世界標準・鉄道のレール幅「1m43.5cm」

 先日の日本テレビ「開局55周年記念番組古代ローマ大発掘スペシャル」は、ためになる番組であった。その中で印象に残ったのが「道路」についての話。現代社会になくてはならない交通網の原点「道路」を、世界で最初に構築したのが「ローマ街道」だった。2000年以上前に作られた地球2周分にも及ぶ壮大な街道網は、優れた建築構造と交通システムを併せ持っていた。

 ローマ街道には、現代の日本に欠かすことのできない“ある文化”のルーツが存在していた。このローマ街道には数千年もの間馬車が通っていたため、わだちが刻まれている。その幅は「1m43.5cm」で、これは日本の新幹線のレールの幅が同じである。これは1825年にイギリスの鉄道技術者が世界初の蒸気機関車のレール幅を「1m43.5cm」にしたことが始まりだとされている。



世界中の鉄道がローマ馬車の車幅にならって造られたものだというのはおどろきである。ところで、この「1m43.5cm」で使われている長さの単位m(メートル)は何を基準に決められたのだろう?


 経線の長さによるメートル

 メートルが初めて規定されたのは1791年、フランスにおいてだった。前年の3月に国民議会議員であるタレーラン=ペリゴールの提案によって、世界中に様々ある長さの単位を統一し、新しい単位を創設することが決議された。当初はイギリスとの協同で進める予定であったが、この事業はフランス革命の一環であり(各地での度量衡の単位が異なることは、打破すべき旧体制−アンシャン・レジーム−のひとつであった)、同様の革命が自国にも波及することを恐れたイギリスの参同が得られず単独で行うことになり、フランス科学アカデミーに委員会が設けられた。

 自然科学に根拠を持ったものでなければ世界で共通に使ってもらえないということで、委員会では以下の3つの案が検討された。

1.地球の北極から赤道までの子午線の長さの1,000万分の1
2.赤道の周長の4,000万分の1
3.北緯45度の地点で、半周期が1秒になる振り子の紐の長さ
これらはほぼ同じ長さであるが、その元となったのは、ヨーロッパ各地で使われていた、キュビットの2倍のダブルキュビットに由来する単位であった。

 第3案は、地球の重力が場所によって異なることと、長さの定義に時間を使わなければならないということで却下された(ただし、現在のメートルの定義には秒が使われている)。第2案も、赤道上には海上区間や熱帯地域が多く測量が困難ということで採用されず、委員会は第1案を国民議会に答申した。それを受けて、1791年3月の国民議会で1案が正式に採用された。


 困難を極めた測量

 1795年、ニコラ・ルイ・ド・ラカーユの測定値に基づいて暫定的に「メートル」の長さを定め、黄銅製の仮の原器を作成した。1792年より、北極から赤道までの長さを実際に測量することとなった。しかし、その長さを実際に測量するのは不可能に近いので、パリを通過する同一経線上にあるフランス北岸のダンケルクからスペイン南岸のバルセロナまでの長さを三角測量を繰り返して計測し、その長さと両都市の緯度差から北極から赤道までの長さを求めることとした。

 測量が行われたのがフランス革命の直後でまだ政情が不安定であったこと、スペインもフランスと対立していたこと、さらにほとんどが山岳地帯であったことから測量は困難を極めた。スパイと間違われて逮捕されたり、命を落したりした者もいた。測量には7年かかり、1798年に終了した。この測量結果を元にしてメートルの長さが正式に定められ、1799年に白金製の正式な「メートル原器」が作成された。

 この原器は、国立史料館に保管されたことから「アルシーブ(Archive)のメートル」と呼ばれる。質量も、このメートルを基準として、1立方デシメートルの水の質量が1キログラムと定められた。これに時間の単位秒を加えて新たな単位系メートル法が作られた。


 メートル原器によるメートル

 1870年、全世界の単位をメートル法に統一するメートル条約を締結するための会議で、単位系の基準はメートル原器とすると定められたので、メートルと地球の経線の長さとの直接の関連はなくなった。1875年にメートル条約が締結された。日本は1886年(明治19年)にこの条約に加入した。メートル条約を受けて、各国で使用するためのメートル原器が30本作られた。

 このメートル原器は白金90%、イリジウム10%の合金で、発案者の名前から「トレスカの断面」と呼ばれるX字形の断面をしている。両端附近に楕円形のマークがあり、その中に3本の平行線が引かれていて、0℃のときの中央の目盛り同士の間隔が1メートルであると定められた。30本のうち、"No.6"の原器が「アルシーブのメートル」の長さに最も近かったため、これを「国際メートル原器」とした。

 1889年の第1回国際度量衡総会において他の原器がくじ引きで条約加盟各国に配布され、国際メートル原器との差が伝えられた。例えば日本に配布されたものは"No.22"で、国際メートル原器との差は0.78 µmである。


 普遍的な定義へ

 国際メートル原器という「物」を基準にした定義では、メートル原器の紛失、焼損などのおそれがある。さらに、国際メートル原器と比較しなければメートルを決めることができない。そのため、どこにいても1メートルの長さを現示することのできる普遍的な定義が求められるようになった。また、メートル原器によるメートルの長さにも問題があった。測量技術の進歩により、再度地球の経線の長さを計ってみると、本来なら10 000 000メートルとなるはずの北極から赤道までの長さが10 002 288メートルであることがわかった。また、基準となる目盛り線自体に幅があるため、その幅分だけ誤差が生じることになる。

 普遍的でより精度の高いメートルの定義として光の波長を使用するという発想が、ジェームズ・クラーク・マクスウェルの1873年の著書『電磁気学』の中で初めて示されている。1892年、国際度量衡委員会は光の波長を用いた長さの基準の研究をアルバート・マイケルソンに依頼しており、彼は自身の考案した干渉計でカドミウムから出る赤色の光の波長を求めて、光の波長を元にしたメートルの定義が可能という研究結果を発表した。どの原子を使用すれば良いかの議論の末、1960年の第11回国際度量衡総会において、「クリプトン86原子の準位2p10と5d5の間の遷移に対応する光の真空中における波長の1 650 763.73倍に等しい長さ」という新しい定義が採択された。

 その後、光速度の測定精度が高まったこと、長さの測定精度が時間の測定精度と比べて劣っていたことから、1983年の第17回国際度量衡総会において、光速度を基準とする現在の定義が採用された。現在、「1メートル」とは、1秒の299 792 458分の1の時間(約3億分の1秒)に光が真空中を伝わる距離として定義されている。(出典:Wikipedia)


参考HP Wikipedia「メートル」・日本テレビ「開局55周年記念番組古代ローマ大発掘スペシャル」 → http://www.ntv.co.jp/rome/etc/005.html
 

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