新型コロナウイルスの流行

 新型コロナウイルスによる問題が続いている。

 2月8日の時点で新型コロナウイルスによる死者数は世界で805人に上り、2002-03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の死者数774人(世界保健機関のデータ)を超えた。

 感染が報告された件数は中国だけで少なくとも3万6693件に上っている。湖北省の死者数は780人で、感染が確認されたのは2万7100件。

 新型コロナウイルスの発生源とされる同省武漢市では、重度の肺炎を発症して入院していた日本人男性(60代)が死亡している。日本の外務省が8日に発表した。中国側の医療機関は、この男性が新型コロナウイルスの陽性の疑いが高いものの確定的な判断をすることは困難であるとし、今回の死因は「ウイルス性肺炎」と判断しているという。

 武漢市では同日、新型コロナウイルスに感染したと診断されていた米国人の死亡が確認された。北京の米国大使館が8日に発表した。同大使館が電子メールで送付した発表資料によると、死亡した米国人は60歳前後だった。

 一方、横浜港に到着したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号の感染者は新たに3人増えたと、厚生労働省が8日に発表している。すでに3人は医療機関に搬送されて入院している。これでクルーズ船で感染が確認されたのは64人となった。

 また、7日に武漢からチャーター機の第4便で帰国した198人のうち、20代の日本人男性1人の感染も確認された。入院先の病院で軽度の肺炎と診断されているという。日本国内の感染者はクルーズ船の64人を含め、90人となった。ただ、奈良県の8日の発表では、国内で初めて確認された日本人感染者で同県のバス運転手は全快し、退院している。

 コロナウイルスとは何か?

 今回の厄介な病原性ウイルスはなぜ、コロナウイルス(coronavirus)というのだろう?

 コロナウイルスは冬の風邪の原因となるウイルスの一つで、1965年に風邪患者から発見された。直径80~160ナノメートルで、ウイルスとしては大型の部類に属する。表面に花弁状の突起があり、太陽のコロナ(王冠)のように見えることから命名された。感染は成人が中心で子供は少なく、冬の風邪の10~25%はコロナウイルスが原因といわれる。

 遺伝子は、一本鎖(+)RNAウイルスのニドウイルス目のコロナウイルス科のウイルスで、哺乳類・鳥類にさまざまな疾患を引き起こす。ウイルスの増殖は細胞質内で行われ、小胞体やゴルジ装置から出芽する。

 人では発熱や上気道症状を引き起こすウイルスで、人に感染するものは6種類あることが分かっている。そのうちの2つは、中東呼吸器症候群(MERS)や重症急性呼吸器症候群(SARS)などの、重症化傾向のある疾患の原因ウイルスが含まれている。残り4種類のウイルスは、一般の風邪の原因の10~15%(流行期は35%)の占める。

 コロナウイルスの中にはエンベロープにヘマグルチニンエステラーゼを有し、赤血球凝集性を示す種が存在する。SARSコロナウイルスは既知のコロナウイルスと大きく異なった塩基配列を持つことが示された。コロナウイルス属のゲノムはRNAウイルス中最大(約30kb)である。

 コロナウイルスへの対処法

 新型コロナウイルスはヒトからヒトへの感染が認められている。日本国内で、現在、流行が認められている状況はない。なんとか水際で留めようとしている段階だ。

 風邪やインフルエンザと同様に、まずは、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って口や鼻をおさえる「咳エチケット」や、石けんを使った手洗いなどの感染症対策を行うことが重要である。

 新型コロナウイルスは、ペットからは感染しないが、動物を媒介する感染症は他にあるので、普段から動物に接触した後は、手洗いなどを行うようにしよう。

 感染のしやすさは、インフルエンザと同等であるなど、さまざまな研究が世界で報告されていますが、確かなことは現時点では分かっていません。潜伏期間は、世界保健機関(WHO)によれば、1-12.5日(多くは5-6日)とされており、また、他のコロナウイルスの情報などから、感染者は14日間の健康状態の観察が推奨されてる。

 無症状病原体保持者からの感染を示唆する報告もあるが、現状では、まだ確実なことはわかっていない。通常、肺炎などを起こすウイルス感染症の場合、症状が最も強く表れる時期に、他者へウイルスをうつす可能性も最も高くなると言われている。

 新型コロナウイルス感染症はどのように感染するのか? 現時点では、飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染の2つが考えられている。

1.飛沫感染は、感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つば など)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染する。※主な感染場所は、学校や劇場、満員電車などの人が多く集まる場所である。

2.接触感染は、感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスが付く。他者がその物を触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触って粘膜から感染する。※主な感染場所は、電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなどである。

 感染を予防するために注意することは何だろうか?まずは、石けんやアルコール消毒液などによる手洗いを行うこと。咳などの症状がある方は、咳やくしゃみを手でおさえると、その手で触ったドアノブなど周囲のものにウイルスが付着し、ドアノブなどを介して他者に病気をうつす可能性があるので、咳エチケットを行う。特に電車や職場、学校など人が集まるところで行うことが重要だ。

 また、持病がある方などは、上記に加えて、公共交通機関や人混みの多い場所を避けるなど、より一層注意する。

 14日以内に湖北省への渡航歴のある方、あるいはこれらの方と接触した方で、咳や発熱などの症状がある場合には、マスクを着用するなどし、事前に保健所へ連絡したうえで、受診するようご協力をお願いする。また、医療機関の受診の際は、湖北省の滞在歴があることまたは湖北省に滞在歴がある方と接触したことを事前に申し出よう。

 新型コロナウイルスの原因「生物兵器説」

 次に新型コロナウイルスの原因を考察したい。

 新型コロナウイルスによる肺炎の死者は8日、700人を超え依然猛威を振るっている。感染源について、中国当局は「海鮮市場で売られていた野生動物」としているが「生物兵器用ウイルスが流出した」という見方もくすぶっている。背景には情報を隠そうとする当局への不信感もある。

 「流出説」の根拠は、海鮮市場から約30キロ離れた武漢市内の研究施設。この施設は、国際基準で危険度が最も高い病原体を扱える「バイオセーフティーレベル(BSL)4」に位置付けられるが、英科学誌ネイチャーが2017年2月に「病原体が流出する恐れ」を警告していた。

 米紙ワシントン・タイムズ(電子版)は今年1月26日、この施設は中国の生物兵器計画に関係し「新型コロナウイルスが流出した可能性がある」というイスラエル軍元関係者の分析を伝えた。中国メディアによると、インドの研究者も「人がウイルスをつくった」という推論をネット上に投稿した。中国内でも「施設の実験用動物の管理はずさん」と批判されている。

 これに対し、2月4日付の共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版は2ページにわたる長文で「コロナウイルスを人為的につくることはできない」と反論。問題となっている施設の研究者、石正麗氏は「新型コロナウイルスは(施設と)関係がないと命を懸けて保証する」と訴えている。

 「流出説」には具体的な根拠が示されていない。武漢の施設に懸念を示したネイチャーの記事には今年1月に「感染源は海鮮市場の可能性が最も高いとみられている」という注釈が加えられた。

 一方でネイチャーは、施設の安全性を保つためには高度な技術だけでなく「自由にものが言える組織や情報公開が重要だ」と指摘している。しかし、新型肺炎発生の公表前に警鐘を鳴らした医師が警察に「デマを流した」として処分されるなど、中国当局は自由な問題提起や情報公開に消極的だ。

 中国では共産党政府一党独裁の監視社会になっているが、旧ソビエト連邦の例でも監視社会は人々が自由にものを言える雰囲気はなく、政府当局に不都合な真実が公開されない問題がある。どんな社会を形成するかは時の権力者に決められてしまうものだが、今回のような新型ウイルスの流行について、政府が隠さねばならない「不都合な真実」があるとするならば、人類にとっての損失は大きい。

 新型コロナウイルス感染の背景

 もう一つ、マスコミが語らない原因として、人の心の問題がある。幸福の科学の大川隆法総裁によると、新型ウイルスの背景には人の悪想念がつくり出すのが一因であると指摘する。

 大川総裁はこれまでに、伝染病を起こす菌やウイルスには、悪性の霊的作用が働いていると説いてきた。例えば、コレラやペストは医学の進歩で根絶されたが、その細菌の魂が変化して、今度はエイズなど別の病気として現れているというのだ。悪霊が人間に憑依するのと同じように、こうした悪しき霊存在の憑依により、病気が広がっていく。

 大川総裁は、著書『フランクリー・スピーキング』の中で、この悪性の霊について「地上の人間の乱れのようなものから来る想念エネルギーを受けて増殖する、小さな地獄の使者たちみたいな感じですね。だから、あれを治しても、おそらくはまた違うのが出て……。ただ、確実に警告としての役割をしていますね」と指摘している。

 「ユートピア」の著者で幸福の科学で指導をしているトマス・モアの霊はコロナウイルスによる肺炎の患者が急増していることについて、中世の宗教戦争や異端審問が続くなか流行したペストや、第一次大戦中に流行したスペインかぜとの類似点を指摘。今回、武漢から新型コロナウイルスが広がった衝撃的な背景について言及している。

  今回のコロナウイルスについて、トマス・モアの霊は、「利便性が増していくと同時に、気をつけないと信仰心が失われていくので、そのときには、当時の人間の技術レベル、テクノロジー等で乗り越えられない問題が出てくることがあって、人間社会側が敗北する経験は、何度も出ると思うんです」と、ある種の警告であるという見解を語った。

 中国政府は無神論・唯物論を旨とし、香港でのデモを弾圧。台湾は中国による選挙介入を防ぐ法律を制定するほどの事態だ。また、公式にウイグル人強制収容所の存在を認め、思想改造を行うことを正当化している。中国政府の人権無視の姿勢に対する国際的な非難は、徐々に高まっている。

 トマス・モアの霊は、「中国のほうがおかしいので、その、悪いウイルス菌を外に出さないでもらいたいと、今、隔離されているように見えなくはない」と指摘した。中国の公衆衛生の水準の低さや国際社会への情報開示の問題とともに、信仰なき無神論国家の限界があぶり出されている状況と言える。

参考 The LIberty Web:https://the-liberty.com/article.php?item_id=16773

  

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