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 バッテリーの充電
 携帯電話・デジカメなどの充電に時間がかかり、イライラしたことはないだろうか?

 きっと誰にでもあると思う。電気自動車も充電時間が長い。現在、家庭用コンセントだと1時間で10〜20キロ・メートル分。フル充電には8〜14時間かかる。急速充電器なら、15〜30分であるが、どこにでも設置できるわけではない。また、最大8割までの充電しかできない。

 電気自動車には意外なところに課題があった。これに対し日産自動車は、日米で来年から発売する電気自動車(EV)に、バッテリーを交換するシステムを導入することが計画されている。これにより、長時間の充電が不要なEVシステムになるが、取り替えが少々面倒だ。もし、充電時間が短くなればそれにこしたことはない。



 高性能キャパシタ
 今回、東京農工大学の直井勝彦教授らが、携帯電話やデジタルカメラのメモリーバックアップ用電源などに使われるキャパシタ(蓄電装置)の性能を、チタン酸リチウム(LTO)と単層カーボン・ナノチューブ(SGCNT)を使って大幅に向上させることに成功した。

 これまでの製品に比べて体積あたり4.5倍の電気を蓄え、3.8倍の速さで放出する。電気自動車の電源や、出力が不安定な自然エネルギーの貯蔵などにも、利用が広がると期待される。

 これまでのキャパシタは、電極に活性炭などを利用していたが、直井教授らは大容量の電気を蓄えることのできるチタン酸リチウムに着目。チタン酸リチウムは、結晶が大きいと充電・放電に時間がかかるのが難点だったが、カーボンナノチューブを15〜20%混ぜることで、10万分の1ミリ・メートル以下の極微の結晶にすることに成功した。この複合材料を負極に使うことで、キャパシタの性能が大幅に向上した。

 直井教授は「キャパシタは、すばやく充電・放電できるのが長所だが、容量が電池の10分の1程度に限られていた。容量などが向上したことで、幅広い用途に使える」と期待している。(2010年4月12日 読売新聞)

 チタン酸リチウム
 新素材カーボンナノチューブとチタン酸リチウムを使ったのが素晴らしいアイデアであった。ところでチタン酸リチウムとは何だろうか?

 チタン酸リチウムは、リチウムイオン電池の負極に使われている素材。2007年12月東芝は高い安全性を確保しつつ、急速な充放電を繰り返しても10年を超える長寿命を備えるLiイオン2次電池「SCiB(Super Charge ion Battery)」を開発した。現在の主流になっている。

 リチウムイオン(Li-ion)電池は、水を使わず電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担う二次電池である。現在では、正極にリチウム金属酸化物を用い、負極にはこれまでグラファイトなどの炭素材を用いるものが主流であった。

 リチウムイオン電池
 1980年代には最初のリチウム電池が製品化されたが、これには金属リチウムを負極活物質に用いたため化学活性がきわめて高く、可逆性や反応性に問題があった。NTTのショルダー型携帯電話などで発火事故が相次ぎ、実用化されたとは言いがたく広く用いられることはなかった。

 このため金属リチウムを代替する材料の探索が進められることとなる。吉野彰らは白川英樹が発見した導電性プラスチックポリアセチレンに注目し、1981年にリチウムイオンと組み合わせることで非水系電解液を使った二次電池の負極に利用できることを見いだした。

 その後、負極にグラファイト、電解質溶媒として炭酸エチレンを組み合わせることにより、より安全でかつ、電圧が金属リチウム二次電池に近い電池が得られることがわかった。これらの材料により、現在のリチウムイオン二次電池の構成がほぼ完成され、1990年代に実用化された。

 1998年頃より、電解質にゲル状のポリマーを使うリチウムイオンポリマー電池が市場に登場する。また外装に、従来の鉄やアルミニウムの缶ではなく、レトルト食品に使用されるアルミラミネートフィルムが使われ、万が一の事故時の反応が穏やかで安全性が向上した。

参考HP Wikipedia「リチウムイオン電池」・東農工大NEWS RELEASE「大容量ナノハイブリッドキャパシタ開発 

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