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 月に多量の水があった!
 米航空宇宙局(NASA)が、ついに月に多量の水が存在することを発見した。これは大きな発見である。

 これまで、人類に役立ちそうな材料が、ほとんどない荒涼とした砂漠だと思われていた月に、貴重な水が多量に存在することがわかった。ただし、場所は月の極地方、太陽の光が1年中当たらないクレーターの中である。

 いったいこんなに暗くて寒いところに、どうやって水が集まったのだろうか?研究者達は、長く白い水蒸気の尾を引く「彗星」が月の近くを通るときに、クレーター内に水蒸気が氷になって、溜まっていったのではないかといっている。

 氷を詳しく分析すれば、太陽系ができた経緯などを調べる手がかりになると期待される。将来、月面基地を建設する際の貴重な資源としても使えそうだ。

 今回の発見は、非常に大きな発見で、今まで月には表面にわずか0.5%程度しか存在していないと考えられていた。水は飲料水になるばかりか、生活用水にも使う。分解すれば水素と酸素になる。水素は燃料になり、酸素は呼吸に使うことができる。宇宙では大変貴重な資源だ。

 ところで、この水どうやって発見されたのだろう?

 「LCROSS」月面衝突
 米航空宇宙局(NASA)の無人月探査機L(エル)CROSS(クロス)が氷の存在を調べるため、月の南極に近いクレーター「カベウス」に衝突したのは、10月9日4時31分(日本時間同日午後8時31分)であった。

 LCROSSは、別の無人探査機ルナ・リコネサンス・オービター(LRO)と一緒に、6月18日にフロリダ州から打ち上げられたもの。

 燃料を使い切った2段目ロケットを、南極に近い「カベウス」クレーターにまず先に落下させる。あとを追う「観測役」探査機のカメラや分光計で、舞い上がった土砂を観測し、氷が含まれているかどうかを調べる。カベウスは、これまでの月周回探査機の観測で、氷がある可能性が高い地点として選ばれた。

 米国などは将来、月面基地を建設する計画を持っており、生命維持やエネルギー源確保に役立つ水の存在は計画実施の必須条件といえる。今回の水の発見で、将来の月面基地は、極地域につくられることになりそうである。

 これまでの調査報告
 月の水については、これまでにさまざまな調査が行われている。2008年10月24日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)よる報告では、日本の月探査機「かぐや」が、月の南極点近くの「シャックルトン・クレーター」内部の撮影に世界で初めて成功。このクレーターには永久影があり、極低温となるため、水氷の存在の可能性が示唆されていた。その後、画像分析の結果、クレーターの表面には氷になった「水」の層を確認できなかった。

 「Nature」誌2008年7月10日号に掲載された論文の中で、ブラウン大学の地質学者Alberto Saal氏が率いる研究者たちは、米航空宇宙局(NASA)が「アポロ」ミッションの際に採取した小石の中を分析して、月に水の分子が存在する証拠を得たと発表。記事によると、月の石に46ppmのわずかな水を確認したという。この発見は、現在でも月の地中深くに水が存在することを示唆している。

 2009年9月24日「Science」誌に、米メリーランド大などが、「月の表面に微量の水が存在する証拠を発見した」という論文が掲載された。論文では、月面の砂の表面に結合する形で水が広い範囲にわたり存在しているという。この水は太陽からの水素イオンが、砂の中の酸素原子と結びついたもので、含有率は0.5%未満と極わずか。

参考HP 読売新聞「月はカラカラじゃなかった(2009年11月14日)」・サイエンスポータル「米探査機月に水の存在証拠つかむ(2009年11月16日) 」 ・アイラブサイエンス「LCROSS月面衝突!水は検出されるか?(2009年10月10日)」 

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