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不思議?CO2を吸収する岩石発見!
米コロンビア大の研究チームが温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)を高い効率で吸収する岩石が世界各地にあり、地球温暖化対策のCO2地下貯留(CCS)技術に応用できる可能性があることを突き止めた。そんな岩石があるのだろうか?

研究チームによると、この岩石は「かんらん岩」でCO2を吸収して石灰岩などに変わる性質がある。だが、そのためには「かんらん岩」が地表に露出して空気に接触する必要があると考えられていた。 ところが、中東オマーンで道路工事で掘り出された石灰岩の仲間を分析したところ、かんらん岩が地下水に溶け込んでいたCO2を吸収してできていたことがわかった。

 

「かんらん岩」をCCSに利用できる?
このため、空気に直接接触していない、「かんらん岩」もCO2の吸収に使える可能性があり「地表近くのかんらん岩をボーリングし、CO2を溶かした水を注入すれば、低コストのCCS実現につながる」と考えている。温水を使えば、吸収効率はかなり高まるという。

そんな不思議な性質のある「かんらん岩」とは何だろうか?またなぜCO2を吸収し、石灰岩になるのだろう?

「かんらん岩」とは何か?
かんらん岩(橄欖岩、peridotite) は火成岩(深成岩)の一種で、SiO2成分に乏しい超塩基性岩に分類される。主にカンラン石からなり、そのほかに斜方輝石、単斜輝石などを含む。化学組成は (Mg,Fe)2SiO4。Mn、Ni、Ti を少量含む。斜方晶系。比重は3.2〜3.8。モース硬度は7。

超塩基性岩とは、ケイ酸(SiO2)の含有率が45%以下の火成岩と、それに由来する変成岩をまとめて呼んでいる。主なものは、ハンレイ岩、カンラン岩等の火成岩とその変成岩の蛇紋岩。これらの岩石には酸化マグネシウム・酸化鉄が多く含まれ、酸化カルシウムが少ない特徴がある。

なぜこうした、酸化カルシウムの少ない「かんらん岩」から石灰岩ができるのだろう?

「かんらん岩」から石灰岩ができる理由
調べてみるとカンラン岩は地球内部のマントルの上部にある岩石の一つだそうだ。それが地殻変動により、地殻の一部を破って上昇するとき、まわりの成分を溶かしてその成分を取り込みながら、マグマになる。

マグマになった「かんらん岩」はマントルの一部だったときとは成分が異なる。各成分を比較すると、マントルでは多いMgOがマグマでは大幅に減少し、 FeOはほぼ同じ、その他の元素ではマグマの方が増加している。特にAl2O3やCaOは大幅に増加している。

このため「かんらん岩」に多くなったCaO成分がCO2と結びつき、CaCO3に変化すると考えられる。地中でCaO成分が増えるのは、地殻中の石灰岩を溶かして取り込むからではないだろうか?

石灰岩は通常は古代ののフズリナ(紡錘虫)、ウミユリ、サンゴ、貝類、石灰藻などの生物の殻(主成分は炭酸カルシウム)が堆積してできる。このような石灰岩のでき方は珍しい。

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CO2を高効率で吸収する岩石、応用の可能性 米大研究


温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)を高い効率で吸収する岩石が世界各地にあり、地球温暖化対策のCO2地下貯留(CCS)技術に応用できる可能性があることを、米コロンビア大の研究チームが突き止めた。米科学アカデミー紀要に論文を発表した。

この岩石は「かんらん岩」。CO2を吸収して石灰岩などに変わる性質がある。だが、地殻変動で地表に露出して空気と接触した場合に限られると考えられていた。

ところが、同チームが中東オマーンで道路工事で掘り出された石灰岩の仲間を分析したところ、かんらん岩が地下水に溶け込んでいたCO2を吸収してできていた。

この結果、空気に直接接触していないかんらん岩もCO2の吸収に使える可能性がある。チームは「地表近くのかんらん岩をボーリングし、CO2を溶かした水を注入すれば、低コストのCCS実現につながる」としている。温水を使えば、吸収効率はかなり高まるという。

かんらん岩は普通、地下20キロ程度より深いところにあるが、オマーン、パプアニューギニア、ギリシャ沿岸部などでは地表近くにも多くある。

ただ、CCS実現にはCO2パイプラインの敷設なども必要で、技術的課題は多いとみられる。(asahi.com 2008年11月17日) 

 

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