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二酸化炭素濃度が過去最高
     
気象庁は、国内で観測している温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)について、2008年の大気中濃度の年平均値が観測史上最高になったと発表した。観測開始以来、上昇傾向が続いているという。この原因は何だろう?

もちろん、石油・石炭などの化石燃料の使用や、人間の活動によるCO2排出と、土地利用で森林が減っていることが主な原因である。


                                 (出典:Wikipedia)

では、現在の二酸化炭素濃度はいくらであろうか?

気象庁は5月19日、地球温暖化をもたらす大気中の二酸化炭素の濃度が国内で観測史上最高となったと発表した。今春の観測値は大船渡で4月に395.3ppm、南鳥島で3月に390.8ppm、与那国島は4月に393.2ppmといずれも観測史上最高を更新。

過去の二酸化炭素濃度
つい最近まで、二酸化炭素濃度は300ppmつまり、0.03%であったが(ppmは100万分の1)もはや400ppm(0.04%)の大台に乗るのは時間の問題である。産業革命以前は、およそ 280ppm(0.028%)の濃度であったと推定されている。

空気中の濃度からすると少ないようだが、二酸化炭素は空気中に2%あるだけで、めまいや頭痛を起こす。7%で死亡するという。CO2はわずかでも温室効果は高い気体である。

気象庁は都市化の影響が少ない3地点で定点観測を続けている。2008年の平均濃度は、岩手県大船渡市の大気環境観測所で388.5ppm、小笠原諸島の南鳥島で386.6ppm、沖縄・与那国島で388.0ppm。3地点の平均濃度は過去10年間、1年当たり1.9ppmの割合で上昇している。

二酸化炭素濃度の季節変動
ところで、二酸化炭素濃度は1年間の中でも変動がある。1年の内でもっともCO2濃度が高い季節はいつだろう?

正解は春。春は植物の光合成が本格的に始まる前で1年で最もCO2濃度が高くなる。また、二酸化炭素は赤外線の2.5〜3μm、4〜5μmの波長帯域に強い吸収帯を持つため、地上からの熱が宇宙へと拡散することを防ぐ、いわゆる温室効果ガスとして働く。 二酸化炭素の温室効果は、同じ体積あたりではメタンやフロンにくらべ小さいものの、排出量が莫大なことから、地球温暖化の最大の原因とされる。

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CO2:2008年、大気中の平均濃度 国内で過去最高に


気象庁は19日、2008年の大気中の二酸化炭素(CO2)平均濃度が、国内の観測3地点でいずれも過去最高を記録したと発表した。化石燃料の使用や森林減少の影響でCO2濃度は年々増加し、近年は増加幅が大きくなっているという。

人間活動や植生の影響を受けにくい3地点で観測。2008年の平均濃度は▽岩手県大船渡市388.5ppm▽東京・南鳥島386.6ppm▽沖縄・与那国島388.0ppm−−で、いずれも1987〜1997年の観測開始以来最高となった。3地点とも2008年までの10年間で、年平均1.9ppm増加している。(毎日新聞 2009年5月19日) 


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