健康に役立つ「薬味」

 毎日暑い日が続く。連日40度近くまで上がる猛暑日が続いている。少し前まではこんなに暑くはなかったように思う。気象庁が、最高気温が35度以上の日を「猛暑日」と定義し使いだしたのが、2007年4月からだ。

 こうなると、体力の低下を防ぐために自分の身は自分で守らねばならない。エアコンの効いた部屋にいることはもちろんだが、体調を崩さないためにも、しっかりと食べることは大切である。

 ではどんなものを食べたらよいだろうか? 6月30日TBSで放送した「夏の不調を乗り切る体に良い薬味」は、薬味にこんなにすごい効果があるのかと驚かされた。



 「薬味」とは、料理に少量添えて用いられる香りや味の強い香味料。欧米文化では緑葉のものをハーブといい、香辛料をスパイスという。香味の強い食材は、毒消しや、強壮・健胃などの働きがある。

 香味料や香辛料として用いる果物や野菜、削り節など様々なものがある。用途は料理に少量加えることで、香りを添えて食欲をそそる効果を出す、あるいは料理に彩りを与えたり、味を引き締め深みを出すなどの目的で用いる。

 また、香りや味だけでなく、薬膳的な効用にも配慮した使われ方がされている。日本料理で薬味が用いられるものとしては、そば、うどん、冷奴などがある。

 薬味はこれら和風の料理以外に、中華料理でも、西洋料理でも使われている。韓国料理では、後から味付けに使う調味料との総称でヤンニョム(薬念)の名がある。 東南アジアでは、麺類やスープ、カレーなどに、薬味に相当する生野菜(ミント、コリアンダー、ドクダミの葉など)を投じて食べる習慣が普及している。


 夏の不調はコレで乗り切れ!本当に体に良い薬味SP

  6月30日TBS放送のジョブチューン「夏の不調はコレで乗り切れ!本当に体に良い薬味SP」では、健康に良い薬味の効能についてくわしく教えてくれた。薬味の生産者が次から次へと登場して、健康そのもの体をその身でもって証明してくれるのだから説得力があった。

 番組で紹介した「薬味」は、オクラ・しょうが・青じそ・梅干し・すだち・ミョウガ・わさびなどである。どれも身近にある食材だ。いったいどんな健康効果が期待できるのであろうか?

 しょうがにみょうが・わさびに梅干し…日本人の食卓には欠かすことのできない「薬味」薬味には食べ物の美味しさを際立たせるほかに、体にうれしい効能もたくさん。

 そこで糖尿病や血糖値・ひざ痛など、体の不調を改善してくれる薬味を続々ご紹介。さらに生産農家直伝、専門家も公認、美味しく食べられ、薬味の効能を十分に引き出してくれる意外な食べ方やレシピも公開する。

血糖値の急上昇を抑え、糖尿病予防にも効果的な薬味【オクラ】

 オクラは食物繊維(水溶性&不溶性食物繊維)とネバネバ成分が糖の吸収を妨げる。また、食物繊維が豊富なため便通も良くなる。

 食べ方としては、そうめんと一緒に食べたり、お味噌汁にオクラを入れて食べるなど(オクラは熱に強いので栄養が失われることがない)1食につき2~3本食べると効果的。

 ひざ痛の予防改善に効果的な薬味【しょうが】

 ジンゲロール(炎症に直接効いて痛みを抑える)とショウガオール(血行を良くして体を温め痛みを抑える)の成分が含まれており、この成分は加熱するとバランスが崩れてしまうので摂取するときは生のままの方が効果的である。

 焼酎にしょうがを入れる(アルコールの方が成分が溶けやすい)のが効果的な摂り方。チューブ入りのショウガも(程度の差はあるが)効果が期待できる。

 1日の目安摂取量は20g(1カケラ程度)が効果的だ。

 血管の老化を防いでくれる薬味【青じそ】

 緑黄色野菜の中でもトップクラスの栄養素を誇る。熱を加えても栄養素は損なわれないので調理方法を制限しない。

 オススメの食べ方は「青じそおにぎり」。青じそに含まれるポリフェノールの一種ロスマリン酸は食後の血糖値の上昇を抑える効果があるため、脂質の蓄積を予防してくれる。また、熱に強く油と摂ると吸収率が上がるため、油で調理するのがオススメ。

 大葉の食べ過ぎはどうなる?気をつけたい1日の摂取量は?大葉のビタミンA(βカロテン)に期待するなら、1日に12~18枚という表記があったので、結構大量に食べる。番組内で紹介していた青じそのチジミなど、大量に青じそを消費するレシピで頂くのが良さそうだ。

 骨粗しょう症予防改善に効果的な薬味【梅干し】

 梅には大量のクエン酸が含まれていて、クエン酸はカルシウムの吸収効率を上げる働きがあるため、カルシウムが豊富と言われる食材と一緒に摂取することで骨粗しょう症予防改善になる。梅干し(はちみつ漬けでもいいし普通のものでもオッケー)以外にも、梅ジャムや梅酒など加工品でも効果は期待できる。

 また骨粗しょう症予防以外にも、肥満予防、アンチエイジング、糖尿病予防、血液サラサラ効果、胃ガン予防、整腸効果、鎮痛効果、疲労回復などの効能があるといわれている。

 オススメの食べ方は、「梅干し+乳製品」の梅グラタン(ホワイトソースに使う牛乳と仕上げのチーズのどちらもカルシウムが豊富)「梅干し+ツナ」の梅ツナご飯(ツナに含まれるビタミンDがカルシウムの吸収を促進する)

 梅干しは塩分濃度が15%超えたしょっぱいものは日陰で常温保存、15%未満の梅干しは冷蔵保存がオススメ(塩分濃度の表記は市販の物であればフタなどの商品名の付近に表示があります)週に1~2個(カルシウム豊富な食材と一緒に)食べると効果的だ。

 肥満予防改善に効果的な薬味【すだち】

 香りの成分(リモネン・新陳代謝を高め脂肪を燃焼する効果がある)とヘスペリジン・エリオシトリンという成分が中性脂肪を減少させる(また、まだ実験段階だがスダチチンという固有の成分に脂肪蓄積予防・糖尿病改善の効果があるとも言われる)。

 また、リモネンとスダチチンは皮の部分にしか含まれていないため、1日すだち3分の1個分の皮を食べると肥満の予防改善に効果があると言われている。

 オススメの食べ方は、そうめんのつゆにすだちの果汁と、削ったすだちの皮を入れた「すだちそうめん」。美味しいすだちの見分け方は、濃い緑色で、尚且つツヤがあるもの(黄色のすだちは、酸味が低下して風味もなくなっているものだそう)

 1日すだち3分の1個分の皮で効果的(皮ごと料理して食べるのがポイント)

 冷え性の予防改善に効果的な薬味【みょうが】

 即効性のある薬味。継続的に摂ることで冷え体質を改善する働きがある。みょうがに含まれるα―ピネンという成分が血流を良くし、体温を高め、食欲増進、消化促進などの効果もあるため夏バテ防止にもなる。

 オススメの食べ方は、カツオのタタキと一緒に食べる(カツオの脂に含まれるEPAにも血行をよくする成分が含まれている)「みょうがとちりめんじゃこのごま油和え」千切りしたみょうがとちりめんじゃこと塩少々とごま油を和えるだけ。1日の目安摂取量は2個(加熱せず調理した方が効果的)

 血液をサラサラにしてくれる薬味【わさび】

 玉ねぎと同等の効果がある。6メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートという成分が血液が固まるのを緩やかにする働きがあり、血栓ができるのを防いでくれる(ちなみに他の野菜には存在しない成分であり、日本の本わさびにしか含まれていない(西洋わさびにも含まれていない)とても希少な成分)

 また、スーパーなどで売っているチューブ入りのわさびでも「本わさび使用」と表示されていれば(程度の差はあるが)効果が期待できるそう。

 オススメの食べ方は、ご飯の上にカツオ節たっぷりかけて、その上にワサビを一盛りして、お好みでしょうゆをかける『わさび丼』。(カツオ節にも血液をサラサラにするDHAやEPAが入っている)1日で必要な摂取量は5g(小さじ1杯程度)


 薬味とは何か?

 刺身を食べる時に必ずと言っていいほど添えてある青じそ(大葉)。 刺身にちょっとのせて食べるおろしわさび。 蕎麦についてくる刻みねぎ。 天ぷらに添えてある大根おろしとおろししょうが。 こんな食事の光景は、よく目にしますね?

 そこに共通しているものは何でしょうか? それは「薬味」。 「薬味」とは何だろう? なぜ薬味はそこに添えられているのか? 薬味にはどんなものがあるのか? 薬味はどうやって食べればいいのか?

 「薬味」という言葉はどこから来たのか? 中国の1~2世紀頃に書かれた「神農本草経」という書物に、「五味」という言葉が出てくる。 「五味」とは食物の持つ味のことで、「甘味」「苦味」「酸味」「辛味」「塩味」の5つの味のこと。

 その書物から、食べ物の味にはそれぞれの味ごとに効能があり、それを考慮して食べ物を食事に取り入れていくことが重要であるという考え方が既に2000年も前にあったということが分かる。

 「薬味」という言葉が生まれた背景には、この効能を考えて食生活に生かすという「五味」の考え方がある。中国では、漢方という医学が発達しており、薬味として使われている野菜が生薬として使われていたということも「薬味」という言葉が生まれる要因のひとつになったのかもしれない。

 薬味と似た言葉で「加薬」という言葉がある。この「加薬」とは炊き込みご飯のひとつ「かやくご飯」やうどんの具を「かやく」と同じものを指す。

 「加薬」も料理に添えてその味を引き立てる効果のあるものという捉え方をすれば、「薬味」と「加薬」はほぼ同じような意味合いを持つ言葉として使われていた。 また、一説では、「加薬味」という言葉があり、略されて「加薬」「薬味」と呼ばれるようになったのだという説もある。現在では、「薬味」という言葉の方が広く用いられている。

 薬味には、料埋の味を引き締めて風味を増し、食欲を増進させる効果がある。わが国では、奈良時代から「からみ」や「くさみ」として、ショウガ、ノビル、サンショウ、カラシなどの香辛料が使われてきた歴史があり、そば、うどんといった麺類の薬味にも、さまざまなものが用いられている。

 ちなみに、もともと薬味の「薬」と「味」は別々の意味を持っていました。「薬」は読んで字のごとく、くすり、毒消し、滋養などを表わし、「味」には、あじ、旨み、食欲を起こす、などの意味がある。

 薬味という言葉は、この二つの文字を合わせることで、調味の妙を表現したものと考えられています。「加薬」とか「役味」という言葉も、「薬」を加える(「加薬味」ともいう)、役に立つ「味」といった意味合いから生まれたとされている。


参考 TBSテレビ: http://www.tbs.co.jp/jobtune/archives/20180630.html


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