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 優秀なソユーズ
 
野口総一さんらを乗せたソユーズTMA-17宇宙船(21S)は、バイコヌール時間12月21日午前3時52分(日本時間2009年12月21日午前6時52分)にカザフスタン共和国バイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。

 その2日後、日本時間12月23日午前7時48分に国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功した。 ソユーズTMA-17(21S)ドッキング映像 ←クリック

 ISSへ打ち上げられるソユーズ宇宙船の打上げとしては21回目、ソユーズ宇宙船の交換ミッションとしては20回目となる。また、ソユーズ宇宙船によるISS長期滞在クルーの交代は、6Sミッション以降16回目となる。

 ソユーズは大変優れたロシアの宇宙船で1967年以来、105回打ち上げている。この間、死亡事故は1967年と1971年の2回で犠牲者は計4人。その後、40年近く死亡事故は起きていない。

 一方、米航空宇宙局(NASA)は81年以来、シャトルを129回打ち上げ、1986年の打ち上げ失敗で7人、2003年の空中分解事故でも7人が死亡している。

 長期滞在がスタート
 日本人宇宙飛行士の野口聡一さん(44)は現地時間23日午前3時30分(日本時間同9時30分)、国際宇宙ステーション(ISS)に入室し、5カ月にわたる宇宙での長期滞在がスタートした。ドッキングから約1時間40分後にロシアのソユーズ宇宙船とISSのハッチが開かれた。

 野口さんはサンタクロースの帽子をかぶってISSに入室。モスクワ管制センターで見守った家族との交信では「これからISSが新しい家になります。頑張ってきます」と語った。

 野口さんは日本時間23日朝に国際宇宙ステーションに到着。若田光一さん(46)に続き、日本人最長となる5カ月の長期滞在に臨む。地球への帰還は来年5月の予定。

 2005年の米スペースシャトルに次ぎ2回目の飛行となる野口さんは、船長補佐として、いざというときは宇宙船を操縦する重要な役目を担っている。米ロ両国の宇宙船技術を経験することは、日本の将来の有人宇宙開発への貴重な経験となりそうだ。

 滞在中、日本実験棟「きぼう」の物資出し入れ口となる気密室(エアロック)を初めて使い、専用ロボットアームの子アームを設置。また、各国実験棟で宇宙環境を利用した実験に携わる。(日本経済新聞 12月22日)

 野口宇宙飛行士の主な任務
 前回の若田光一さんによって日本の実験棟「きぼう」の組立てが完了。今回は「きぼう」での実験運用をはじめとする宇宙環境利用に重点をおいた作業を軌道上で行う。

 その他、ISSの運用・維持管理、完成間近となったISSの組立てに関わる作業を行う。

 野口宇宙飛行士のミッションの意義
1.「きぼう」の運用、日本人宇宙飛行士の長期滞在による活動を通じて、有人宇宙技術 を実証・獲得。
(1)宇宙の実験棟、ロボットアーム、有人滞在技術に関する運用経験、実績を蓄積。
(2)子アーム、エアロックの機能検証を実施。
(3)操縦資格を持ってソユーズ宇宙船に搭乗することで、ロシアの宇宙システムを体験し、知見を蓄積。

2.長期滞在により、無重量実験での新たな科学的発見や知見を得るとともに、産業応用研究 への道を拓く成果を獲得。
(1)日本の大学、研究所、民間企業等の優れた提案の中から、厳選した実験を実施。特に、環境やエネルギー対策に向けた実験を実施。
(2)若田飛行士の長期滞在で健康管理や体力維持の重要性が明らかに。野口宇宙飛行士の長期滞在により、医学実験を継続的に実施し、データを積み重ねることで精度を 上げるとともに、確実な成果と応用を目指す。

3.21世紀は、より多くの人々が「宇宙」へ進出 し、さらに地球近傍からより遠く、月、惑星系へと、その活動の範囲を拡大 していく可能性がある。我が国にとって、ISS/「きぼう」を利用した日本人宇宙飛行士の長期滞在運用は、人類の宇宙活動範囲の拡大にむけた第一歩 。
(1)国際クルーの一員として、日本人宇宙飛行士の存在感発揮・拡大。
(2)積極的なアウトリーチを推進し、国民にとって、ISSをより身近なものに。
(出典:JAXA) 
 

アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実
デイヴィッド スコット,アレクセイ レオーノフ
ソニーマガジンズ

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