北海道などでオーロラ観測
一生のうち一度は見てみたいオーロラ。通常は「オーロラベルト」と呼ばれる北緯65°〜80°付近が観測に適している。カナダ、アラスカ、北欧(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイスランドなど)が有名。時期は、冬の期間11月〜3月が観測のベストシーズンとされる。
そんなオーロラだが、今年は日本で観察されている。11月12日夜、北海道などでオーロラが観測され、SNSなどには空が赤く染まる様子をとらえた映像や画像が投稿された。太陽表面で起きた「太陽フレア」と呼ばれる爆発現象の影響とみられ、情報通信研究機構では、地球の磁気が乱れることによるGPSの誤差や防災無線などの不具合に注意するよう呼びかけている。
オーロラはどうやってできるのだろうか。太陽の表面で爆発(太陽フレアなど)が起こると、プラズマが太陽風として放出され、地球は大きな磁石のような働きをしており、この太陽風を磁場に沿って極地へ引き寄せる。地球に到達したプラズマは、上空で酸素や窒素などの大気の原子と衝突する。
衝突によって原子の電子が励起され、元の状態に戻る際にエネルギーが光として放出される。この光がオーロラだ。酸素原子と衝突することで、主に高度100〜250kmで緑色または赤色の光が生まれる。高度が高いほど赤く見え、低いほど緑に見える。窒素原子と衝突すると、青色やピンク色の光が発生する。
太陽の活動11年周期の極大期
航空宇宙局(NASA)は黒点について、強烈かつ複雑な磁場が存在する領域で、フレアと呼ばれる大規模な爆発現象の発生源だと説明している。地球周回衛星は2025年12月1日の協定世界時(UTC)午前2時49分に、X1.9クラスの大規模な太陽フレアの発生を観測した。これに先立ち、Mクラスの太陽フレアが数回発生していた。
「AR(太陽活動領域)4294-4296」と命名されたこの巨大な黒点群は、直近10年間で最大級のもので、今後数週間にわたり太陽フレアの発生源となるとみられている。ただ、宇宙天気情報サイトSpaceWeather.comによれば12月1日のフレアは、これより規模の小さい黒点群「AR 4295」で発生したものだという。
太陽フレアはオーロラの出現と絡めて語られがちだが、オーロラ現象を生じさせる原因はフレアそのものではない。米海洋大気庁(NOAA)によると、強いX線を放出する大規模な太陽X線フレアは地球の電離層を乱し、地球の昼側(太陽に面した側)で電波障害を引き起こす。今回のX1.9フレアではオーストラリアで電波障害が発生した。
太陽フレアに伴って放出される電磁波は光速で宇宙空間を伝播し、わずか8分で地球に到達する。大規模フレアの後には「コロナ質量放出(CME)」と呼ばれる突発的なプラズマ(荷電粒子を含むガス)の大量放出がしばしば発生し、地球に磁気嵐を引き起こして、これがオーロラを生み出す。
巨大な黒点群の出現は、太陽活動が今後数週間にわたって活発化する可能性が高いことを示している。この一連の地磁気活動の大半を引き起こした黒点群「AR 4274」は、太陽の自転に伴い現在は地球から見えなくなった。
しかし、太陽は地球から見て約27日周期で1回転しており、太陽表面の活発な活動領域はすぐにまた地球側を向く。オーロラ観測という観点からみると、これは極めて重要だ。CMEが地球へ向けて放出されなければ磁気嵐は発生せず、オーロラ出現の可能性も低くなるからだ。CMEが地球に到達するまでには数日を要する。また日本でもオーロラが観測できるかもしれない。
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