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日常生活における仕事の定義
 「仕事」とは日常生活では職業のこと。辞書で職業とは、生きるために日常的に従事する労働。ほとんどの場合は金銭、つまり、被雇用者の場合は給与、自営業の場合は利益を得るためになされる。

 単に仕事といっても自分の興味・関心のあるものでなければ、とても続かない。しかも、単に興味・関心があってもダメで、努力して自分を表現できるものがないと続かない。これでいいやと思ったら終わりで、次にこうしてみたいと考え続けることが重要である。

物理学における仕事の定義
 しかし、物理学で定義される「仕事」はまったく違う。物理学(力学, 熱力学 ) においては、物体に加えた力と、それによる物体の移動距離の積で表す物理量である。

 物体にはたらく力を F、物体の移動した距離を x とするとそのときの仕事 W は次のように表せる。

  W = Fx    また、仕事率をPとすると  P = W/t

 仕事の単位は、N·m(ニュートン・メートル)や J(ジュール) である。他に W・s(ワット・秒)で表す。

 1 N・m = 1 J = 1 W・s

仕事の単位と電力の単位
 仕事の記号 W (Workの頭文字)は単位のW(ワット)と違うので注意が必要である。 W(ワット)は仕事率 P の単位であり、1W(ワット)は、1秒あたりに消費されている1J(ジュール)の仕事量という意味である。

 さらにW(ワット)は電力の単位でもある。すなわち1V(ボルト)×1A(アンペア)= 1W(ワット)と定めた。仕事率の1W =電力の1W と定められているが、仕事のエネルギーと電気のエネルギーの関係が、イメージとして結びつきにくく理解しにくい。

仕事とエネルギーの関係
 仕事に関連したものにエネルギーがある。エネルギーとは何だろうか?

 物理学でいうエネルギーとは、仕事をする能力のことである。つまり、エネルギーが大きければ、それだけ物体に力がはたらき、数m移動することができる。

 エネルギーには、どんなものがあるだろうか?

 力学的エネルギー(運動エネルギーと位置エネルギー)、熱エネルギー、光エネルギー、電気エネルギー、音エネルギー、化学エネルギー、原子核エネルギーなど多様である。

さまざまなエネルギーの単位
 エネルギーの単位とは何だろうか?

 エネルギーとは仕事をする能力のことなので、エネルギーの単位には、仕事の単位が使われる。すなわちエネルギーの単位もジュール (J) である。

 しかし、エネルギーの種類はさまざまであるので、分野によっては他の単位が用いられる。例えば、栄養学や食品の世界ではカロリー (cal) が用いられる。他には、エルグ (erg)、キロワット時 (kWh)などが用いられる。それぞれ次のような関係にある。

 1J = 1 N·m = 1 W·s = 約2.78 × 10-7 kW·h = 約0.238 9 cal = 107 erg

 1cal= 4.2 J   1W = 1J/s = 1 N・m/s = 1Pa・m3/s

 

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