はやぶさ2が小惑星への長旅に出発

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機はやぶさ2が12月3日午後1時22分、種子島宇宙センター(鹿児島県)から、H2Aロケット26号機で打ち上げられた。同日午後3時すぎ、予定の軌道に投入され、地球から3億キロ離れた小惑星1999JU3への6年間計52億キロにも及ぶ往復の長旅に出発した。

 日本の大型主力ロケットH2Aの打ち上げは20回連続して成功した。九州工業大学や東京大学などが作った超小型衛星計3機も相乗りして、軌道に放出された。打ち上げは天候不良の影響で、当初予定の11月30日から2回延期されていた。

 はやぶさ2は重さ約600キログラムの立方体で、小惑星イトカワからの試料採取、地球帰還に初めて成功したはやぶさの後継機。目標は、地球と火星の軌道の間を回る小惑星1999JU3で、水分や有機物を含み、原始太陽系の痕跡をよりとどめているとみられる。その岩石試料は太陽系の起源を解く鍵になると期待されている。トラブル続きだったはやぶさの教訓から、イオンエンジンや通信用アンテナを改良し、より野心的な探査を狙う。



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