コエンザイムQ10の摂取がスポーツトレーニングの効果を促進させる
 コエンザイムQ10(CoQ10)というと、美容成分として人気を集めている。身体の中から老化を防止する高いアンチエイジング効果が有名だ。

 CoQ10は、もともと人間の体内で合成される成分。身体のエネルギーを作るために不可欠な成分だが、体内での生成量は多くの場合30代に突入すると減少し始める。体力の衰えや外見的な老化を感じ始めるのは、 コレが原因の一つとなっている。

 今回、コエンザイムQ10に、運動能力を向上させる効果が発見され話題を呼んでいる。6月20日、カネカは同社の欧州子会社Kaneka Pharma Europeが米Capsugelと共同で独オリンピック候補選手を用いたダブルブラインド試験において、還元型コエンザイムQ10(還元型CoQ10)がアスリートにおけるトレーニングの効果を高めることを示す結果が得られたことを発表した。

 同成果の詳細は「Journal of the International Society of Sports Nutrition」電子版に掲載された。


 今回の研究では、2012年のロンドンオリンピックに向けて、独エッセンのオリンピックトレーニングセンターでトレーニングを継続して行ってきた100名のアスリート(男性53名、女性47名、平均年齢19.2歳)を50名ずつ還元型CoQ10群(300mg/日)とプラセボ群に分けて6週間摂取してもらい、摂取前、3週間後、6週間後、それぞれでエルゴメーターを用いた最大パフォーマンス出力(血漿乳酸値が4mmol/mLに達した時の運動強度(W/kg 体重))の測定を行った。

 その結果、摂取前と6週間後の間での最大パフォーマンス出力の平均伸び率は還元型CoQ10群で11.0%、プラセボ群で8.5%となり、いずれの群も運動能力の向上(トレーニング効果)が示されたもものの、両群の間には統計学的に有意な差が認められたとのことで、この結果から、アスリートがトレーニングと還元型CoQ1 の摂取を併用した場合、トレーニング効果が高まることが示唆されたという。

 なお、今回の研究に際し同社では、還元型CoQ10はドーピング対象物質が含まれていないことを独ドーピング予防研究センターにて確認済みだとしている。(カネカプレスリリース:還元型コエンザイムQ10のトレーニング効果について


 コエンザイムQ10とは何か?
 1957年にクレーン博士によって心臓細胞のミトコンドリアの中にオレンジ色の物質が発見されました。それがコエンザイムQ10です。コエンザイムQ10はからだのあらゆる細胞に存在し、わたしたちが生きるためには欠かせない働きをしている補酵素です。 コエンザイムQ10はもともとわたしたちの体内で合成されている物質で、足りなければ生死に関わるほどコエンザイムQ10効果は重要なものです。

 コエンザイムQ10のはたらきはどんなものだろうか?コエンザイムQ10の働きは2つあります。ひとつは、食事の糖や脂肪、アミノ酸などを生きるためにエネルギーに変えてくれる 働きです。体内では細胞の中のミトコンドリアと呼ばれる小器官によってエネルギー が作り出されています。これがないとうまくエネルギーが生産できないということ がわかっています。

 もうひとつは、細胞を活性酸素による酸化から強力に守り、若々しいカラダを維持し老化から守る働きを持っています。 細胞のミトコンドリアに入っていける唯一の抗酸化物質といえます。(アンチエイジングサプリメント:コエンザイムQ10効果


 コエンザイムQ10の抗酸化作用
 金属が酸化して錆びるように人間の体を作っている細胞にも酸化は起こります。 この酸化の原因は活性酸素です。活性酸素はウィルスや細菌などを攻撃する良い面もありますが、増えすぎてしまうと正常な細胞やDNAに対しても攻撃をしてしまい、ガン、老化、糖尿病、動脈硬化など様々な病気を引き起こす原因となってしまいます。

 活性酸素を撃退する抗酸化物質としてビタミンEが有名ですが、細胞脂質の酸化を最も防止するビタミンEはコエンザイムQ10がないと抗酸化力が発揮できないどころか逆に酸化を促進してしまうのです。 コエンザイムQ10は、増えすぎた活性酸素を減らすことによって、体の内側から美しく健康にしていきます。

 コエンザイムQ10は歳とともに減っています
 多くの臓器のコエンザイムQ10濃度は20代をピークに減少していきます。もっとも重要な臓器である心臓では、40代で30%、80代で50%以上のコエンザイムQ10が失われます。

 コエンザイムQ10が減り、不足すると心臓の機能が低下してしまいます。その結果、慢性的な疲れ、肥満、足のむくみ、動悸、息切れ、疲労感、低血圧、心筋梗塞や脳卒中、がんなどの生活習慣病、心疾患の悪化などさまざまな疾病を引き起こすとが考えられます。(アンチエイジングサプリメント:コエンザイムQ10効果


 コエンザイムQ10健康効果
 肥満の改善: コエンザイムQ10は代謝速度をあげ、体重の減少に寄与することが明らかにされています。 コエンザイムQ10の補給によりカロリーの燃焼速度が増加することが分かっています。肥満患者を対象に、100mgのコエンザイムQ10を8~9週間摂取した実験では、コエンザイムQ10欠乏者の体重減少量は、コエンザイムQ10レベル正常者の体重減少量の2倍以上だったそうです。食べても太らない人は血液の中に高レベルのコエンザイムQ10を含んでおり、細胞の中で代謝によるエネルギーの効率化を高め、減量を促進します。これがコエンザイムQ10効果につながります。

 心臓機能の改善: もともとコエンザイムQ10は心臓病の治療薬だったこともあり、うっ血性心不全に大変効果の期待できるものです。心臓のポンプ機能が正常になることから、不整脈や低血圧によるめまいや頭痛・肩こり・むくみ・手足の冷え性を軽減する効果があります。

 抗加齢(アンチエイジング): コエンザイムQ10は強力な抗酸化物質であることから、細胞の酸化を防ぐことによる抗加齢効果も期待されています。血圧の高い状態が続くと動脈硬化をひきおこしますが 、コエンザイムは活性酸素を取り除きしなやかにし、高血圧による心筋梗塞や脳梗塞から守る効果があります。

 シワ・くすみの緩和: コエンザイムは肌を紫外線による活性酸素のダメージから守り新陳代謝を促し、肌の衰えを改善します。また皮膚に塗ることによるシワの改善効果が確認されています。

 慢性疲労の改善: 体がだるい、力が出ない・・・。疲労の原因はエネルギー不足。疲労がたまると、体が動かないだけじゃなく、集中力や思考力も低下します。そこで、コエンザイムQ10が必要なエネルギーを作ってくれます。疲れが取れない、不眠、微熱、片頭痛などの症状に対しては、コエンザイムQ10による疲労回復時間の向上が報告されているそうです。激しいスポーツをするアスリートは短時間でかなりのエネルギーが必要とされます。しかし、体の中でエネルギー生産が追いつかないと、思うようにスタミナやパワーを発揮できません。そこで、コエンザイムQ10が運動に必要なエネルギーを作ってくれるのです。

 現在、プロスポーツ界では多くの選手たちがコエンザイムQ10を愛用しています。実際、コエンザイムQ10を摂り始めて自己記録が更新されたというデータもたくさんあります。

 オリンピックなどで活躍するアスリートたちがコエンザイムQ10を愛用しているのは、疲労感が少なくなるので、長い時間のトレーニングが可能となり運動機能が高まるという理由もあるのです。(アンチエイジングサプリメント:コエンザイムQ10効果


 コエンザイムQ10の正体
 コエンザイムQ10は、ユビキノン(UQ)ともいい、ミトコンドリア内膜や原核生物の細胞膜に存在する電子伝達体の1つであり、電子伝達系において呼吸鎖複合体IとIIIの電子の仲介を果たしている。ベンゾキノン(単にキノンでも良い)の誘導体であり、比較的長いイソプレン側鎖を持つので、その疎水性がゆえに膜中に保持されることとなる。酸化還元電位 (Eo') は+0.10V。

 広義には電子伝達体としての意味合いを持つが、狭義には酸化型のユビキノンのことをさす。還元型のユビキノンは『ユビキノール』と呼称していることが多い。別名、補酵素Q、ビタミンQ、CoQ10、ユビデカレノンなどとも。

 ユビキノンはミトコンドリア内膜や原核生物の細胞膜から単離され、膜内の電子伝達に関与することが古くから知られている。特に電子伝達系、呼吸鎖複合体I(NADH脱水素酵素)から呼吸鎖複合体III(シトクロムbc1複合体)への電子伝達に寄与している。

 呼吸鎖複合体Iにおける反応: NADH + ユビキノン(UQox) → NAD+ + ユビキノール (UQred)

 呼吸鎖複合体IIIにおける反応: ユビキノール + シトクロムc (Cytox, Fe3+) → ユビキノン + Cytred(Fe2+)

 
 ユビキノンは蛋白質内部に配位され、タンパク質内部における電子伝達にも機能している。もっとも有名な例としては紅色光合成細菌の光合成反応中心蛋白質における電子移動経路の一端として2つのユビキノンQAとQB間のプロトン移動とカップリングした電子移動反応QA→QBがあげられる。この反応は、植物の酸素発生を行う蛋白質光化学系II (photosystem II あるいはPSII)のプラストキノンQA→QBとの反応と実質的に同じであるため、近年の光化学系IIのX線構造解析結果によりその立体構造が次第に明らかにされつつあることと相まって、植物をはじめとする光合成系の酸素発生機構を解明する上で重要な反応である。

 他の興味深い例として、呼吸鎖複合体III内のプロトンキノンサイクル機構(スカラー反応)に関与していることがあげられる。キノンサイクル機構には一電子還元を受けた中間型が重要な役割を果たしており、可動性リスケ鉄硫黄タンパク質と共同的な興味深いシステムが提案されている。
ユビキノンは生物内での合成が可能であり、ビタミンのように経口摂取する必要は無い。そのため、ビタミンQの呼称は最近使用されなくなってきている。ユビキノンのベンゾキノン部位はアミノ酸のチロシンから合成される。またイソプレン側鎖はアセチルCoAからメバロン酸経路、テルペンを経て合成される。

 ただ、合成能力は年齢とともに衰えていき、20代がピークといわれている。(Wikipedia:コエンザイムQ10


 医薬品としての効能
 ユビキノンは日本で過去に医療用医薬品として軽度及び中等度のうっ血性心不全症状などに期待されて1日30mgの投与量で用いられていたが、人での効果を明確に実証した研究はなかった。小規模な無作為化試験では運動耐容能や左室駆出率に関してプラセボと有意差を示せず、心臓に関しては薬剤としての効能はほぼ否定されており、米国心臓学会/米国心臓協会はユビキノン(コエンザイムQ10)の治療目的での摂取について「心不全の治療法に対しては、更に多くの科学的根拠が蓄積されるまで推奨できない」(心不全治療ガイドライン2005)と位置づけている。

 現在では一般臨床の場では処方されなくなったため、一般消費者をターゲットとして日本の複数の製薬メーカーが、一般用医薬品(OTC医薬品)・医薬部外品として発売するようになった。その薬剤としての実証性のなさから、米国FDAは薬剤として認めておらずあくまで食品との位置づけであり、従って規制の対象外であり、医師の処方箋なしに消費者が直接店頭などで購入できるようになった。

 日本でも2001年に医薬品の範囲に関する基準(いわゆる「食薬区分」)が改正され、さらに2004年化粧品基準が改正されて、健康食品や化粧品への利用に道が開かれた。しかし、体内で合成されるものを摂取すること、消化器で分解されることを考慮すると、コラーゲンと同等に、その効能は怪しい。摂取量については、どの程度までなら摂取しても安全なのか、などといった推奨量や上限量はわかっていない。

 また「多量に摂取した場合に軽度の胃腸症状(悪心、下痢、上腹部痛)」があらわれるという報告があり、1日に数十mg以上の過剰摂取は避けた方が望ましい。厚生労働省からは医薬品として用いられる量(1日30mg)を超えないようにとの通知が出されている。

 ユビキノンから開発された「イデベノンIdebenone(アバン)」は脳循環・代謝改善剤として使用されていたが、日本では1998年に医薬品の承認を取り消されている。ワーファリンの作用を減弱させる可能性がある。

 2009年11月に、ユビキノンの抗酸化作用がマウスの老人性難聴の予防に効果があることを、東京大学が実験で明らかにした。それによると、人間にとっては1日20ミリグラムにあたる量のユビキノンを生後4ヶ月から与えられ続けてきたマウスは、人間の50歳に相当する生後15ヶ月の時点で、同じ月齢のマウスが45デシベル以上の音しか聞き取れないのに対し、12デシベルの小さい音を聞き取れるようになった。(Wikipedia:コエンザイムQ10


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