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 南極隕石隊、快挙続々
 今回、51次南極観測隊の隕石(いんせき)隊8人が、セールロンダーネ山地(セルロン)で探査をして、これまでに500個近い隕石を発見している。貴重なユレーライトや鉄隕石などもあり、予想を上回る成果をあげている。

 ユーレライトはダイヤモンドなど炭素質物質が輝石やカンラン石のすき間を埋めている、世界でも数十個しかない貴重な隕石である。 同時に見つかった鉄隕石は天体がバラバラに壊れた時にできたかけらだと考えられている。表面は滑らかで茶色がかかった黒、縦横約5センチと3センチで丸みがあった。地球に降って来た隕石の1%程度しかなく、隕石隊の小島秀康リーダー(極地研教授)は「これまで日本が集めた南極隕石1万6201個のうち数十個程度しかない」と喜んだ。

 隕石は、日本に持ち帰った後、国立極地研究所などで解析する。隕石は46億年前に太陽系とともに生まれ、変化していない。南極に降ったのは数千年から10万年前で、極地研などは、太陽系の誕生と成長の謎を解くカギとなると期待している。

 隕石隊は、雪原の隕石が集まりやすいところを狙い、周囲の石と見比べながら探す。これまで日本の観測隊は月と火星の隕石を見つけたが、「水星や金星の隕石も見つけたい」と小島教授は意気込む。探査は1月下旬まで続く。

 南極隕石の不思議
 それにしても何で南極で貴重な隕石が多数見つかるのだろうか?

 光る氷の上に、隕石があると黒い石がぽつんと見えて発見しやすい。さらに、南極では、セールロンダーネのような山地に隕石が集まりやすい。南極大陸に積もる雪は、いずれ氷となり、長い年月をかけて低い海の方へと流れていく。隕石は落ちるとまず雪に埋もれ、その後、氷の中に閉じこめられる。その氷が流れて山にぶつかり、日差しや風を受けて昇華することで、隕石が顔を出す。

 隕石隊が、セルロンのバルヒェンにベースキャンプを置いたのは1月3日。昭和基地から約500キロ西に離れた標高約1200メートルの高地で、季節は夏だが、気温は零下10度前後、吹雪と強風で体感温度は零下20度くらいになる。クレバスが広がる氷原をスノーモービル7台が約50メートル間隔で横一列になり、時速5〜10キロで走りながら探す。 

 1月5日には一気に169個の隕石を発見。117個がまとまっていた。南極では1912年に豪州隊が初めて発見。その後、隕石の集まるメカニズムにいち早く気づいた日本が探査を重ね、2000年までに16000個余りを集めた。米国隊が2007〜2008年の収集でそれを1000個ほど上回ったために収集量の世界一の座を譲ったが、再び世界一をめざす。 (asahi.com 2010年1月20日)

 隕石の種類
 隕石は、地球以外の天体の小片が地上に落下したものである。隕石には、さまざまな種類があり、隕石を分けて、その組織をくわしく観察し、分析をおこなうと、その性質がわかる。隕石は太陽系ができてから存在しているものもあり、太陽系誕生の歴史がわかる。

 地球上で確認されている隕石の種類は、金属鉄(Fe)とケイ酸塩鉱物の比率で大きく3つに分類される。石質隕石(ストーン)、鉄隕石(アイロン) 石鉄隕石(ストーンアイロン)の3種類に大きく分けられている。

 また石質隕石はコンドリューという物質を含むかどうかで、コンドライトとエコンドライトとに区分される。このような隕石の違いは、隕石のできた場所によるものと考えられている。

 原始太陽系の小天体のうち、概ね直径100km以上のものは内部が融解し得ると考えられている。小天体の内部で融解が生じれば、重力によって成分分離が起こり、密度の大きい金属が中心に集まって核となり、これをより密度の小さい岩石質の物質が包んでマントルとなる。

 このような小天体が、相互衝突などによる何らかの外力を受けて破壊されたものが、隕石として地表に落下してくる天体小片であると考えられる。中心核が鉄隕石であり、マントル部が石質隕石である。小天体の中心核とマントルは明瞭な境界があるのではなく、境界領域では金属鉄と岩石が混在する。これが石鉄隕石の起源物質であると考えられる。 

 

参考HP 南極隕石ラボラトリ 南極観測のホームページ  

地球環境を映す鏡 南極の科学―氷に覆われた大陸のすべて (ブルーバックス)
神沼 克伊
講談社

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南極観測隊―南極に情熱を燃やした若者たちの記録

日本極地研究振興会

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