青魚の健康成分と効果
青魚やウナギの健康成分はなんだろう?有名なのはDHAやEPAだ。DHAはドコサヘキサエン酸、EPAはエイコサペンタエン酸という不飽和脂肪酸のなかまである。効能・効果としては、血液中の中性脂肪値やコレステロール値を低下させる働きがあることから、血液の流れを良くし、血栓の予防や解消に役立つといったことがあげられる。
この血液をサラサラにし血流を良好にするということは、高血圧や動脈硬化などの予防・改善になり、それが心筋梗塞や脳卒中などの危険な生活習慣病の予防に繋がることになる。 また、DHAは脳の機能にとっても重要な役割りを果たしており、記憶力の低下や認知症の原因にも関係しているし、眼の機能にも大きく影響を与えている。
脂肪酸には、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸の3つがあり、これらをバランス良く摂ることが大切である。飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3の割合で摂ることが最適だと厚生労働省も推進している。
しかしながら、通常の食生活では飽和脂肪酸の割合が高く、多価不飽和脂肪酸の割合が低くなってしまっているのが現状。 理想的なバランスで脂肪酸を摂るためには、まずは多価不飽和脂肪酸、つまりDHA・EPAを効率よくたくさん摂るように心がけなければならない。
2010年の3月には、これらの脂肪酸が、うつの改善や攻撃性の低減などに効果があるという報告があった。一般の植物油に多いリノール酸など「ω6系脂肪酸」との相対的な量に着目し、うつの高齢者は血液中のDHA・EPAなどの「ω3系脂肪酸」の比率が低いとした調査(オランダ)もある。ただ、関連や効果が見られなかったとの報告も複数ある。各種の研究を分析した米国の昨年の論文は「うつ病の治療手段になる可能性があるが、大規模な試験が求められる」としていた。 (2010年3月15日 読売新聞)
魚食べると肝がんリスク低下か
今回、日本の国立がんセンターの調査で、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などのω3不飽和脂肪酸を豊富に含む魚をよく食べる人は、ほとんど食べない人に比べ、肝がんを発症するリスクが0.64倍に下がることが分かった。米国の消化器病学会誌に発表した。
がんセンターの研究チームは1995~2008年の13年間、全国の約9万人を追跡調査。ω3不飽和脂肪酸を多く含む魚をよく食べる人からほとんど食べない人まで5グループに分け、肝がんになるリスクを調べた。
ほとんど食べないグループと比べると、最も食べるグループのリスクは0.64倍、2番目に食べるグループは0.84倍、以下は0.86倍、0.98倍と続き、食べる量が多いほどリスクが下がる傾向があった。肝がんの主な原因となるC型肝炎やB型肝炎ウイルスの感染者に限って調べても同様の傾向が見られた。
同センターの沢田典絵研究員は「DHAなどの不飽和脂肪酸には抗炎症作用があり、肝炎ががんに移行するのを抑えているのではないか」と話している。調査は岩手など9府県の45~74歳の男女約9万人を、1995年から最長2008年まで追跡調査したもの。(時事通信 2012年6月7日)
DHAとは何か?
ドコサヘキサエン酸(Docosahexaenoic acid:DHA)は、不飽和脂肪酸のひとつ。6つの二重結合を含む22個の炭素鎖をもつカルボン酸 (22:6) の総称であるが、通常は生体にとって重要な 4, 7, 10, 13, 16, 19 位に全てシス型の二重結合をもつ、ω-3脂肪酸に分類される化合物を指す。 魚油に多く含まれ、日本人は魚類を食べることによって多く摂取していたが近年は減少している。 ヒトでは、体内で合成できないα-リノレン酸から体内でDHAを合成するため、広義では必須脂肪酸となる。健康増進効果があるとされ、EPAと同様にサプリメントや食品添加物として利用されている。
魚やその他の生物に含まれるDHAの多くは、ラビリンチュラ類の1属である Schizochytrium 属などのような海産の微生物によって生産されたものが、食物連鎖の過程で濃縮されたものである。多くの動物は体内でα-リノレン酸を原料としてEPAやDHAを生産することができるが、α-リノレン酸からEPAやDHAに変換される割合は10-15%程度である。
ヒトでは、DHAは食品から摂取される以外に、2つの経路によって代謝生産される。どちらも出発原料はα-リノレン酸であるが、中間生成物が異なる。 ひとつはエイコサペンタエン酸 (20:5, ω-3) を原料とし、エロンガーゼによって2炭素増炭されドコサペンタエン酸 (22:5 ω-3) がつくられた後、Δ4-不飽和化酵素によって水素が引き抜かれて生成する過程である。
もうひとつの経路は、ペルオキシソームあるいはミトコンドリア中で進行すると考えられているもので、エイコサペンタエン酸が2回2炭素増炭されて (24:5 ω-3) となった後、Δ6-不飽和化酵素により不飽和化されて (24:6 ω-3) となり、その後β酸化によって炭素鎖が切断されDHAが生成する。この経路は"Sprecher's shunt" として知られている。
「日本人の食事摂取基準(2010年版)」ではエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸については1日に合計で1g以上の摂取が望ましいとされている。魚油食品、タラ、ニシン、サバ、サケ、イワシ、ナンキョクオキアミは、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸のようなω-3脂肪酸に富んでいる。 1日3g以上のDHAの摂取で、凝血能が低下し出血傾向が起きることがある。 魚介類100g中の主な脂肪酸については魚介類の脂肪酸を参照のこと。(Wikipedia)
EPAとは何か?
エイコサペンタエン酸(Eicosapentaenoic acid:EPA)は、ω3 脂肪酸の一つ。EPAは、5つのシス-二重結合をもつ20炭素のカルボン酸である。EPAは、プロスタグランジン、トロンボキサン-3、ロイコトリエン-5(すべてエイコサノイド)の前駆体であるω-3脂肪酸の多価不飽和脂肪酸の1つである。
ω3系統もω6系統と同様にロイコトリエンなどの生理活性物質に変換される。しかしながら、ω6系統を材料にしたものに比較して生理活性が低い、あるいはないという特徴がある。生理活性が低いということで、過去、食用油脂から不要として除去されたこともある。
しかし、生理活性の強いω6系統と競合することで、免疫や凝血反応、炎症などにおいて過剰な反応を抑えるということが明らかになった。いわばω6系統のブレーキ役であるといえる。実際にω3系統の脂肪酸の1つであるEPAで血小板凝集抑制作用があることが知られている。その裏返しとして、EPAの過剰な摂取により出血傾向が現れることが指摘されている。
ヒトを含む動物では、体内で合成できないα-リノレン酸から体内でEPAを合成するため、広義ではω-3脂肪酸の必須脂肪酸となる。多くの動物は体内でα-リノレン酸を原料としてEPAやDHAを生産することができるが、α-リノレン酸からEPAやDHAに変換される割合は10-15%程度である。
DHAは脳内にもっとも豊富に存在する長鎖不飽和脂肪酸で、EPAは脳内にほとんど存在しない。なお、DHAは脳関門を通過できるが、EPAを含めた他のω-3脂肪酸は脳関門を通過することができない。
医療用医薬品としては閉塞性動脈硬化症、高脂血症治療薬である。商品名としてはエバデール・イコサペント酸エチル粒状カプセルなどとして販売されている。また健康食品にもDHAとともにサプリメントとして用いられている。
基礎研究で脂質代謝、血液凝固異常の改善が認められた。4g(1日)以下のEPA、DHAの摂取により、LDLコレステロール値5~10%、中性脂肪値が25~30%低下した。神戸大学の研究では、2700mg(1日)EPAを8週間投与により本態性高血圧患者の収縮期血圧が低下した。
また認知症患者への投与で認知機能の改善、手術前のアルギニンなどとの併用投与で、感染症予防、創傷の治癒促進の報告がされている。
EPAは、魚油食品、肝油、ニシン、サバ、サケ、イワシ、ナンキョクオキアミから得られる。魚介類100g中の主な脂肪酸については魚介類の脂肪酸を参照のこと。また、母乳にも含まれている。
EPAは、動物以外にもスピルリナ、マイクロアルジェからも得ることができ、マイクロアルジェは商業用に開発されている。EPAは、ふつう高等植物では見られないが、スベリヒユで微量確認された。(Wikipedia)
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