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 NASA1回目の挑戦
 1996年8月に火星からの隕石の中に、生物の痕跡があったとNASAは発表した。その理由として、次の3つあげているが、どれも疑問視されていた。 

1.バクテリアに似たチューブ状の形をした物体が見つかっている。大きさは20〜100nm(ナノメートル。1ナノメートルは10のマイナス9乗分の1メートル)程度のものであるが、これは地球上でバクテリアが混入したり、自然にできたものとは考えられない。

2.隕石の中に、細かい鉱物粒が発見された。これらの鉱物は磁鉄鉱などであるが、これらは、地球上の微生物が、生命活動によって作り出すものによく似ている。

3.隕石の中には、多環式芳香族炭化水素(PAH)という有機物が見つかった(ナフタリンなどに近い物質)。これらは実験室や地球での混入ではなく、実際に火星から来たものであり、これらのPAHの組成は、バクテリアなどの生物が分解されたときにできるものとそっくりである。

 NASA2回目の挑戦
 2009年11月28日、米航空宇宙局(NASA)の研究チームが、火星から地球に飛んできた隕石に微生物が存在した痕跡を見つけた、と報じた。今回は、隕石の中の「磁鉄鉱」に生命の証拠を見つけたという。

 チームは、隕石に含まれる磁鉄鉱の結晶を電子顕微鏡で調べ、結晶構造の約25%は細菌が作り出す化学物質と見なせる構造を見つけたといい、「やはり微生物による構造という考えに戻ることになる」という結論に達したという。

 果たして今度は本当の証拠と認められるだろうか?(asahi.com 2009年11月28日)

 南極で隕石が発見される理由
 ところでこの隕石、何と南極で見つかった火星の隕石だという。どうして南極でしかも火星のものとわかるのだろう? 

 実は南極の氷河の上に落下した隕石は、長い時間をかけて氷河とともに移動する。そして南極の地形に段差があると、氷の中に隠れていた隕石が外に現れることがある。白い氷原の上で黒っぽい隕石はよく目立つので発見されやすい。
 
 地球上で発見された隕石は約2万個、このうち南極で発見された隕石(南極隕石と呼ばれている)の数は、1995年までの統計で約1万5千個もある。1979年には日本の観測隊が、昭和基地近くの大和山脈で3700個を超える隕石を発見した。

 火星の隕石が飛来する理由
 また、火星から来たとわかったのは最近のことで、隕石中に含まれている気体の成分でわかる。米国は1976年にバイキング探査機を火星に送っており、そのとき分析した火星大気の成分に似ていることでわかる。

 また、火星から飛来するのは、火星に小惑星などが激突した時に火星の岩石が宇宙空間にはじき飛ばされ、それが宇宙を漂う内に地球に落下したものである。これまで発見された隕石のうち12個が火星起源の隕石と推定されている。

 

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