多くの命を救った“ペニシリン”

 ペニシリンというと世界初の抗生物質であり、その発見は、20世紀の偉大な発見の1つにあげられている。肺炎や梅毒、咽頭炎、副鼻腔炎、中耳炎など、多くの細菌感染症に有効で、細菌の分裂を阻害するはたらきがある。第二次世界大戦中には多くの傷兵の命を感染症から救った。

 ペニシリンの発見者であるフレミング、ペニシリンの単離に成功したフローリー、チェインらの功績は1945年ノーベル医学・生理学賞の受賞で讃えられている。

 最初の発見は1929年、フレミングがブドウ球菌の培養実験中に抗菌効果のあるアオカビ(Penicillium notatum、現在はP. chrysogenum)を発見した。フレミングはアオカビが産生する物質を、アオカビの学名にちなんでペニシリンと名付けた。


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