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 12月の黄砂
 12月26日、この日は晴れている時もあったのに、冬によく見える富士山が見えなかった。遠くがかすんでいた。変だなと思っていた。 すると翌日の新聞で、実は黄砂が飛んだという報道。

 26日は低気圧が大陸から日本付近へ移動した影響で、九州、中国地方を中心に朝、黄砂が観測された。どうやら、ここ関東にも黄砂の影響で、見通しが悪くなっていたようだ。

 気象庁によると、黄砂は春に観測されることが多く、12月に日本で観測されたのは16年ぶりだそうだ。(2009年12月26日13時34分 読売新聞)

 

 気象について学んでいくと、さまざまな専門用語が出てくる。天気の状態について微妙な違いを、さまざまな表現で先人達は表してきた。

 例えば雨・俄雨・驟雨・雪・霜・露・雷・霧・霞・煙霧・靄・雹・霰・霙・吹雪・砂塵・塵煙霧...など実に多様だ。それぞれ何と読むだろうか?

 黄砂と気象用語
 正解はあめ・にわかあめ・しゅうう・ゆき・しも・つゆ・かみなり・きり・かすみ・えんむ・もや・ひょう・あられ・みぞれ・ふぶき・さじん・ちりえんむ...である。「黄砂」はこのうち煙霧に入る。

 雨や雪などはおなじみだが、驟雨・霧・霞・靄や、煙霧・砂塵ともなると何が何だかわからなくなる。いったいどこが違うのだろうか?

 驟雨・霧・霞・靄の違い
 驟雨(しゅうう)とはにわか雨のこと。霞(かすみ)とは、霧や靄、煙霧などで遠くの景色がぼやけている様。ぼやけて見える原因が水滴であろうと、砂粒や煙灰であろうと問わない。文学表現であり学術的定義はない。

 霧(きり)または靄(もや)は、微細な水滴が大気中に浮遊している事によって、視程(見通すことのできる水平距離)が小さくなる現象である。

 大気中に浮遊する水滴が光を散乱するために起こる。霧と靄の違いは、視程の低下の程度の違いであり、気象観測においては視程が1 km未満のものを霧といい、1km以上10km未満のものは靄(もや)と呼んで区別する。一般的に単位体積当たりの水分量が多いほど視程は小さくなるが、同じ水分量でも小さい水粒が多く存在する時の方が視程が小さい。

 煙霧・塵煙霧・砂塵のちがい
 煙霧(えんむ)とは、目に見えないほど小さい乾いた固体の微粒子が空気中に浮いていて(エアロゾル)、視程が妨げられている現象のこと。

 風によって地面から巻き上げられた塵や砂ぼこり、煙、煤煙、火山から噴出して降下している火山灰、海塩粒子などが、風に流されている状態を指す。火山灰と海塩粒子以外はいわゆる風塵と呼ばれる現象である。風塵は微粒子が舞い上がる現象、煙霧はそれによって視程が悪化する現象である。

 気象現象としては、視界が10km未満となった場合が煙霧と気象庁により定義されている。また、黄砂を伴う場合は、気象現象としては煙霧と黄砂の両方が同時に発生していると考える。黄砂だけが発生することは少ない。視程が10km以上の場合でも「煙霧」とするが、明確な定義はないため「煙霧」「靄(もや)」「霞(霞)」などがそれぞれ使われる。

 風が止んだ後もエアロゾル粒子が空気中に浮いていて、視程が妨げられている現象は「塵煙霧(ちりえんむ)」と呼ばれる。気象現象としては、塵煙霧は視程が2km未満と定義されている。

 煙霧の発生後に気温の低下によって湿度が高くなったりすると、煙霧と同時に霧(ここでいう霧とは視程1km未満のものに限らず、視程1km以上10km未満の靄も含む)が発生することがある。

 気象観測上、湿度が高く、霧が混じっている時は霧、靄が混じっているときは靄としてそれぞれ扱われる。そのため煙霧として扱われる場合には湿度が低い場合が多い。日本の気象庁は、湿度が75%以上のとき霧や靄、75%未満のとき煙霧と定義している。

 エアロゾルと視程
 どうやら気象現象というのは、空気中に水滴か塵か、何が浮いているかで呼び方が変わる。この空気中に水や塵などの微粒子の漂う状態をエアロゾルという。

 また、気象はこのエアロゾルによって、どのくらい遠くまで見通せるかによっても呼び方が変わる。

 この肉眼で物体がはっきりと確認できる最大の距離のことを視程という。視程が通常より小さくなることを気象学では特に視程障害といい、代表的なものに霧、靄、霞、煙霧などがある。雨や雪でも視程障害がよく起こるが、人工的に排出される大気汚染物質の影響も大きい。

 視程が低下すると、航空機の運航などに支障が出る場合がある。著しく低下した場合、視界が悪くなるため自動車や徒歩での移動に支障が出て、公共交通機関に大きな影響が出始める。視程が数十m〜数mと狭くなると、屋外のイベントやスポーツなどに深刻な影響が出て、あらゆる移動手段において衝突事故の危険があるため屋外での移動は困難になる。

 足場が悪い山岳や海洋などで視程が悪くなった場合は、遭難や転落、船の転覆などの重大な事故の危険性がある。山岳や海洋で視程障害が予想される場合は、通信機器やレーダーなどが必要となる。


参考HP Wikipedia「黄砂」「エアロゾル」「視程」「天気記号」「煙霧」「霧」「霞」「靄」 

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