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 ミニバン、ハイブリッド登場
 Hondaの新型フリードシリーズに、ハイブリッドが追加され、5ナンバーサイズのミニバン/ハイトワゴンとして、初めてのハイブリッド車が誕生した。これまでは、ミニバンをハイブリッドにしても、電池やモーターを搭載するため、重量が大きくなり、燃費が期待するほど向上しないことから、ハイブリッドのメリットがないということで、他社はどこも成功していなかった。

 HondaのハイブリッドはTOYOTAのようなシリーズ、パラレル方式ではなく、パラレル方式。モーターはエンジンの補助役なので、付属品も少なく、コンパクトで軽量、6~7人乗り、ミニバンタイプで、24.0km/Lの低燃費を実現できた。家族で出かけるファミリーカーとして人気が出そうだ。

 もともとHondaの「フリード」は、コンパクトなボディサイズに、ゆとりの室内空間や大容量の荷室空間があり人気の車種。今回、快適な走りと低燃費を両立させ、求めやすい価格に設定したハイブリッド車「フリード ハイブリッド」「フリード スパイク ハイブリッド」を追加して、「フリード」「フリード スパイク」をマイナーモデルチェンジし、10月28日(金)に発売した。

Freed_HV

 また、新開発した電動ウインチを搭載した福祉車両のフリード「車いす仕様車」をはじめ、「サイドリフトアップシート車」「助手席リフトアップシート車」も11月25日(金)に発売した。

 「フリード ハイブリッド」「フリード スパイク ハイブリッド」は、5ナンバーサイズのミニバン/ハイトワゴンとしては、初めてのハイブリッド車。優れたパッケージング技術に軽量・コンパクトなIMAシステムを組み合わせることで、居住性や使い勝手の良さはそのままに、クラストップレベルのJC08モード走行燃料消費率21.6km/L、10・15モード走行燃料消費率24.0km/Lの低燃費を達成している。また、ハイブリッド車とガソリン車のFF車は、エコカー減税に適合。(Honda ニュースリリース 2011年10月27日)

 フリードHVのコンセプト
 ホンダ初のミニバンのハイブリッド車(HV)「フリードHV」は、5ナンバーサイズの運転しやすさが売りだ。2010年のミニバンNo.1車種のHVモデルだけあって、10月28日の発売から約2週間で、受注が月間目標の1万台の倍以上の2万台超に達した。開発責任者の本田技術研究所四輪R&Dセンター主任研究員、安木茂宏氏(52)に開発コンセプトなどについて聞いた。

 ホンダ初のミニバンのHVということで注目されているが、どういう車をつくりたかったのだろうか?

 「日本一のファミリーカーを作りたかった。燃費だけではなく、広さや価格も含めてトータルバランスでお客さんのことを考えてつくった」

 「ホンダのHVシステムである『IMA』は軽くて小さく、うちの武器だ。トヨタのHVシステムはスペースをとるが、IMAなら広さと安さが両立できる」

 「フィットのHVモデルは、燃費を約26%改善させたが、1年後に売り出すフリードは、それ以上の向上率が必要だと考えた」

 フィットと同じHVシステムで燃費を向上させるのは、重いミニバンでは大変だったのでは?

 「ミニバンなのでフィットより200キロ以上重い。そのため、HVシステムのアシスト力を十分発揮できるよう車体を軽くすることに苦労した。とはいえ、軽量化には大きな秘訣はなく、日頃のルーチンワークの中で極力減らしていった。さらに、最大7人を乗せて坂を上ったりするには、モーターに多くの仕事をさせる必要があり、バッテリーの寿命との戦いも必要だった」

 「フリードHVは214万9000円からと、うちのHVの中では高価格なので上質さを出すために遮音性も重要な要素だった。バッテリーを冷やす空気を取り込む際の騒音を遮蔽するため、フロントウィンドウに遮音ガラスを使った」

 他社のHVと比較
 「トヨタの(ワゴンタイプのHV)プリウスαが、近いジャンルの車だと考えていた。ただ、ずっと5ナンバーミニバンのHVを欲しいという声はあった。同じミニバンのトヨタの『アルファード』や『エスティマ』のHVモデルは、環境車の王様だが、もう少し手の届きやすいミニバンのHVへのニーズは潜在的に大きいと考えた」

 「小さいミニバンでも8人乗れるというのは、やはりフリードの魅力だと思っていたのでかなり勇気が必要だった。しかし、販売店などで聞き取り調査をしたところ、3列目の真ん中の席はほとんど使われていないということだったので、8人乗りをやめた。結果的には、3列目の座席の1人当たりの広さが1.5倍になり、より快適な空間を提供できた」

 「『ステップワゴン』と比較する人も多いと思うが、広さと燃費でミニバンの選択肢を広げられたと考えている」

 「アクセルの踏み方でモーターのアシストレベルがメーターに表示されるなど、車と人との会話を楽しめる先進性も、HVならではだと思う」

 「現在の小型でコンパクトなIMAだけではなく、もっとアシスト力が強いタイプなどいろんなHVシステムを研究している。ただ、地域によって環境車のあり方は違う。北米や日本ではHVが今後も売れていくだろうが、欧州では小型のクリーンディーゼルエンジンが主流になっていくとみている」(産経news 2011.11.27) 

参考HP Honda ニューリリース新型フリードにハイブリッドタイプ 

ハイブリッドカーはなぜ走るのか―知っておきたい低燃費技術の基礎知識
クリエーター情報なし
日経BP社
ホンダフリード&フリードスパイクハイブリッドのすべて (モーターファン別冊 ニューモデル速報)
クリエーター情報なし
三栄書房

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