人工知能と知能、その意外な共通点

 あと10年もすれば、人工知能が人間の仕事を奪うかもしれない。連日報じられる人工知能(AI)に関するニュースを聞くと、そんな不安がよぎる。すでに毎日の生活の中でAIは使われている。例えば、コールセンターのやり取りの一部は人工知能が行っているし、Amazonなどのネットショップで提案されるおすすめ商品や、興味関心に合わせて表示されるニュースを選んでいるのもAIだ。

 AIは人間の「考える」という機能を、機械を使って補うものといえる。AIはインターネット上やデータベースの中の大量のデータを一瞬で取り込んで処理し、答えを出す。ただ、答えを出すプログラムを作るのは人間だ。AIは電気信号を使って大量のデータの記憶、保存、検索、取り出しを行っている。では人間はどうやって、記憶や保存、検索などを行っているのだろうか?

 実は人間もAIと同じく電気を使っていると言ったら驚くかもしれない。これを生体電気という。生物に見られる発電現象のことである。最初に生体電気という言葉を使ったのはイタリアの生理学者L.ガルバーニ(1786)。彼はカエルの筋肉が2種の金属をつないだもの(電気ピンセット)に触れると収縮が起こることを発見し、その原因は生物電気であると説明した。


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