超イオン伝導体という物質
世の中にはまだまだ不思議な物質が存在する。超イオン導電体(superionic conductors)という物質は、融点よりはるかに低い温度で溶融塩や電解質溶液に匹敵するイオン伝導度を有する固体の総称であり、その研究の起源は1834年のM. FaradayによるAg2S中の銀イオン伝導の発見にまでさかのぼることができる。
なぜ、ほとんど電気を通さない固体物質が、条件を変えることによって、突然、導体に変化するのだろうか?
超イオン導電体(superionic conductors)は、見かけは固体なのに、その中をイオンが高速で移動し、溶融塩や電解質溶液と同程度のイオン伝導度を示す物質になる。電子が移動するのではなく、イオンが移動するために電流が流れる。
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