グリーンランド
トランプ大統領の発言で、話題になってるグリーンランドは、北極圏に位置し、日本の6倍もの面積を有しながらその80%を厚さ1500メートルもの氷で覆われ、人口は先住民のイヌイットを中心におよそ5万6000人。
10世紀に北欧のバイキングによって支配され、まずはノルウェー、続いてデンマークの植民地となった。当時この極寒の地をあえて「グリーンランド」と命名したのは、過酷な環境の印象を弱めて入植を促すためだったと言われている。第2次世界大戦後の1953年にデンマークの正式な領土となり、1979年に自治領に格上げされた。
その後は独立を求める声も高まったものの、デンマークからの補助なしに自立するのは難しい状況が続いてきた。またアメリカがロシアや中国の潜水艦やミサイルを監視する戦略上の要衝と位置づけ、現在もアメリカ軍の世界最北端のピツフィク宇宙基地が置かれている。
グリーンランドの氷河や氷床について国連のIPCCは、地球温暖化の影響で1992年から2020年までにおよそ5000ギガトン、つまり5兆トンがとけて、その結果、世界の海面は平均して13.5ミリ押し上げられていると発表。今後も温暖化が止まらず氷の融解が速いペースで進めば、今世紀末までには海面を最大で30センチ近く押し上げ、各地に浸水や高潮の被害が広がるおそれがあると警告している。

2018年11月、デンマークの研究チームがグリーンランドの氷河の下に直径約31キロのクレーターが見つかったと発表した。巨大な鉄隕石(いんせき)の衝突によって1万2000年前までに形成されたとみられ、地球の環境に影響を与えた可能性もあるという。論文は米科学誌サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)に掲載された。
氷河の下に巨大クレーター発見
クレーターは高度なレーダーを用いて、グリーンランドのハイアワサ氷河(Hiawatha Glacie)の下にあるのが発見された。隕石の衝突によるクレーターがグリーンランドで発見されたのは初めてで、氷床の下に衝突クレーターが見つかったのも初。
このクレーターはパリ全域がすっぽり入る大きさで、これまでに地球上で発見された衝突クレーターの大きさとしては上位25位に入るという。
クレーター形成時の隕石衝突は地域の環境に大きな影響をもたらしたと考えられ、地球全体の環境に影響を及ぼした可能性もある。
米カンザス大学(University of Kansas)のジョン・ペーデン(John Paden)協力准教授(電気工学・コンピューター科学)は「おそらく隕石片が大気圏に突入したのだろう。それは気候に影響を及ぼしたはずだし、大量の氷を溶かした可能性もある。その場合、カナダとグリーンランドの間にあるネアズ海峡(Nares Strait)に大量の淡水が突然流入し、地域全体の海流に影響を及ぼした可能性もある」と指摘した。
その上で「この証拠はグリーンランド氷床(Greenland Ice Sheet)の形成後に隕石の衝突が起きた可能性が高いことを示しているが、研究チームは正確な年代の特定に向けて調査を続けている」と説明した。
デンマーク自然史博物館のクルト・キアル(Kurt Kjaer)教授は「これまでのところクレーターの形成年代を直接特定することはできていない」としながらも、グリーンランドを覆う氷床が形成され始めた300万年前から最終氷河期の終わりに近い1万2000年前までの間に形成されたことを、状況証拠は強く示唆していると述べている。
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