「オゾンホール」は健在

 気象庁が米国航空宇宙局(NASA)の衛星観測データを基に解析した結果、南極上 空のオゾンホールは、例年と同様に8月に現れたのち拡大し、9月16日に今年の最大面 積である2,340万km2(南極大陸の約1.7倍)まで広がった。

 この値は、 最近10年間の平均と同程度で、長期的にみるとオゾンホールは依然として規模の大き い状態が継続している。これは、南極上空のオゾン層破壊物質の濃度は緩やかに減 少しているものの、依然として高い状態にあるためである。

 オゾン層破壊物質の減少がこのまま続けば、南極のオゾンホールは徐々に縮小して ゆくとみられているが、オゾンホールの形成・発達は下部成層圏(南極上空約20km) の気温にも大きく依存するため、気象条件の変動により、年によっては今年より規模 の大きいオゾンホールが発生することも考えらる。



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