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 「言論の自由」に反する「検閲」
 グーグルが中国本土から撤退した。中国のインターネット情報に対する検閲制度に対し反対したからだ。米国は、オバマ大統領やクリントン国務長官が、「表現の自由と情報の自由な入手は、国際的に認知された権利だ」と明言しており、中国当局の検閲には今後も反対する方針である。

 グーグルは、検索サービスの拠点を香港に移した。香港は中国国内にあるが、以前イギリスの植民地だったこともあって、自由な経済活動が許されており、インターネットの検閲に協力しないですむ。

 検閲では例えば、法輪功や天安門事件、マルクス主義に関連する事項、ダライラマやチベット独立運動などの情報が、30,000人以上いると推定される、インターネットポリスによって、通常数分で消されるという。



 「グーグル」中国本土から撤退
 インターネットの検索サイトを運営する米国の会社「グーグル」が、中国本土での検索サービスをとりやめることを発表した。

 インターネットでは、知りたい言葉を書き込んで「検索」をすると、その言葉に関係したたくさんの情報を知ることができる。グーグルは、この検索サービスを運営する世界で最大規模の会社で、米国や日本をはじめ各国の人が利用している。中国では4年前に本格的にサービスを始めた。

 「不都合」を隠す
 中国ではインターネットを利用する人が世界最大の4億人もいるといわれていて、中国で商売をしたいと考えるインターネット関係の会社は少なくない。

 でも、大きな問題がある。中国では、大勢の目に触れる情報は政府がチェックして、都合の悪いことは広めないようにする「検閲」が行われている。中国はたくさんの人が暮らしているので、政府に批判的な考えを持つ人がインターネットで情報を交換して力を合わせると、騒動が起きるのではないかと政府が恐れているからだ。

 グーグルは当初、中国政府の検閲に協力してきた。例えば、中国国内でインターネットに接続し、「天安門事件」という言葉を検索しようとしても、その情報は表示されなかった。天安門事件とは21年前、政府に抗議する人たちのデモが武力で抑え込まれた事件。政府に反対する意見や行動についての情報なので、グーグルが自ら、ブロックして表示されないようにしていた。

 世界から批判
 しかし、グーグルは今年になって、「やはり検閲には協力できない」と方針を変えた。

 情報を自由に表示できないようにするのは、「言論の自由」に反するからだ。「言論の自由」とは、一人一人が自分の考えを自由に発表できることで、日本でも憲法で保障されている。世の中には、いろいろな人が生活している。それぞれ違った意見を持っているが、たとえ相手が自分と反対の意見だとしても、それを発表すること自体は制限せずに、話し合うことでよりよい社会を作っていこうという考え方である。

 グーグルも、中国政府にとって都合の悪い情報を規制することは、「言論の自由に反する」と考えた。

 グーグルは、検索サービスの拠点を香港に移した。香港は中国国内にあるが、以前英国の植民地だったこともあって、自由な経済活動が許されており、インターネットの検閲に協力しないですむからだ。グーグルは、今後、中国の人には香港にあるサイトのサービスを使ってもらうとしている。

 中国政府は、今後、ますますインターネットの規制を強めるつもり。自分の名前を事前に登録しておかないとインターネットができないようにする制度も検討しています。中国政府のやり方には、アメリカをはじめ世界の国々から批判の声が出ている。(2010年4月13日  読売新聞)

 中国、国産サイトで統制
 米検索大手グーグル社の撤退で議論の渦中にある中国のインターネット業界では、国外の各種ネットサービスの「代替物」として、検閲に協力的な国産サイトの政府による育成が進み、利用が拡大している。ネット上では、同社の撤退後も「日常生活での不便は感じない」などとする利用者が増え、当局主導の統制は巧妙に進んでいる。

 「政治に興味はないし、グーグルがなくても問題はない」。北京の大学で学ぶ男子学生(21)は説明した。代わりとなる検索サイトは中国の「百度(バイドゥ)」があり、市場占有率は5割を超える。検索結果の検閲も気にせず、「情報は十分だ」と話す。

 中国では、言論統制の及びにくい米国などの新形態のネットサービスが出るたびに当局が接続遮断などを行いつつ、中国版「代替物」の普及を図って、国内市場で着実に成長させてきた。当局も、約4億人のネット利用者が管理統制された各種の「代替物」サイトに慣れ、不便を感じないように誘導を図っている。

 中でも急成長しているのは、中国で接続が遮断されている動画サイト「ユーチューブ」の代替版である「土豆網」だ。同社のサイトによると、1日平均の新規動画配信数は計4万件を超えるという。

 また、中国の電子商取引では「アリババ」が世界240か国・地域に1000万以上の会員を抱える。ネットオークションの「淘宝網」も会員数は1億4500万と急拡大を遂げた。

  共産党機関紙・人民日報などが運営するサイトは3月23日、グーグル社の撤退を歓迎する意見が多数を占めた。当局の意向で世論誘導を狙う「やらせ」の書き込みも多いとみられるが、その中で目立つのは「グーグルがなくても、ほかのサイトがあるので困らない」と実害がないことを殊更に強調する意見だった。

 北京の情報産業で働く米国人技術者は「中国当局は、クローンのような国産『代替物』を普及させている。いずれも当局の統制に従順な企業ばかりで、ネット管理も巧妙化している」と指摘する。

 一方、グーグル社に期待していたネット利用者は規制強化を懸念している。民主活動家の男性(37)は「当局は、グーグルが中国を自主退去するように追い込んだ。今後は国内の代替サイトに対しても統制を強めるだろう」と話している。(2010年3月24日  読売新聞)

参考HP 百度HP http://www.baidu.jp/ GoogleHP http://www.google.co.jp/ 

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