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DNAバーコード
バーコードは便利なもので、JANコードだと13桁で約10兆個の種類の商品を登録できる。現在、生物の分類のために「DNAバーコード」というものが設置され、登録が始まっている。DNAバーコードとは何だろうか?

現在、知られている生物の種類は150万〜180万種類。このうちの約100万種は、昆虫類だ。実際には360万〜1億、またはそれ以上とも言われているが、はっきりとわかっていない。しかし、こんなにたくさんあっても、バーコードで管理できるのは、すごいことだと思う。

CBOL
国際的な活動は、2004年から。約50カ国170以上の機関・団体が加わって米国に事務局を置く、ザ・コンソーシアム・フォア・ザ・バーコード・オブ・ライフ(CBOL)がとりまとめている。魚や鳥、昆虫などで作業が先行し、これまでに約5万種、約56万個体からバーコード情報が集まっている。

生物分類学の研究体制は世界的に縮小傾向にあり、研究者も少なくなっているのが現状。絶滅危惧種など、生物多様性への関心は高まっているのに、専門家がいなくなれば、だれが正確な名前を決めるのか?…という心配があり、DNAバーコードが始まった。

DNAバーコードは、2003年、カナダ・ゲルフ大のポール・ヒーバート教授らが初めて提唱した。日本では、まだ国レベルの取り組みまでいっていないが、今年1月から本格活動を始めた日本バーコード・オブ・ライフ・イニシアチブ(JBOLI)の代表を務める伊藤元己・東京大教授は「ぜひ、データを発信してほしい」と呼びかけている。

では、どうやってバーコードとDNAを結びつけるのだろうか。

mtDNA-COI領域
DNAバーコードは、DNAの特定配列を種のマーカーとして用いる技術で、動物ではミトコンドリアDNA(mtDNA)の、COIという領域を使用する。それに対し、植物では、標準領域のコンセンサスが得られていないが、葉緑体DNAのゲノム上の複数領域を用いる予定。

このCOI部分は、DNAの塩基配列が生物によって大きな違いがある。DNAの塩基にはアデニン(A)、グアニン(C)、グアニン(G)、チミン(T)の4種類があるが、この塩基配列を器械で読み取って、数値、バーコード化し、これをデータベースに登録する。例えば塩基配列が「AAGCTATTC...」であれば「113241442...」といった具合だ。

ではこの「DNAバーコード」どうやって利用するのだろう。

食品表示偽装
「DNAバーコード」の最大の利点は生物の体の一部が資料として残っていれば、DNAを分析し、その生物の名前がすぐにわかることにある。

昨夏、米国の女子高生2人がニューヨークのレストランやスーパーなどで魚の切り身を集めて大学に届け、DNAバーコードで種名を調べてもらった。すると56点のうち14点に表示の誤りが見つかり、地元で大きく「食品表示偽装」として報道された。

すし屋の「シロマグロ」がアフリカ産淡水魚のティラピアだったり、庶民的な「赤魚」の中に絶滅危惧(きぐ)種が含まれていたり……。生徒の1人、ケイト・ステックルさんは、CNNに「高価な魚の代わりに、(絶滅危惧種など)望まれない魚や安い魚が使われていた」とコメントしていた。

バードストライク
先日、ニューヨークのハドソン川に航空機が着水した事故、原因は航空エンジンに鳥が吸い込まれる「バードストライク」であったが、「原因となった鳥の血や肉片が残っていれば、鳥の種類を特定でき、対策を立てられる」と西海功・国立科学博物館研究主幹。

新しい害虫が現れた時にも有効だ。昨夏、北海道の畑で見慣れないガの幼虫が、ダイズやカボチャなどの葉を食べる被害が起きた。成虫にまで育てられ、DNAバーコードも併用して、北海道では被害の発生が初めてのヘリキスジノメイガと「鑑定」された。

参考HP Japanese Barcode of Life Initiative( JCBOLI )
朝日新聞サイエンスニュース
DNAバーコード、進む登録 食偽装や害虫調査に活用 ( asahi.com 2009年3月23日 ) 

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