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破壊措置命令

北朝鮮は4月4〜8日の間にテポドン2号で、人工衛星を打ち上げると発表、秋田、岩手両県の上空を通過すると予告した。これに対し、浜田靖一防衛相は3月27日、北朝鮮が「人工衛星」名目で発射した長距離弾道ミサイルが日本領土・領海に落下した場合に迎撃する「破壊措置命令」を初めて発令した。

自衛隊は同日夜からミサイル防衛(MD)関連の部隊移動に着手。月内に配備を終え「万が一」に向けた初の実戦運用の態勢を整える。政府は北朝鮮のミサイル発射後、5〜10分で発射の事実を一般に通知する方針だ。

「破壊措置命令」とは、自衛隊法82条の2の3項に定められている命令で「防衛大臣が、事態が急変し内閣総理大臣の承認を得るいとまがなく、我が国に向けて弾道ミサイル等が飛来する緊急の場合、我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため、自衛隊の部隊に対し発令する命令」のことで、閣議決定を経ずに発令される。

お隣は違う国
桜の開花が宣言され、お花見の話題がテレビのバラエティ番組で放映されている。そんなのどかな春の日に、突然のように降ってわいてきたミサイル問題。日本は平和ボケしていると言われているが、世界は世界であって、主義主張の違う緊張関係にあることを思い出させてくれた。

イラン、イラク、アフガニスタン、イスラエルであったら、どこか遠い国の話であり「人ごと」であったが、それが北朝鮮であるとこんなに、緊張感が違うものかと思った。国が違えばまったく考え方は違うのだ。

ロシアにとっても「人ごと」なんだろう、「人工衛星の打ち上げなら国際安保理に違反しない」と言ってこれを支持、日本では浜田靖一防衛相が記者会見で「ロケットであれ、ミサイルであれ我が国上空を通過していく飛翔物体は不愉快きわまりない。直ちに中止してほしい」と述べた。

ミサイルかロケットか
それにしても北朝鮮はロケットと呼び、日本ではミサイルと呼ぶ。イメージが180°違うではないか。どっちが正しいのだろう?

実は、技術的には両者の間に大きな違いはない。大気圏外で切り離されたロケットの先端部を衛星として軌道に乗せることを目指すのか、そのまま大気圏に再突入させ、地上の一定の目標に向けて落下させることを目指すのかの違い。つまり、打ち上げの目的が違うだけだ。

国民は知らされてないが、世界はミサイル開発と宇宙開発を一体化して進めている。日本も同じだ。したがって、もし、北朝鮮がミサイルの発射を衛星の打ち上げだと主張したとしても、これらを区別して考える意味はほとんどない。

一般的に言って、ある国が軌道上に人工衛星を打ち上げることに成功した場合、その国はICBM・大陸間弾道ミサイルの技術を保有したと見なされるのは国際社会の常識だという。

我が国の防衛体制
実際にテポドン打ち上げられ、万一日本にミサイルが落下した場合はどうやって防衛するのだろうか?

落下するミサイルに対しては、下からミサイルで迎撃する。それが「破壊措置命令」だ。迎撃するのはSM3とPAC3である。

「破壊措置命令」に伴い佐世保港から、自衛隊イージス艦「こんごう」と「ちょうかい」海上自衛隊のイージス艦2隻が28日朝、日本海に向け出港した。また、横須賀基地の「きりしま」は本州東側の太平洋に向かう。3隻とも海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を装備済みだ。

また、米海軍もSM3装備のイージス艦「シャイロー」など数隻を日本近海に配置している。

「破壊措置命令」の発令を受け、航空自衛隊入間基地(埼玉県)からは、地上配備型迎撃ミサイル(PAC3)部隊が3月27日夜、陸上自衛隊朝霞駐屯地(東京都練馬区)や防衛省(新宿区)に向け配備場所に移動を始めた。

ミサイルの上空通過が予想される東北地方の陸自新屋演習場(秋田県)と同岩手演習場(岩手県)には、浜松基地(静岡県)のPAC3部隊が週明けまでに移動する。

SM3
SM3はイージス艦からの情報を元に3段のロケットを使い大気圏外まで上昇した後に、ノーズコーンを分離させてキネティック弾頭を露出させる。

ロケットやノーズコーンから分離したキネティック弾頭は搭載されている長周波赤外線シーカーにより目標を精密に捕捉し、針路変更・姿勢制御システム(SDACS)用の4個のサイド・スラスターにより目標への飛行を微調整する。

最終的には重量約23キロのキネティック弾頭が約30メガジュールの運動エネルギーを伴って目標の弾道弾に衝突して破壊・迎撃することになっている。

PAC3
パトリオット(PAC3)は目標の飛翔物体に対し、レーダ波を出しつつ目標と会敵する方式が採られている。破壊力を高めるため、弾頭は近接信管だけではなくヒット・トゥ・キル(Hit-to-kill)、つまりPAC3ミサイルの飛翔体全体を目標弾道ミサイルに直接衝突させ、その運動エネルギーによって目標を粉砕破壊する方式のものに変えられた。

弾道ミサイルへの直撃をはずした場合のできるだけの対処として、PAC-1で2グラム、PAC-2で45グラムであった破砕断片を225グラムペレット24個に変えて目標を撃墜する可能性を高めていいる。

参考HP Wikipedia「テポドン」「SM3」「PAC3」「破壊措置命令」 

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