砂漠で発見される恐竜化石

 砂漠からは、世界的に有名なモンゴル・ゴビ砂漠をはじめ、アメリカ、ブラジル、サハラ砂漠など各地で恐竜化石が発見されていて、特にゴビ砂漠は保存状態の良い化石が多く見つかる「聖地」として知られている。

 砂漠は恐竜が死んだ後、砂嵐などで急激に埋没することで化石が保存されるため、恐竜の発見に最適な環境とされている。実際,これまでに発見された恐竜化石の半数以上が砂漠とその周辺地域から発掘されている。

 世界の砂漠の中で,最も早く発掘が始まったのは北米ロッキー山脈東側一帯の荒れ地「バッドランド」。20世紀末になると中国のゴビ砂漠やジュンガル盆地などが世界的注目を集め,21世紀に入った今日,アフリカのサハラ砂漠などでも発掘調査が本格化しつつある。


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 砂漠は保存が良くミイラ化石も

 河川の近くでは水流で化石がバラバラになりやすいのに対し、砂漠では砂嵐などによって恐竜が急激に埋没し、そのままの姿が保たれやすいとされている。

 砂漠は乾燥した環境で、堆積物が重なることで化石が形成されやすく、また化石が風化して失われるのを防ぐ効果もある。

 恐竜のミイラ化石は世界で数体しか見つかっていない貴重なものだ。サハラ砂漠からは巨大肉食恐竜「スピノサウルス」のミイラ化石が発掘されている。

 ミイラ化石は、動物、特に恐竜の死体が腐敗せず、皮膚などの組織が化石化して保存された状態の化石を指す。これは、死後すぐに埋没して動物に食べられたり腐敗したりするのを免れたり、乾燥したりすることで形成される。  福井県立恐竜博物館の ブラキロフォサウルスのミイラ化石のように、皮膚の鱗の痕跡が残ることもあり、身体の構造や動き方を研究する上で非常に貴重な資料だ。

 最新技術で恐竜化石掘り出す

 恐竜時代の北アフリカは、多種多様な生命があふれる緑豊かな土地だった。この失われた時代の謎を解き明かすため、古生物学者のポール・セレノはこれまでで最も大胆な恐竜の発掘調査に挑んだ。

 北アフリカのニジェール中央部にあるオアシスの町アガデスに一番近い発掘現場で、今回の調査でチームが発掘を始めると、すぐに驚くべき発見がいくつもあった。巨大な竜脚類が4体見つかり、そのうちの1体には、何よりも重要な頭骨が残っていた。

 4体すべてが同じ新種の竜脚類のようだった。私たちはその種にアイポッド(Ipod)という愛称をつけた。イルハゼル(Irhazer)平野の竜脚類(sauropod)の略だ。その小高い化石の丘は「サウロポッド・アイランド」と命名した。

 骨を探すこと自体はたやすかった。問題は、見つけたものすべてを、この現場での作業に使える3週間で採取しきれるかどうかだった。

 新しい道具やテクノロジーは、発掘の速さと、現れた化石の記録方法を劇的に変えた。タガネとハンマーの代わりに使うのはリチウム電池内蔵のドリル、つるはしの代わりは軽量の電動削岩機だ。

 GPSとデジタルイメージング技術の登場で手書きのスケッチは姿を消した。ドローンとフォトグラメトリー(写真測量法)を用いることにより、広大な発掘現場から個々の骨に至るまで、さまざまなスケールの3D画像を瞬時に作成できる。

 サウロポッド・アイランドでは、ドローンで現場の全景を上空から撮影した。骨格の間を縫うように連なる私たちの足跡が、まるでアリの行列のように見えた。

 現代の機器のおかげで仕事が楽になったわけではないが、作業がより安全で効率的になったのは確かだ。そうしたテクノロジーと、昔ながらの汗にまみれた15時間労働の両方があって、私たちの努力は大きな成果を上げた。

 サウロポッド・アイランドから意気揚々と引き上げるトラックに、およそ23トンもの化石を積み込むことができた。
参考 National  geographic https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/25/071800398/




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