謎に満ちたマヤ文明
マヤ文明というっと、メキシコ南東部、グアテマラ、ユカタン半島などいわゆるマヤ地域を中心として栄えた文明である。
紀元前2000年頃にマヤ文明は開花したというから歴史は古い。各地で都市国家が樹立した。古典期後期(A.D.600-900)の終わり頃の人骨に栄養失調の傾向があったことが判明しているため、焼畑(ミルパ)農法や建造物に使用する漆喰を造るために、森林伐採を行い続けた。その結果、地力の減少によって食糧不足や戦争、疫病の流行が起こり衰退した。
後古典期(A.D.900-1524)には、マヤパン(Mayapan)やコスメル島(Cozmel Island)が、カカオ豆やユカタン半島の塩などの交易で繁栄した。長い歴史の中で統一国家を樹立することなく、各地の都市国家が合従連衡と興亡を繰り返し、16世紀、スペイン人の侵入を迎えた。1697年最も遅くまで自立を保っていたタヤサルが陥落、マヤ圏全域がスペイン領に併合された。
数学が発達していて、極めて正確な暦を持っていた(火星や金星の軌道も計算していた)。4万種に及ぶマヤ文字を使用していた。高度な建築技術を使った遺跡がたくさん発見されている。しかし、現在のマヤの遺跡は深いジャングルにおおわれていて、その全容を解明することは困難だった。
今回、謎に満ちたジャングルの中に眠るマヤの6万以上の建築物の詳細がハッキリとわかるようになった。上空からジャングルの密林の中を見通せる特殊なレーザーを搭載した飛行機が可能にした。この画期的な調査により、マヤの都市が従来考えられていたよりもはるかに巨大かつ複雑な構造をしていることが明かになった。
レーザー技術でマヤ文明を「発見」
中米グアテマラのジャングルの下に隠れていた6万以上の古代マヤ文明の建造物が新しいレーザー技術によって発見された。その中には、民家や宮殿、高さ約27メートルのピラミッドなども含まれている。こうした発見は、従来の遺跡に対する考え方を根本から変える可能性がある。
農業、かんがい、採石場、防御設備の跡が広範囲で確認された。また大規模な道路網は、コミュニティー同士がこれまで知られていた以上に密接につながっていたことを示している。米誌「ナショナル・ジオグラフィック」が最初に報じたこの大発見は、メソアメリカ文明の営みに関するわれわれの理解を根本から変える可能性があると語るのはこの調査の共同ディレクターの1人、米テュレーン大学のマルチェロ・カヌート氏だ。
カヌート氏は「あらゆる物が予想よりも多く存在し、規模もはるかに大きいことが明らかになっている」とし、さらに「どの地域でも、予想を上回る数の建造物、建物、用水路、段々畑が発見された」と付け加えた。研究者らは、この広さ2100平方キロの広大な遺跡のデータを分析し、その地域の推定人口も修正した。
レーザー技術で南極大陸が明らかに
2013年6月には同様の技術で、氷床の下にある南極大陸の地形が明かになっている。
英国南極観測局(BAS)が作成した地形図「Bedmap2」は、数十年間かけて収集された氷床の標高や厚み、大陸岩盤の地形に関する幅広いデータが基になっている。
「10年前の前バージョンBedmap1よりも解像度や精度が向上し、観測範囲も広がった」と、NASA本部のチャールズ・ウェッブ(Charles Webb)氏は評価する。同氏は、地球上の凍結地帯、雪氷圏(寒冷圏)に関する科学プログラムを率いる専門家だ。
例えば、Bedmap1は主に地上からの観測データが基になっており、限界があったという。
しかし、NASAのプログラム「アイスブリッジ作戦(Operation IceBridge)」では、大陸表面の標高や形状を測定するレーザーや、氷の下に隠された岩盤を測定するアイスレーダー搭載の航空機で南極大陸全域の上空を飛行、データを収拾している。Bedmap2の詳細な氷床3D画像は、NASAのデータに負う部分が大きいという。
さらに、氷床の表面や下にある小地形も新たにいくつか見つかった。いずれもBedmap1では見過ごされている。
「地形と氷床移動の関係性を詳しく分析したい。解像度が向上したおかげだ」と、同氏は胸を躍らせる。
不動に見える氷床も、自重と傾斜の力を受けて流動している。山脈や岩盤などの地形がわかれば、上部の氷床が海に向かう速度を推定できるだろう。氷が海で溶ければ海面は上昇する。
極地の氷は減少が続き、1992年から地球全体で海面が約11.1ミリ上昇している。今や年間約3.2ミリに達する勢いだ。(Christine Dell'Amore for National Geographic News June 6, 2013)
参考 CNN news: https://www.cnn.co.jp/style/architecture/35115470.html
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