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 いろいろなバイオマス
 バイオマスとは、再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたものである。バイオマスにはどんなものがあるか?  

 正解は、紙、家畜糞尿、食品廃棄物、建設廃材、黒液、下水汚泥、生ゴミ、稲わら、麦わら、籾殻、林地残材(間伐材・被害木など)、資源作物、飼料作物、でんぷん系作物等であった。

 では、これらのバイオマスは、どうやってエネルギーに変わるのだろう?

 正解は、直接燃やして熱エネルギーに変える方法や、バイオガスを発生させたり、バイオエタノールやバイオディーゼルなど、別のエネルギー資源に変えて利用する方法などがあるが、さらに燃やしたときの熱を利用して、発電し電気エネルギーに変える方法もある。

 ユニークな鶏糞バイオマス
 バイオマスでユニークなのは動物の糞を利用するもので、牛糞、豚糞などを利用して直接燃やしたり、発酵によりバイオガスを発生させて利用する方法は、知られていたが、今回、鶏糞を利用する技術が開発され、海外に輸出されることになった。

 場所は、インド南部のタミルナド州ナマカル地区で、日本企業と現地企業が共同で鶏ふんを利用したバイオマス発電所を建設することになった。

 九州電力の子会社である西日本環境エネルギーとインドの再生可能エネルギー開発企業、オリエント・グリーン・パワーが建設するバイオマス発電所は、鶏ふんと木質バイオマスを燃料とし、出力は7,500キロワット。

 燃料混合設備を含めた総建設費は約10億円で、来年の運転開始を目指す。燃料の鶏ふんは現地の養鶏農家から購入し、焼却灰は肥料として地元農家に還元する。(サイエンスポータル 2010年8月12日)

 国内における鶏糞バイオマス発電
 西日本環境エネルギー株式会社は、宮崎県川南町において、鶏糞を燃料としたバイオマス発電所の事業計画及び設計から建設を実施しており、現在は「みやざきバイオマスリサイクル発電所」の運用・保守を担うことで発電所の安定運転に寄与している。

 この事業は、日本初の大型バイオマス発電事業であり環境負荷の低減と農畜産業の安定的成長に貢献しているとして、農林水産省が主催する「平成17 年度バイオマス利活用優良事業」を受賞するなど、国・宮崎県をはじめ各自治体からも高い期待が寄せられている。

 施設では、まず同社が鶏糞を養鶏農家から1トンあたり1100円で買い取り、密室式のサイロ2基に貯蔵。1日360トン(最大440トン)を1200度の炉内で焼却し、臭気を熱分解。焼却に伴う蒸気でタービンを回して発電する仕組み。鶏糞処理能力は、年間約13万トンで国内最大規模という。

 点検と清掃を除いた、年間330日に渡り24時間稼働し、1日あたりの発電能力は、一般家庭3000戸分にあたる1万1350キロワット。このうち9000キロワットを九州電力に販売、残りを施設で使う予定。焼却灰は、同社の出資企業であるブロイラー業者系列の肥料加工会社に販売し、売電と合わせて年間11億円の売り上げを見込む。 

 法律による家畜排せつ物規制 
 「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」の施行により、平成16年11月から畜産農家に対して家畜排せつ物の適正処理の実施が義務づけられた。

  また、電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法(RPS法)の施行により、電力会社等の電力小売事業者に対して再生可能エネルギー発電量を割り当て、自ら新エネルギーにより発電するか、他の新エネルギーで発電を行っている事業者より、電子証書の形で購入が義務づけられた。

 家畜排せつ物の適正処理義務と新エネルギーの利用義務の双方の義務に対応するべく、鶏ふん発電事業を立ち上げた。

 環境意識の高まり
 鶏糞は、肥料成分である窒素、リン、カリウムを含むことからたい肥利用は有効な利用方法。 しかし、畜産の盛んな宮崎県では、鶏糞以外にも、牛糞や豚糞が発生し、大量の家畜排せつ物をたい肥化するため、たい肥の需要と供給のアンバランスが生じ、循環が停滞する状況に陥っていた。

 一部で田畑へのたい肥の過剰投与が行われ、悪臭や地下水汚染などの環境問題が顕在化していたため、その対応としてたい肥以外の家畜排せつ物の利活用方法へのニーズが高まっていた。

 鶏糞を有効利用
 鶏糞をエネルギー有効利用の観点から、発電燃料として直接燃焼させ発生電力を販売すると同時に、鶏ふん焼却灰は肥料原料として有効利用する。

 鶏糞を焼却処理することで容積は1/10程度となり、大幅な減容化が図れます。 焼却により発生する焼却灰は、肥料要素であるリン、カリウムが濃縮された有機系肥料資源としての資源循環が可能となり、鶏ふん焼却による「循環型エコシステム」の構築を図ることができる。

 カーボンニュートラルである鶏糞を燃料として発電を行い電力会社へ売電をしているため、電力会社では鶏ふん発電所より購入した電力量相当の化石燃料(石炭等)の使用量が削減され、化石燃料の温存化と地球温暖化の原因であるCO2の発生の削減が可能。 みやざきバイオマスリサイクル発電所における、CO2排出抑制量は6万トン/年である。

 野積みなどの不適正な鶏糞処理を行うと、悪臭や地下水汚染の環境問題が発生する。適正に鶏糞を焼却することで地域環境負荷の軽減が図れる。

 農家が個別に鶏糞処理設備への投資軽減と、鶏糞処理への労力が軽減されることで、ブロイラーの生産に集中できる環境の確立ができ、養鶏業の安定操業の一助となる。

 

参考HP Wikipedia「バイオマス」・西日本環境エネルギー株式会社「バイオマス発電 

世界初のバイオマス村ドイツ・ユンデを訪ねて―コストから見たバイオマス発電
惣田 いく夫
ブイツーソリューション

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バイオマスエネルギー
横山 伸也,芋生 憲司
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