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 2182年、地球に小惑星が衝突?
 山サイズの小惑星が地球に衝突する恐れが明らかになり、NASAでは探査機派遣を検討中だという。 

 「1999 RQ36」と名付けられた小惑星は、7月下旬に各種メディアで「2182年に地球に衝突する可能性がある」と取り上げられ話題になった。科学学術誌「Icarus」の2009年10月号に発表された研究が基になっている。RQ36は一部の研究者が2007年から注目し、すでに探査機の計画段階まで来ている。小惑星衝突の予測精度向上や回避手段の発見のため、RQ36のサンプルを持ち帰るという野心的なミッションだ。

 小惑星探査計画「オシリス・レックス(OSIRIS-Rex、Origins Spectral Interpretation Resource Identification Security-Regolith Explorer)」は、NASAの公募制の太陽系探査プロジェクト「ニューフロンティア・プログラム」の最終候補の1つに選出された。ライバルは金星と月面に関する2つの探査計画で、最終的なミッション選出の結果は2011年夏に発表の予定だ。

 オシリス・レックスにゴーサインが出た場合、2016年に探査機が打ち上げられ、小惑星表面のマッピングとサンプル採取が行われる。


 「RQ36」の衝突確率は1/1000
 「RQ36」は、太陽系初期から変化していない物質が豊富に存在すると考えられ、探査機が到達しやすい軌道で周回している。そのため、オシリス・レックス計画で特に重要な調査対象となっている。

 アメリカにあるアリゾナ大学月惑星研究所(Lunar and Planetary Laboratory)の所長マイケル・ドレイク氏は、「到達しやすいということは、地球に衝突する可能性も高い」と話す。同氏はオシリス・レックス計画が実現した際にチームリーダーを務めることになっている。

 RQ36は、太陽から1億3300万〜2億300万キロの楕円軌道を描いており、地球の軌道からおよそ45万キロ以内を通過する。このため、NASAでは正式にRQ36を「地球に衝突する恐れのある小惑星(PHA、Potentially Hazardous Asteroid)」に分類している。

「Icarus」誌に掲載された研究では、「580メートル大のRQ36が、1000分の1の確率で2182年に地球に衝突する」と予測している。

 アメリカのコロラド州ボルダーにあるサウスウェスト研究所の惑星科学者で、オシリス・レックス計画チーム、「Icarus」誌の研究チームのどちらにも所属していないクラーク・チャップマン氏は、「地球の文明が壊滅することはないが、それでもかなりの“パンチ力”を秘めている」と語る。「その衝撃は最大級の核爆弾数百個に匹敵し、衝撃で直径約10キロのクレーターが生まれるだろう」。

 ヤルコフスキー効果が未知数
 ただし、RQ36を含めすべての小惑星の軌道計算には不確実性が存在し、本当に衝突するかどうかを知るには「ヤルコフスキー効果」と呼ぶ影響を解明しなければならない。

 ヤルコフスキー効果は、太陽光を浴びた天体が熱放射の不均一を生じ、軌道がわずかに影響を受ける現象だ。何回も重なれば小惑星の軌道経路がいずれ大きく変わってしまう可能性がある。「地球と同サイズの天体なら問題にならないが、直径20キロ以下なら、その軌道を変化させるのに十分な力だ」と前述のドレイク氏は言う。

 地上からヤルコフスキー効果を計測しようとしても、現在の観測技術ではまず不可能である。小惑星表面の不均一さは識別不可能で、自転や揺らぎの動きも一定していないためだ。したがって、現在数多く出ている衝突予測でも、軌道計算にこの効果は加味されていない。

 オシリス・レックス計画が実現すれば、探査機は2019年にRQ36へ到達し、可視波長域から遠赤外線波長域までのマッピングを実施、着陸してサンプルを採取後、2023年に地球に戻ってくる。

 同時にヤルコフスキー効果が初めて正確に計測され、小惑星の解明が進むと期待されている。ドレイク氏は、「このミッションから得られる情報は、RQ36などの小惑星衝突から地球を守る上で極めて重要になる」と述べる。

 前出のチャップマン氏は次の点を指摘する。「衝突回避策の有効性についても考慮する必要がある。RQ36は形状から判断して、表面が“緩い”物質でできているようだ。サンプル採取には好都合だが、軌道経路を変える回避装置の設置には具合が悪い。とはいえ、実際どうなっているかは接近してみなければわからない」。(2010年8月9日 National Geographic)

 2029年に接近する「アポフィス」
 小惑星というと最近戻ってきた日本の探査機「はやぶさ」が、調査した「いとかわ」も小惑星であり、小惑星は木星と火星の間だけと思っていたが、実は地球の軌道に近いものも多い。地球に近いということは、それだけ地球と衝突する可能性も高くなる。

 アポフィス (99942 Apophis) は、アテン群に属する地球近傍小惑星の一つ。2004年6月に発見され、地球軌道のすぐ外側から金星軌道付近までの楕円軌道を323日かけて公転している。

 2004年12月、まだ2004 MN4という仮符号で呼ばれていたこの小惑星が2029年に地球と衝突するかもしれないと報道され、一時話題になった。その後、少なくとも2029年の接近では衝突しないことが判明している。

 2008年4月15日、ドイツの13歳の少年により、アポフィスが2029年の接近時に1個または複数の人工衛星と衝突する可能性があり、それによって2036年の接近時に地球と衝突する確率が上昇することが指摘される。少年の算出した、アポフィスが地球に衝突する確率は450分の1で、ヨーロッパ宇宙機関 (ESA) は少年の計算が正しいと認めたと報道されたが、NASAは、小惑星は人工衛星の密集地帯から離れた空間を通過するために衛星との衝突が起きる可能性は低く、この計算は誤りだと反論している。

 2009年12月30日、ロシア宇宙庁長官はアポフィスが2032年に地球に衝突する恐れがあり、近いうちに衝突を未然に防止するための会議を開く、と発表した。

 2010年2月の時点では、アポフィスが地球に衝突する可能性は13万5000分の1というさらに低い値に引き下げられており、トリノスケールは0(危険性なし)に、パレルモスケールも負の値に修正されている。

 2029年4月13日には、アポフィスは地表からおよそ32,500 km離れたところを通過すると予測されている。これは静止軌道 (35,786 km) とほぼ同じ距離である。これによって視等級は3.3となり、ヨーロッパ、アフリカ、西アジアにおいては肉眼でも容易に観測できるようになる。

 衝突すればTNT換算510メガトン相当
 また、この接近でアポフィスの軌道が変わってアテン群ではなくなり、アポロ群になるだろうと考えられている。それ以降、2036年から2103年の間にわずかながら衝突の可能性がある接近が6回ほど起きると推定されている(2010年現在)が、2029年以後の軌道に関する正確な予測は困難である。

 そのため、小惑星が地球に接近した機会を狙って発信機を取り付け、軌道を詳細に追跡すべきだと主張する天文学者もいる。

 NASAの評価によると、仮にこの小惑星が衝突した場合のエネルギーは、TNT換算510メガトン相当とされている。

 実際にどのような影響が出るかは、小惑星の構成成分、衝突する地点や角度により異なるが、いずれにせよ数千km2にわたり大きな被害を出すと考えられる。しかし、氷河期や大量絶滅を引き起こすなどの長期間にわたる地球規模の影響が出るとは考えられない。(Wikipedia) 
 

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