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ボーイング社は、米宇宙旅行会社スペースアドベンチャーズと提携。米航空宇宙局(NASA)の計画の下で7人乗り宇宙船「CST-100」を提供する。同宇宙船は2015年までに完成予定で、宇宙旅行は国際宇宙ステーション(ISS)を訪問するものになる見通し。販売や企画はスペースアドベンチャーズが担当する。
ボーイング社の宇宙旅行は、国際宇宙ステーションにいけるのが魅力である。しかし、お値段のほうが、約4000万ドル(約34億円)かかるソユーズに対し「競争力のある価格」としている。ちょっと一般庶民には手が出そうにない。
一方、2011年には民間企業「ヴァージン・ギャラクティック社」による宇宙旅行が始まる。お値段は20万ドルを予定しているという。1ドル100円としても、2000万円!これなら一般庶民も、頑張れば可能な金額になった。
しかし、ギャラクテック社の宇宙船は、白く流線型で格好はよいが、あまりにも華奢だ。スペースシップ(宇宙船)というより飛行機である。こんなに小さいシステムで、本当に宇宙に行けるのかどうか心配になる。また、高度110kmまで上昇するというが、宇宙とはいったいどのぐらいの高さから、宇宙というのだろう?

「Ansari X Prize」受賞
まず、ギャラクテック社の宇宙船「スペースシップ」であるが、「スペースシップワン」の弾道飛行により「Ansari X Prize」に勝利し、賞金1000万ドルを獲得したスケールド・コンポジッツ社の技術提供を受けている。
Ansari X Prize(アンサリ・エックスプライズ)は、X PRIZE Foundation(エックスプライズ財団)によって運営され、民間による最初の有人弾道宇宙飛行を競うコンテストの名称である。
世界中の各地から26チームが参加して行われたコンテストの結果は、2004年10月4日(米国時間)に規定の条件を最初にクリアして高度100kmの有人宇宙飛行に初成功したスペースシップワン (SpaceShipOne) が賞金の1,000万ドルを獲得した。
このコンテストの条件とは、 1.高度100 km以上に到達すること。 2.乗員3名(操縦者1名と乗員2名分のバラスト)相当を打ち上げること。 3.2週間以内に同一機体を再使用し、飛行を行うこと。…であった。
ライト兄弟の初飛行から100年
それまでの宇宙開発は、すべて国家計画の一環であり、国家予算を使って行われていたものである。事実、世界初の人工衛星、初の有人宇宙飛行、初の有人月着陸、いずれも国家の強力な主導のもとで行われた。しかしながら、航空宇宙史を振り返ると、ライト兄弟の初飛行、リンドバーグの大西洋無着陸横断などの大記録は民間・個人によって達成されたものであった。
スペースシップワンが達成した成果はしばしばこれらに匹敵する成功として評価されている。史上初の民間による宇宙飛行の栄誉をたたえ、NASAの惑星探査機ニュー・ホライズンズには、スペースシップワンの機体の一部が搭載されて宇宙へと旅立っていった。
宇宙は上空何km?
次に空の高さであるが、110km上空は宇宙といえるのだろうか?
空と宇宙の境は人によって定義が違うが、国際航空連盟では地上から100 kmをカーマン・ラインとして、宇宙空間と大気圏の境界線と定義している。
通常の商用航空機がいつも飛んでいる最高高度は約10km~13kmの成層圏。一方、航空機の飛行高度の記録としては約29Kmが最高のようだ。プロペラ機でも24Kmの高度飛行が記録されたと報告されている。30Km以上でも飛行機で飛ぶことは可能だが、今のところロケットを除くとそういう記録はない。
一方、人工衛星の場合、打ち上げ後の初期高度が大気圏外(実用上は概ね数100km以上)で、円軌道または楕円軌道を描く場合ということになる。それ以下では大気圏で空気があるため、空気抵抗の影響で人工衛星の速度が徐々に落ち、遠心力よりも地球の重力の方が大きくなり段々と地上に落ちてしまう。
人工衛星の飛行高度による分類は概ね次の通り。1.低軌道 高度 約300~1,500kmの円軌道 2.中軌道 高度 約1,500km~15,000kmの円軌道 3.静止軌道 高度 約35,786kmの円軌道宇宙空間
地表から100kmを超える地点を宇宙空間と呼称する。近年、宇宙空間の利用が急増しており、国際連合宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)の法律小委員会でもより厳密な定義が検討課題になっている。
地球の大気構造
ところで、地球の大気構造はどうなっていただろう?
正解は、対流圏(0km-9/17km) 成層圏(9/17km-km)中間圏(50km-80km)熱圏(80km-800km)の四層構造である。 熱圏のさらに上部に外気圏をおく場合もある。
大気は、温度変化を基準にして、鉛直方向に四つの層に区分されている。これを「地球大気の鉛直構造」という。鉛直方向に区分するのは気象現象等を考えやすくするためであり、大気が主に水平方向に運動し1つの層内で循環していること、水平方向に比べて鉛直方向のほうが温度変化が激しいことなどが理由と考えられる。
対流圏(Troposphere)
0-9/17km。高度とともに気温が低下。さまざまな気象現象が起こる。赤道付近では17km程度と厚く、極では9km程度と薄い。成層圏との境界は対流圏界面と呼ぶ。
成層圏(Stratosphere)
9/17-50km。高度とともに気温が上昇。オゾン層が存在する。中間圏との境界は成層圏界面と呼ぶ。
中間圏(Mesosphere)
50-80km。高度とともに気温が低下。熱圏との境界は中間圏界面と呼ぶ。
熱圏(Thermosphere)
80-800km。高度とともに気温が上昇。
成層圏と中間圏をあわせて中層大気(ちゅうそうたいき)とも呼ぶ。熱圏のさらに上部に外気圏をおく場合もある。
参考HP Wikipedia「スペースシップワン」 「ヴァージン・ギャラクティック」
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