ティラノサウルスの祖先
ティラノサウルスといえば、約6,800万 - 約6,600万年前(中生代白亜紀末期マーストリヒチアン)の北アメリカ大陸に生息していた大型の肉食恐竜だ。
最大全長は約13メートル、最大体重は約9トンと、現在まで報告されている獣脚類の中で史上最大級の体格を誇る種の一つに数えられており、中生代最後の200万年間、陸の王者に君臨していた。しかし、約6600万年前に忽然と姿を消してしまった。
ティラノサウルスのような巨大恐竜の祖先はどんな動物だったのだろうか?今回、その先祖と思われる化石が中央アジアで発見された。
中央アジアのウズベキスタンで掘り出されていた恐竜の化石が、ティラノサウルスの仲間が繁栄する前に、生態系の頂点に君臨していた新種の大型肉食恐竜の化石であることを、筑波大学などの研究グループが発表し、大型肉食恐竜の変遷を知る手がかりになるとしている。
中央アジアのウズベキスタンで20年以上前に掘り出されていた恐竜の骨の化石が、分類できずに地元の博物館で保管されていることを筑波大学の田中康平助教などの研究グループが知り、現地で詳しく調べた。
その結果、化石は恐竜の上あごの骨の一部でティラノサウルスの仲間が繁栄する前のおよそ9000万年前の後期白亜紀に、生態系の頂点に君臨していた新種の大型肉食恐竜の化石の可能性が高いとして、「ウルグベグサウルス・ウズベキスタネンシス」と名付けた。
この恐竜は大きな口と鋭く薄い歯が特徴で全長およそ8メートル、体重1トン以上と推定され、その後、北半球から姿を消したと考えられる。
およそ8400万年前にはティラノサウルスの仲間が現れて生態系の最上位に君臨したとされるが、その間の経緯などは全くわかっていない。
ティラノサウルスの祖先2
2019年2月、米ユタ州中部の地層から出土した9600万年前(白亜紀)の恐竜の化石が、大型肉食恐竜ティラノサウルス・レックス(Tレックス)の祖先とみられることが分かった。
全長約3メートル、体重78キログラムとみられるこの恐竜は「モロス・イントレピドゥス」(破滅の先ぶれ)と名づけられた。小型の恐竜だが、3000万年後に現れる全長13メートル、体重7トンにもなるTレックスの祖先だという。
モロスがどのようにして進化し、大型恐竜になったかを解く鍵になるとみられる。
ティラノサウルスの祖先3
ティラノサウルスの祖先をたどっていくと、今から1億2000万年前、中国に生息していたラプトレックスに行きつく。もともとは体長3メートルの小型恐竜だと考えられている。
ラプトレックスの体長は3メートル。10メートル以上もあるティラノサウルスと比べるとかなり小型だった。
その当時のアメリカ大陸には、ティラノサウルスの祖先よりも大きい恐竜がたくさんいた。
肉食恐竜のシアッツなども当時アメリカに生息していた恐竜だ。まだ体の小さいティラノサウルスの祖先は、トリケラトプスの祖先などの小型の恐竜を食べて生活していた。そして時代を重ねるごとにこの両者は、巨大な恐竜に進化していった。
その結果、ティラノサウルスは白亜紀後期、最強の恐竜に君臨することができた。ティラノサウルスは恐竜の最後の進化系とも言われている、恐竜時代の最期の生き物だ。
ティラノサウルスの祖先4
小型のティラノサウルスの祖先が、いきなり大型のティラノサウルスになるということはない。アメリカ大陸に来たころもまだ小さかった。
ティラノサウルスの祖先は中国からやってきたが、アメリカ大陸に来たころでも、まだ体が小さかった。アメリカ大陸で徐々に大きく進化していった。
そしてその直接の祖先はダスプレトサウルスと言われている。この恐竜、骨格も体格もティラノサウルスとよく似ていて、極めて近い種類と言われている。
白亜紀は大きく分けると12個の時代区分に分けることができるが、ダスプレトサウルスは11番目、ティラノサウルスは12番目の時代を生きた恐竜だ。
知ってる人も多いと思うけど、恐竜は大きく分けると鳥盤類と竜盤類の2種類に分けることができるんだ。
鳥が付いているから鳥は鳥盤類から進化したように思うかもしれないけど、実際には竜盤類から進化したのが今の鳥だ。
竜盤類はさらに獣脚類と竜脚形類という二つの種類に分けることができる。竜脚形類で代表的な恐竜はブラキオサウルスだ。
ティラノサウルスもニワトリなどの鳥も竜盤類の中の獣脚類からきている。だから、ニワトリなどの鳥はティラノサウルスの直接の祖先ではないけど、恐竜全体からいるとかなり近い存在だ。
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