大阪で奇跡的な万博体験

 大阪で万博が開かれている。1970年の大阪万博の時には、当時中学生。親が四国の今治に里帰りしたおり、東京に帰る時に奇跡的に大阪に寄ることになった。

 当時の目玉展示の一つが米国館の「月の石」であった。今回の万博の目玉展示の一つが「世界最大級の火星の石」だ。「日本館」にある。

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 人類はまだ火星に到達していない。にもかかわらずどうやって手に入れたのだろうか。今回の展示品は直接持ち帰ったものではなく、火星から南極に落ちて来た隕石だ。

 世界最大級という火星由来の隕石。政府などの資料によると、昭和基地から350キロ離れた「やまと山脈」で、日本の南極観測隊が2000年11月に発見したもの。ラグビーボール大で、重さ13キロ。発見時は数センチほどの隕石が多い中で、ひときわ大きく、白い氷上で緑色が映えて目を引いたという。

 冷凍状態を保ちながら慎重に運び、翌年5月に日本に到着した。「Yamato000593」と名付けられ、国立極地研究所が所蔵している。

 火星から地球へ奇跡の旅路

 では、どうやって火星由来と分かったのか。根拠は3つあり(1)形の揃った鉱物組織があることから、ある程度の重力がある天体から来たとみられること。(2)岩石として生まれたのは13億年前と判明し、火山活動が長く続いた大きめの天体だと推測できること。(3)内部に閉じ込められた空気の成分が、米国の火星着陸機が調べた大気成分とほぼ一致したこと。特にこの(3)が決定的という。

 この隕石は1300万~1000万年前、火星に小惑星が衝突した衝撃で宇宙空間に飛び出し、漂い続け、何らかの偶然で数万年前に南極に落ちたとみられている。南極は地球上で最もよく隕石が見つかる場所とされる。落ちてきた隕石が氷床と共に移動し、山脈でせき止められて溜まった後、徐々に押し上げられるといった仕組みのためだ。

 こうして奇跡的に地球にやってきた「火星の石」。今回の万博で実物を見ることはまさに奇跡的な体験だ。