石油に代わる「新液体資源」
連日の猛暑が続いている。産業革命以降、人類が石炭や石油を燃料に使うようになり、CO2が増加して地球温暖化が進行していると思わざるを得ない。そこで注目されているのが新エネルギーだが、これまでの風力、太陽光などの再生可能エネルギーはまだまだ発電量が少ない。
石油の代わりになる液体燃料があれば、インフラなどを変える必要がないのですぐに役立つ。これまではバイオ燃料として、生物資源(バイオマス)を原料とした再生可能な燃料、バイオエタノール、バイオディーゼル燃料などがつくられている。
最近では石油の代わりの燃料として「新液体資源」が注目されている。新液体資源には「合成燃料(e-fuel)」や液体合成燃料技術「GTL 」がある。

合成燃料「e-fuel」とは何か
「e-fuel」とは、CO2とH2を原料にして人工的に生成される液体燃料のことであり、ガソリンや軽油、灯油などの代替として利用可能である。原料となるCO2は、発電所や工場などから排出されたもののほか、「DAC(ダイレクトエアキャプチャー)」技術を使って大気中から直接分離・回収したものが使用される。
また、H2は再生可能エネルギーを利用した水の電解(electric)によって得られる「グリーン水素」が使われる。この技術からガソリン、エタノール、ナフサ、軽油などが得られる。
液体合成燃料技術「GTL」とは何か
GTLは「Gas to Liquids」の略で、天然ガスを原料にしてガソリンや軽油などの液体燃料を合成する技術、またはその技術で作られた燃料のこと。環境負荷の少ないクリーンな軽油代替燃料。石油由来の燃料と同等の性状を保持しつつ、軽油対比で二酸化炭素(CO2)排出量を8.5%削減することが可能である。
製品中に重金属や硫黄分が含まれないクリーン燃料を製造できる技術として一部は商業化に至っている。昨今では、2050 年カーボンニュートラルに向けて脱炭素化が求められる中、空気中のCO2を吸収したバイオマス、あるいは回収されたCO2を原料として合成する「カーボンニュートラル燃料」製造に使える技術として、改めて本技術が注目されている。
合成された新液体燃料は、既存の燃料インフラが使えることから、他の新燃料に比べて導入コストを抑えることができると期待されている。
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