イグ・ノーベル賞「わさび警報装置」が化学賞
「イグ・ノーベル賞」は、アメリカの科学雑誌が20年前からノーベル賞のパロディーとして始めたもので、人を笑わせ、考えさせる独創的な研究や開発に、毎年、贈られている。ことしは、心理学など10の部門で賞が贈られ、9月29日、アメリカのハーバード大学で授賞式が行われた。
このうち「化学賞」には、わさびのツーンとした匂いで火災を知らせる警報装置を開発した田島幸信・香りマーケティング協会理事長(57)、今井真滋賀医科大講師(49)ら日本人7人が共同受賞した。
日本人のイグ・ノーベル賞受賞は5年連続。今回は「火災など緊急時に眠っている人を起こすのに適切な空気中のわさびの濃度発見と、これを利用したわさび警報装置の開発」が授賞対象となり、「非常にユニークかつ実用的」(同賞事務局)と評価された。
警報装置はシームス(東京)が開発。同社の漆畑直樹社長(46)も共同受賞者に入った。睡眠障害が専門の今井講師は臨床試験で貢献。気体噴射機の部分はエア・ウォーター防災(神戸市)が提供し、同社の2人も受賞した。
このほか「強い尿意が意思決定に与える影響」を研究したオランダ、英国、米国などのチームに医学賞が、「違法駐車している高級車を装甲車で踏みつぶして問題解決」できることを示したリトアニアの首都ビリニュスの市長に平和賞が与えられた。(ケンブリッジ共同)(毎日新聞 2011年9月30日)
聴覚障害者に需要
シームス(東京都千代田区、漆畑直樹社長、03・3511・3711)が開発した「臭気発生装置」は住宅用火災警報器と連動し、ワサビ臭のガスを室内に噴霧して火災を知らせる。耳が聞こえにくい高齢者や聴覚障害者の安全・安心に役立つとして注目されている。国内の難聴者は推計600万人以上。潜在需要は大きいと同社ではみている。
研究グループでは、聴覚に障害がある人などが、特に寝ているとき火災警報器の音に気付きにくいことから、代わりに刺激のある匂いで目を覚ますことができないかと開発に取り組んだ。滋賀医科大学の今井眞講師は、授賞式のスピーチで「この研究は実験に参加してくれた聴覚障害者の方々からの宝物です。でも間違っても、寿司やそばには使わないでくださいね」と冗談を交えながら受賞の喜びを語っていた。
今回受賞したわさびの匂いを使って火災を知らせる警報装置は、滋賀医科大学などが3年前に開発した。一般の火災警報器は警報音がけたたましく鳴るが、耳の不自由な人やお年寄りの場合、寝ている時に音に気付かない恐れがある。このため、研究グループでは寝ている人を匂いで起こせるよう、嗅覚に働きかける警報装置を作れないかと考え、ツーンとした匂いがする「わさび」に注目した。
そして、「わさび」から刺激の強い匂いの成分を取り出して缶の中に閉じこめ、火災の発生を感知すると霧状に吹き出す仕組みを考案した。滋賀医科大学で行われた実験では、耳の不自由な人を含む20代から40代の14人が眠っているところに警報装置を作動させたところ、風邪で鼻が詰まっていた男性を除く13人が、匂いが鼻に達してから2分以内に目を覚ました。なかでも、聴覚障害者の場合は、10秒から30秒後に目を覚まし、その効果が確かめらた。この警報装置はおととしから販売され、一部のろう学校などで導入されている。(NHK news)
ワサビとは?
ワサビ(山葵)は、アブラナ科ワサビ属の植物。日本原産。食用。独特の強い刺激性のある香味を持ち、日本原産の香辛料として、以前から、欧米や東南アジアで認知度の高まりを見せているが、東欧では自産のセイヨウワサビが伝統的に出回っているため、Wasabiを知るのは日本に興味を持つ人に限られる。 また、日本においてはセイヨウワサビを使った練りワサビが一般的に使われているが、そのワサビを日本独特のものだと誤解している人も多い。
地下茎をすりおろしたものは、日本料理の薬味として寿司・刺身・茶漬け・蕎麦などに使用される。洋食のローストビーフやスパゲッティに使われることもある。また西洋料理、特に日本料理に影響を受けた近代フランス料理でソースなどに使用されることがある。殺菌効果を持つため、生ものと一緒に食べるとよいと信じられている。
寿司や刺身の世界的な普及に伴って、英語、フランス語、台湾語、広東語などでそのままwasabiという発音で借用されている。中国ではまだからしと混同されることが多い。韓国語では「コチュネンイ(고추냉이=直訳では「トウガラシナズナ」の意)」というが、「ワサビ (와사비) 」でも通用する。
ワサビの辛味成分
ワサビの辛味成分は、芥子菜など、アブラナ科の植物が多く含むからし油配糖体(グルコシノレート)の一種のシニグリンが、すりおろされる過程で酸素に触れ、細胞にある酵素と反応することにより生成される「アリルイソチオシアネート」などであり、殺菌効果もある。
アリルイソチオシアネート(allyl isothiocyanate)は、ワサビ、カラシ、大根などアブラナ科の植物に含まれる辛味成分である。カラシ油から得られる精油成分であり、これ自体を「カラシ油」と呼ぶこともある。
植物に直接は含まれず配糖体(シニグリン)として存在し、すりおろすなどして酸素に触れると酵素ミロシナーゼの影響で生成する。植物の老化を早めるエチレンガスを抑制する効果がある。
適量の摂取は、抗癌作用、抗菌作用などの効果を示すが、大量に摂取すると有害で、1996年には兵庫県で牛が中毒を起こした。人工的にはチオシアン酸カリウムとヨウ化アリルから合成する。水にはほとんど溶けず、有機溶媒に溶ける。(Wikipedia)
参考HP Wikipedia ワサビ(山葵) 株式会社シームス seems-inc.com
ワサビ―栽培から加工・売り方まで (新特産シリーズ) | |
星谷 佳功 | |
農山漁村文化協会 |
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