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 ラミダス猿人
 昨年、話題になった科学ニュースの中に「ラミダス猿人の復元」がある。「ラミダス猿人は」東京大総合研究博物館の諏訪元教授らの研究グループが、約440万年前の人類、アルディピテクス・ラミダス(ラミダス猿人)の化石から全身像を復元することに成功し、生活の様子が明確になった。この人類は二足歩行をしていたらしい。

 米科学誌サイエンスは、2009年の科学10大ニュースの第1に「アフリカ東部エチオピアで発見された約440万年前のラミダス猿人(初期人類)化石」を選んだ。

 化石は、「アルディピテクス・ラミダス」という種類の人類で「アルディ」と名づけられた。身長1メートル20の女性で、全身骨格としては最古。サイエンス誌は「化石が発見されたのは1994年だが、47人の研究者が10年以上かけて詳細に分析した」とねばり強い研究を評価した。

 最初に発見されたのは、歯だけだったそうだ。その後に発見された骨格も、一部分だけで、これから10年もかけて全身を復元したのは、すばらしいのひと言に尽きる。

 これまで全身に近い人類骨格は、「ルーシー」の愛称を持つ約320万年前のアウストラロピテクスのものが最古だった。ラミダス猿人より古い人類化石には、チャドで見つかったサヘラントロプス・チャデンシス(約700万年前)、ケニアで見つかったオロリン・ツゲネンシス(約600万年前)などがあるが、化石が部分的で姿や生活についてはよくわかっていない。
 
 人類とは何か?
 ところで人類の祖先として、時代によって猿人、とか旧人、原人、新人とか言った言葉をよく聞くが、人類というとどの時代のものを言うのだろうか?

 人類とは生物の中で直立二足歩行が可能な存在。人類の進化は、アウストラロピテクスとよばれる猿人に始まった。彼らは400万〜500万年前に現われ、150万年目には姿を消してしまった。アウストラロピテクスは、直立2足歩行をするようになった初めての生物であった。

 160万〜150万年前には、脳が大きくなり、歯が小型になったホモ・エレクトゥスが現われた。原人ともいわれる。ホモ・エレクトゥスも、はじめはそれまでのヒトの祖先と同じくアフリカの東部と南部だけで生活をしていたが、100万年前くらいからユーラシア大陸へと移動していった。

 30万〜20万年前に、ホモ・エレクトゥスはホモ・サピエンスへと進化した。旧人である。ホモ・サピエンスは“知性あるヒト”という意味で、彼らは当時のきびしい氷河期の中でも効率よく食料を獲得することができた。また人類史上初めて死者に花を添えるなどして弔う習慣ができた。

 ネアンデルタール人の謎
 ネアンデルタール人は、10万〜3万5000年前頃ヨーロッパや中東の各地で暮らしていた採集狩猟民である。体つきはずんぐりとしていて身長は160cmくらい、筋肉隆々で100kgを越えていたという。また顔も低頭で大きく、あごの先端が未発達など、現生人類の祖先とみなすにはあまりにも原始的だといわれている。

 そのためネアンデルタール人は人類の進化から枝分かれをし、絶滅していった種だという説がある。実際ネアンデルタール人の姿は約3万年前、現生人類の初期の人々、クロマニヨン人と入れ替わるようにして消えてしまった。しかし、ネアンデルタール人の知力こそ現生人類より下回っていたが、脳の大きさは体力と共に現生人類を上回っていた。 

 現生人類の出現やネアンデルタール人の行き先についてはまだはっきりとはわかっていない。約2万〜1万年前の氷河時代末期になると、もはや現生人類と変わりのない特徴をもった人類が世界各地にあらわれてくる。彼らはまとめて新人とよばれ、日本で言えば縄文人や弥生人である。彼らは金属を使用するようなる。

 そして約1万年前に今の私たちができる過程において欠かすことのできない出来事が起きる。農耕革命である。人々は植物を栽培し、動物を家畜化するようになる。その後、様々な文化、技術を得、産業革命などを経て今の私たちがいるのである。(出典:奇跡の星地球

 第四紀とは?
 こうしてみると、ラミダス猿人は直立歩行していたと考えられているので人類といえる。ところで人類というのは、何という時代に出現したのだろう?

 新生代・第四紀は地質時代の一つで、260万〜8000年前から現在までの期間。第四紀は人類の時代という意味で決められた。したがって、古人類学の進展に伴い次々に古い原人が発見されるとともに、第四紀の始まる年代も変化している。現在ではヒト属の出現を基準とし、地質層序や気候変動を併用して決定している。

 第四紀の始まりは、従来180万年前であったが、2009年6月に国際地質科学連合 (IUGS) が再定義した公式な地質区分で、260万年前に変更されたばかり。今回のラミダス猿人の発見などで、近い将来、また新しく変更されることになるだろう。

 新しくなる「第四紀」
 日本地質学会など4団体は、地球の歴史を分ける「地質年代」のうち最も新しい「第四紀」の始まりを、260万年前とする国際定義を国内でも普及させる方針を決定した。

 地学の教科書、地質図の書き換えなどが必要となるため、22日に東京都内でシンポジウムを開き、社会的な影響、問題点を検討する。

 第四紀は、地球が寒冷化して氷河が発達した時代。過去の気候変動の解明が近年急速に進んだ結果、第四紀の起点は従来の180万年前よりも80万年も古い可能性が高くなり、昨年6月の国際地質科学連合で定義変更が採択された。

 同学会などは、国際的な基準に統一させるため、教科書などの表記で新定義を推奨していく。日本学術会議でも近く正式に決めて、周知を図るという。(2010年1月21日16時48分  読売新聞)

 

参考HP Wikipedia「ラミダス猿人」「第四紀」・人類進化年表「アルディピテクス・ラミダス

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