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 東国原知事
 宮崎県の東国原英夫知事は「10年前の規模をはるかに上回っている。封じ込めに全県挙げて取り組みたい」と危機感を募らせた。10年前は3軒で計35頭の牛が処分された。東国原知事は前回の被害概要や県の対応状況について確認したうえで「不幸中の幸いで発生場所が集中している。拡散を阻止しないといけないので、冷静かつ危機感を持って尽力してほしい」と語った。

 宮崎県で家畜伝染病「口蹄疫」に感染した疑いのある牛が相次いで見つかっている問題で、影響は畜産業界以外にも広がっている。鹿児島・鹿屋市の「かのやばら園」では26日、開花宣言を行う予定だったが、口蹄疫のため、取りやめになった。さらに、毎年9万人が訪れるゴールデンウイークの「かのやばら祭り2010春」も中止になった。

 県内随一の畜産地域だけあって、駐車場に消毒液をしみこませた毛布を敷くなど、感染拡大に細心の注意を払っている。来場客は「しょうがないかな。全体に広がる怖さを考えれば」と語った。4月25日、宮崎・川南町で新たに4頭の牛に感染の疑いがあることがわかり、黒毛和牛725頭が処分されることになった。さらに感染拡大を防ぐため、周辺の1.5kmを3日間封鎖する措置がとられた。

 過去100年で最多
 東国原知事は27日に上京し、政府に農家の経営安定策や風評被害の防止策を要望することを表明した。これまで感染疑いは7例・20頭で、処分対象の牛と豚は1,108頭にのぼり、過去100年で最多となった。

 赤松農水相は「これ(口蹄疫)は人間にはまったく影響ありませんし、一切出荷もしていませんから、冷静に受け止めていただきたい。任せてください、ちゃんとやりますから、大丈夫です」と述べた。

 しかし、すでに影響は、周辺の県に波及している。隣の大分・杵築(きつき)市では、26日に予定されていた肉牛などの競りが中止になった。そして、海をまたいだ山口県でも26日、畜産農家に消毒薬が無料で配布された。山口県の畜産農家は「非常に心配はしています。(牛の)観察については、きめ細やかに見ていきたいと思っています」と語った。さらに、その余波は畜産業界にとどまらなかった。

 宮崎・都城市のホテルでは、6月の大安の日に、畜産業関係者が予約していたという結婚式がキャンセルになった。ホテル側は「2カ月切っていますので、そこの穴埋めできるか心配」と話している。そのほか、九州各地で、祭りやイベントなどの中止が決まるなど、影響は今後も拡大するとみられる。 (04/26 18:33 テレビ宮崎)

 口蹄疫とは?
 感染した牛は7例20頭なのに、処分されるのが1,108頭というのは尋常ではない。それにしてもいくら病原体が広がるのを防ぐためとはいえ、ゴールデンウィークのイベントまで中止とは、そんなに大変な病気なのだろうか?

 感染地付近の道路では、通行する車のタイヤに消毒薬を散布するほどの徹底ぶりだ。口蹄疫とは何だろうか?

 口蹄疫(FMD)は、家畜の伝染病のひとつ。偶蹄類(牛、水牛、山羊、羊、鹿、豚、猪など)やカモシカ、ハリネズミ、ゾウなどが感染するウイルス性の急性伝染病。日本では家畜伝染病予防法において家畜伝染病に指定されており、対象動物は牛、水牛、鹿、羊、山羊、豚、猪。OIEリストA疾病。

1898年、ドイツの医学者フリードリヒ・レフラーとポール・フロッシュにより病原体が突き止められ、細菌より小さいことが確かめられた。これが、世界で初めて確認された濾過性病原体、つまり「ウイルス」の一つである。

 感染・経過
 感染が確認された国この病気は、ピコルナウイルス科 (Picornaviridae) アフトウイルス属 (Aphtovirus) の口蹄疫ウイルス (foot-and-mouth disease virus, FMDV) によって発生する。ただ単に「アフトウイルス」と言えば口蹄疫ウイルスを指す。また、ラブドウイルス科 (Rhabdovirideae) ベシクロウイルス属 (Vesiculovirus) の水胞性口炎ウイルス (vesicular stomatitis virus, VSV) による水胞性口炎もこれに酷似した症状を示し、牛丘疹性口炎とともに類症鑑別が必要とされる。

 口蹄疫の伝播力の高さ、罹患した動物の生産性の低下、子牛の時に高死亡率(成牛は1%以下)などが口蹄疫が恐れられている主な理由で、経済的には口蹄疫が発見され次第、畜産物の輸出ができなくなってしまう事も重要である。

 一般的には、感染すると発熱、元気消失、多量のよだれなどがみられ、舌や口中、蹄の付け根などの皮膚の軟らかい部位に水疱が形成され、それが破裂して傷口になる(但し、水疱が形成されないケースも報告されている)。患畜がウイルスの感染そのもので死亡する率は低いが、水疱が破裂した際の傷の痛み(細菌によるその後の二次感染も含む)で摂食や歩行が阻害され、体力を消耗する。それによって乳収量や産肉量が減少するため、畜産業に対して大きな打撃となる。

 また、家畜の伝染病の中では最も伝染力の強い疾病でもあり、水疱から破裂した際に出た口蹄疫ウイルスが風に乗るなどして、気象条件によっては100km以上移動することもある。日本でも2000年春、92年ぶりに宮崎県と北海道でO型の口蹄疫の発生が見られており、2010年にも宮崎県で感染の疑い例が生じている。

 人には感染しない。また患畜の乳や肉を摂取しても胃酸で取り除かれるため影響はない。人の手足口病Hand-Foot-Mouth diseaseとはまったく関係ない。

 対策
 致命的な病気ではないが、前記のとおり偶蹄類が感染する伝染病の中でも最も伝染力が強く、蔓延すれば畜産業界に経済的な大打撃を与えかねない疾病でもあるため、患畜として確認され次第、家畜伝染病予防法に基づいて全て速やかに殺処分される。本疾病に対して治療が選択されることは基本的に無い。

 なお、殺処分については、狂犬病の様な第17条第1項による都道府県知事の権限ではなく、第16条第1項に基づく家畜保健衛生所の家畜防疫員の指示により、患畜と確認され次第直ちに行われる。この指示書についても第17条第1項に基づく『殺処分命令書』ではなく、第16条に基づく『と殺指示書』という形式で発せられる(命令の内容および効力に事実上差は無い)。(Wikipedia) 

 

BSE(狂牛病)の化学―金属イオンと神経疾患
西田 雄三
牧歌舎

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狂牛病と口蹄疫 (時事叢書 世界の食料・農業問題)

農林統計協会

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