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炭水化物と糖はどこが違う?
糖とは何だろう?

糖とは炭水化物とほとんど同義である。炭水化物を糖質ともいう。こう聞くと意外な感じがする。デンプンなど甘く感じない炭水化物もあるからだ。糖というと甘いというイメージを持つが、実は甘くない糖もある。

ダイエットブームもあり、糖と炭水化物は別物と考えている人も多いのではないだろうか?甘いものを控えているから安心とは限らないので注意が必要である。

実は炭水化物は単糖、オリゴ糖、多糖の3種に大別される。これら3種を構成している基本単位はすべて単糖である。単糖が2〜20個つながったものを、オリゴ糖という。単糖やオリゴ糖には甘いものが多いが、デンプンなどの多糖は甘味を感じないものが多い。また吸収はされないが、食物繊維も多糖と聞くとさらに驚く。



糖の種類
では糖の種類には、どんなものがあるだろうか?

単糖では、グルコース(ブドウ糖)、アルトロース、マンノース、ガラクトース(脳糖)、リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、フルクトース(果糖)、リブロース、キシルロースなどがある。

二糖では、 トレハロース、イソトレハロース、マルトース(麦芽糖)、セロビオース、イソマルトース、ゲンチオビオース、ラクトース(乳糖)、スクロース(ショ糖)などがある。

オリゴ糖には、フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖などがある。

多糖には、お馴染みのデンプン、グリコーゲンなどやペクチン、グルコマンナン、アミロース、食物繊維のセルロースがある。

糖からできる物質には、さまざまなものがある。デオキシ糖、ウロン酸、アミノ糖、糖アルコール、ラクトンなどがある。 ビタミンCやキシリトールなど有用な物質が多い。

糖からできるHMFという希少物質
ヒドロキシメチルフルフラールは糖類から生成されるが、分子式C6H6O3の有機化合物である。HMFと略記される。HMFは牛乳やフルーツジュース、蒸留酒や蜂蜜などの食品を加熱すると微量ながら生成することが知られている。

この物質、エネルギー密度がガソリンと同程度もあり、バイオ燃料としての可能性や、プラスチックの原料であるテレフタル酸の代替物質となる便利な物質である。

近年、HMFは、鎌型赤血球病の特効薬や血圧降下作用(血液サラサラ効果)、メタボリック症候群、高血圧、糖尿病などへの改善効果のある医薬品や食品添加物等への応用が期待されている。しかし、従来の製造法では効率が悪く、グルコース等からの合成は低効率で、大量生産はできない上、価格も高価であった。

わずか10秒でHMFをつくる方法開発!
産業技術総合研究所では、超臨界水による有機合成法の研究開発をはじめとして、室温状態の水から超高温高圧水(600℃、300MPa)に至るまでの幅広い温度・圧力の状態の水を溶媒として利用し、コンパクトで環境にやさしい、有機合成や各種材料の合成プロセスの研究開発を行っている。

今回、同研究チームは、高温高圧水と糖類を含む水溶液を瞬時に混合し、これを瞬時に昇温(400℃)、瞬時に冷却(25℃)できる高温高圧マイクロリアクターを用いて、ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)をグルコースなどの安価な糖類から、わずかな時間で(10秒以内)、高収率・高純度で簡便に連続合成する技術を開発した。

今回の開発した製造法をより一般的に広め、中小事業所でもHMFを簡単に合成できるよう、さらに省エネ型、小型のデスクトップ型など、より安価なHMF製造装置の開発を目指すという。

参考HP Wikipedia「糖」「炭水化物」「ヒドロキシメチルフルフラール」
産総研プレスリリース「
安価な糖から生理活性物質HMFを迅速に製造

「ムコ多糖」の驚くべき不老力―医学界で注目の体内物質
森本 雅悠,阿部 博幸
青春出版社

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