような中で、患者様に全く苦痛がなく、小腸粘膜を直接観察可能なカプセル型内視鏡はまさに画期的なアイテムである。

主な特長は、まず大きさは外径11mm、長さ26mm。画像は通常内視鏡に匹敵する高画質、世界初のリアルタイム観察を実現した。 消化管の蠕動運動によって移動しながら1秒間に2枚、約8時間かけて合計約6万枚撮影する。税込み89250円。

小型カメラや照明を内蔵した錠剤大のカプセルを飲むと、撮影画像は、カプセル本体から無線で患者さんが身に着けたアンテナに送信され、順次受信装置に蓄えられるしくみである。

検査の方法
患者さんは検査の8時間以上前から絶飲食を行う。少量の水は可。患者に受信装置およびアンテナユニットを取り付ける。カプセル内視鏡の滅菌包装を開封し電源を投入する。カプセル内視鏡をアンテナユニットに近づけ、ビュワーに画像が表示されていることを確認する。

患者さんは水とともにカプセル内視鏡を飲み込む。ビュワーに消化管の画像が表示されていることを確認する。 カプセル内視鏡が胃に到達したことを確認する。カプセルを飲み込んでから1〜2時間後には病院を出て通常の生活に戻れる。カプセル内視鏡投与から4時間後まで、患者さんは食事が摂れない。

カプセル内視鏡投与約8時間後、患者さんから受信装置およびアンテナユニットを取り外す。撮影終了後、医師が受信装置から画像データをワークステーションにダウンロードして診断する。患者さんは、カプセル内視鏡が排便時に排泄されたことを確認し、回収する。担当医師は、数日後、患者さんにカプセル内視鏡の排泄確認を行う。

内視鏡は再利用?
一番気になるのは内視鏡カプセルは再利用するかどうかであるが、調べてみたところわからない。インターネットで検索すると、やっぱりそれが気になる人が多いのがおかしい。Wikipediaでは再利用しないと記入されているが、値段89250円を考えるともったいない。

患者さんが回収することになっているので、表向きは再利用しないといいながら、裏では、安い内視鏡として流通してもおかしくない。内視鏡というと内臓をイメージするが、最近は耳かき用の内視鏡が市販されているらしい。

それはともかく、「カプセル型内視鏡」は消化管の内部をリアルタイムで、直接観察できるすばらしい科学技術である。

参考HP Wikipedia「カプセル内視鏡」・オリンパス内視鏡 → http://www.olympus.co.jp/jp/news/2008b/nr081014capsulej.cfm

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オリンパスは錠剤のように飲み込んで使うカプセル内視鏡を15日から国内販売する。長さ26mm、直径11mmで小型のカメラとバッテリーを内蔵。従来の内視鏡が届きにくい小腸の診断用で、腸の動きで移動しながら毎秒2コマずつ撮影し高画質画像を無線で送る。約8時間の検査後に便とともに排出される。税込み8万9250円。 (2008年10月14日 asahi.com) 

 

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