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新型宇宙船「HTV」の役割とは?
12月25日、JAXAが国際宇宙ステーション「ISS」に、水や食料、実験装置などを運ぶために開発した、無人宇宙輸送船を茨城県つくば市で公開した。宇宙輸送船名は「HTV」、全長10メートルの巨体で、来年9月に新型のH2Bロケット1号機で打ち上げられる予定である。

先日、再来年の2010年2月に山崎直子さんが、2011年春ごろには古川聡さんが、国際宇宙ステーション「ISS」に行くことが決まったが、山崎さんはスペースシャトルを古川さんはソユーズを使う予定である。

ISS」への補給手段は、スペースシャトルやロシアのソユーズと欧州のATVがあるが、スペースシャトルは2010年には退役を予定している。この後を担うのが「HTV」でスペースシャトルの代わりに「ISS」の船内用物資(日用品や実験装置)も船外用物資(ISS交換機器や曝露実験装置)も輸送する。

「HTV」の最大の特徴は、ロケットで打ち上げられたあと自動操縦で飛行し、高速の宇宙ステーションとぶつかることなくドッキングする、優れた技術を持っていることで、日本は10年前に国産の衛星どうしを、自動操縦でドッキングさせるという、世界初の技術を確立している。

H2Aと兄弟 H2Bロケットとは?
H2Bロケットは、平成21年度の打ち上げを目指して、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業株式会社(MHI)が共同で開発を進めている我が国最大の新型ロケット。主な任務は、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を輸送する質量約16.5トンの宇宙ステーション補給機(HTV)を高度約300kmの軌道に打ち上げることである。

H2Bロケットは、H2Aロケットの技術を活かした、より能力の高いロケット。液体酸素と液体水素を推進薬とする2段式ロケットで、本体横にはポリブタジエン系推進薬を使用した固体ロケットブースター(SRB-A)を装着し、加速を補助する。

H2Aでは1基だった第1段液体ロケットエンジン(LE-7A)を2基搭載し、標準型で2本だったSRB-Aを4本装備する。また、第1段タンクの直径を従来の4mから5.2mに拡大し、全長を1m伸長することにより推進薬を約1.7倍搭載する。このように、いくつかのエンジンを束ねる(クラスター化)方法は、すでに性能の確定しているエンジンを使用できるため、短期間かつ低コストで開発を進められるという長所がある。

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日本の無人宇宙輸送船が公開


国際宇宙ステーションに、水や食料、実験装置などを運ぶための日本が開発した無人の宇宙輸送船が茨城県つくば市で公開され、全長10メートルの巨大な機体が初めてその姿を現しました。来年9月に新型のH2Bロケット1号機で打ち上げられる予定です。(NHKニュース 12月25日)

参考HP JAXA 特集 2008年11月28日 新たな展開を迎える日本の宇宙輸送
 

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岩田 勉
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