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ニュートリノとは何か?
素粒子のうち、レプトン族には、電子、ミュ-粒子、タウ粒子とそれぞれと対を成す、3種類のニュ-トリノ(電子ニュートリノVe,ミューニュートリノVu,タウニュートリノVt)がある。ニュ-トリノは、電荷を持たないレプトンであり、他の粒子との相互作用は、いわゆる弱い相互作用しかない。

ニュートリノとは何か?
素粒子のうち、レプトン族には、電子、ミュ-粒子、タウ粒子とそれぞれと対を成す、3種類のニュ-トリノ(電子ニュートリノVe,ミューニュートリノVu,タウニュートリノVt)がある。ニュ-トリノは、電荷を持たないレプトンであり、他の粒子との相互作用は、いわゆる弱い相互作用しかない。
レプトン ニュートリノは、弱い相互作用のみで現れるもので、たとえば、放射性同位元素がベ-タ崩壊する場合には、原子核の中の中性子が陽子と電子と電子ニュ-トリノに崩壊することで、電子ニュ-トリノが発生する。したがって、原子炉からは大量のニュ-トリノが発生しているし、水素などの核融合で輝いている太陽からも大量のニュ-トリノが地球にふってきている。また、パイ中間子は、短い寿命の後、ミュ-粒子に崩壊するが、このとき、ミュ-ニュ-トリノを伴う。
これまでニュートリノは、質量ゼロと仮定されていた。しかし、最近の研究(2011年6月)により、ニュートリノが飛行中に別の種類のニュートリノに変化する「ニュートリノ振動」と呼ばれる現象を起こしている事が観測された。


ニュートリノ振動がニュートリノが質量を持っていなければ起こりえない現象であることから、ニュートリノが質量ゼロでないことを間接的に証明したと言える。従って、標準模型における一つの「ほころび」を見つけたことを意味していて、このニュートリノ振動現象を明確に理解することが、次世代の理論構築につながる事を物語っている。
ニュートリノ全体像判明
今回、「ニュートリノ振動」という現象のうち、これまで唯一発見されていなかったパターンの振動(ミュー型-電子型間の変化)を発見したと、米中などの国際研究チームが3月8日、発表した。今回の発見によって、ニュートリノ振動の全体像が判明したことになる。
ニュートリノの歴史
もともとニュートリノは、1930年にオーストリアのパウリが「ものすごく小さくて電気を帯びていない粒子があれば、物理学のつじつまが合うのだけれど」と、仮に考えた粒子。その考えがとても魅力的だったので科学者はニュートリノの存在を信じた。しかし、本物が見つかったのは1956年のことだった。
ニュートリノ振動を検出
ニュートリノには電子型、ミュー型、タウ型の3種類あり、それぞれが「振動」という現象で別の型に変わる。ミュー型-電子型間の変化が見つかっていなかった。
国際チームは、大強度陽子加速器施設「J-PARC」(茨城県)で、2010年1月から東日本大震災で装置が停止する今年3月までの間、大量のミュー型のニュートリノをつくり、295キロ離れた東京大の観測装置「スーパーカミオカンデ」(岐阜県)で電子型の有無を調べた。
ニュートリノ全体像判明
今回、「ニュートリノ振動」という現象のうち、これまで唯一発見されていなかったパターンの振動(ミュー型-電子型間の変化)を発見したと、米中などの国際研究チームが3月8日、発表した。今回の発見によって、ニュートリノ振動の全体像が判明したことになる。
この振動の存在は日本の高エネルギー加速器研究機構などが2011年6月、世界で初めて99.3%の確率でとらえていたが、今回の実験では発見と言える確率で確認できた。分析をさらに進めることで、宇宙誕生直後には同数あった物質と反物質が現在では物質だけになった「CP対称性の破れ」という謎の現象を解明できる可能性がある。
ニュートリノには電子型、ミュー型、タウ型の3種類があり、飛行中に別の種類に変化する「振動」と呼ばれる現象を起こす。その変化の仕方には3種類のパターンがあるが、うち1種類だけが発見されていなかった。
研究チームは、中国南部にある大亜湾原子力発電所から数百メートルの距離と、1キロ・メートル以上離れた距離に測定器を設置。昨年12月から今年2月まで、原子炉での核分裂に伴い放出される反ニュートリノを観測し、その変化のパターンを調べた。
その結果、これまで確認されている2種類の振動だけでは説明がつかない現象を99.9999%以上の確率で見つけた。この振動が確認されたことで、CP対称性の破れの存在の前提条件がそろったことになる。(2012年3月9日 読売新聞)
ニュートリノの歴史
もともとニュートリノは、1930年にオーストリアのパウリが「ものすごく小さくて電気を帯びていない粒子があれば、物理学のつじつまが合うのだけれど」と、仮に考えた粒子。その考えがとても魅力的だったので科学者はニュートリノの存在を信じた。しかし、本物が見つかったのは1956年のことだった。
アメリカのライネスが、膨大な数のニュートリノが生まれている原子炉のそばで実験して見つけた。そして1980年代になって、もっとたくさんのニュートリノがつかまえられるようになり、やっと研究が進み始めた。
1987年2月23日、午前7時35分35秒(世界標準時)から大マゼラン星雲内で起きた超新星SN1987Aからのニュートリノを「カミオカンデ」が検出。この成果により、小柴昌敏氏が2002年ノーベル物理学賞を受賞する。
1998年、長い間、重さがないと考えられてきたニュートリノだが、日本のスーパーカミオカンデが、ニュートリノの体重はゆらりゆらりと2つの重さの間で変化を続けていることを発見、これがニュートリノに重さがある決定的証拠となった。3つのニュートリノの違いは質量の違い。質量が変化することになる不思議な現象だ。
これは大変な発見で物理学は大前提を崩され、始めから考え直さなければならなくなった。それに、宇宙にたくさんあるニュートリノに重さがあると、宇宙全体の重さに影響してくる。宇宙全体の重さは宇宙の運命の鍵を握っているのでとても重要だ。
最近では2011年9月22日、欧州合同原子核研究機関(CERN)が、素粒子ニュートリノが光より速く飛んだとする実験結果を発表し、話題になった。しかし、2012年2月23日、結果が間違っている可能性を正式に認めている。同機関の発表によると、国際研究グループ「OPERA」は、実験結果に影響を与えうる問題点として(1)時刻の補正ミス(2)光ファイバーケーブルの緩み…がある。こうした不備で結果がどう変わるか検証する実験を5月に行うという。
ニュートリノ振動を検出
ニュートリノには電子型、ミュー型、タウ型の3種類あり、それぞれが「振動」という現象で別の型に変わる。ミュー型-電子型間の変化が見つかっていなかった。
国際チームは、大強度陽子加速器施設「J-PARC」(茨城県)で、2010年1月から東日本大震災で装置が停止する今年3月までの間、大量のミュー型のニュートリノをつくり、295キロ離れた東京大の観測装置「スーパーカミオカンデ」(岐阜県)で電子型の有無を調べた。
スーパーカミオカンデは旧神岡鉱山にある水槽(直径、高さ各40メートル)で、ニュートリノが水中を走って生じる「チェレンコフ光」を検出する。電子型はミュー型と比べ飛行軌道が乱れ、光が散乱するので特定できる。その結果、スーパーカミオカンデでニュートリノ88個が検出され、このうち6個が電子型であることが分かった。データを統計的に処理すると、ミュー型が電子型になった確率は99.3%となった。
ビッグバンという大爆発で宇宙が誕生した際、地球や私たちの体などを構成する物質と、物質と反対の電気を帯びた「反物質」が同量あったが、時間の経過とともに反物質が消滅し、現在にいたった。消滅の理由は、2008年にノーベル賞を受賞した益川敏英、小林誠両博士の理論で説明されたが、すべては説明できなかった。物質と反物質の差を知るには、波が重なりあって起きる「干渉」を調べると解明できる可能性が指摘され、各国の研究機関がニュートリノ振動を発見しようと激しく競争している。
素粒子物理学の世界で確定と結論づけるには99.9%以上の確率が必要で、さらにデータを蓄積しなければならない。同機構の小林隆教授は「今年末にJ-PARCを再稼働させ、その1年後には目標を達成できるのではないか」と話す。(野田武 毎日新聞 2011年6月15日)
今回、2012年3月8日の発表は、99.9999%以上の確率でニュートリノ振動を確認となった。この結果すべてのニュートリノ振動を捉えた。宇宙の謎を解く鍵を握っているニュートリノ。ますますニュートリノが魅惑的に見えてきた。
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