冬のダイアモンドを見つけよう

 冬の夜空は明るい星がいっぱい。ぎょしゃ座の「カペラ」、ふたご座の「ポルックス」、こいぬ座の「プロキオン」、おおいぬ座の「シリウス」、オリオン座の「リゲル」、おうし座の「アルデバラン」…この6つの星を結んで「冬のダイヤモンド」と呼ぶ。

 秋空の主役だった土星が南西の空に低くなった。とはいえ今の季節は夜が長いので、日没から土星が沈むまでに7時間もあり、まだじゅうぶん観察が楽しめる。11月下旬に「準消失」した環の見え方がどうなっているか確認しよう。

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 一方、東の空には冬の星座たちとともに木星が昇ってくる。双眼鏡や天体望遠鏡でしっかり観測したい。また、夜明け空の水星にも注目。水星としては好条件で、観察の絶好のチャンスだ。明けの明星のような派手さこそないが、見えた時の喜びは水星のほうが大きいかもしれない。

 ふたご座流星群は14~15日に活動のピークを迎える。月明かりの影響は小さめで、多くの流れ星を目にできるだろう。寒さ対策や体調管理、安全への注意やマナー順守など、空以外のことにも配慮して一大イベントを楽しもう。

 大みそかの夜にはプレアデス星団が月に隠される。プレアデス星団(すばる)があるのはおうし座で、おうし座にはヒヤデス星団という見やすい星団もある。このヒヤデス星団の辺りは、和名で「つりがねぼし」とも呼ばれる。除夜の鐘を聞きながら、つりがねぼしや月とプレアデス星団を眺めながら、良い新年をお迎えください。

 12月5日:スーパームーン

 2025年最後の満月はスーパームーンでもある。スーパームーンは、月が地球に最も近い位置(近地点)に来る時期が満月とちょうど重なるときに起こる現象だ。地球から最も遠い位置(遠地点)にある満月と比べて最大で14%大きく、30%明るく見える。(参考記事:「2025年の残りの満月はすべて「スーパームーン」、激レア現象」)

 最高の瞬間を目撃したいなら、夕暮れどきに東の空に月が昇ってくるときを狙おう。「月の錯視」と呼ばれる光学的効果により、月がひときわ大きく見える。周囲にビルのような建物や木があればいっそう効果的だ。

 12月8日:水星が西方最大離角に

 太陽系で最も内側を公転する水星は、太陽のまぶしい光から遠ざかることはめったにないが、8日には西方最大離角、つまり太陽から西へ最も離れて見える位置にくる。

 この日は、太陽の輝きに邪魔されずに水星を観察する絶好のチャンスだ。早朝、日の出の1時間ほど前に空を見れば、水星が東の地平線から、すぐ後ろに金星を伴って現れるだろう。

 12月14〜15日:ふたご座流星群がピーク

 12月14日夜から15日明け方にかけての活動の極大期には、空に“天の紙吹雪”が降り注ぐ。ふたご座流星群は毎年、最も流星が多く、また一定して見られる流星群のひとつとして知られており、適切な条件が整えば、ピーク時には1時間に60〜120個の流星を見せてくれる。2025年はとりわけ良い観測条件がそろっている。

 流星群がよく見え始めるのは午後9時前後。ピークの夜の月は、下弦を過ぎて明るい部分が3割ほどのやや細い月であり、15日午前2時頃になってようやく昇ってくる。つまり、晴れていれば、暗い空のおかげで何時間も邪魔されることなく流星観察を楽しめるというわけだ。

 黄色がかった光の筋や、とりわけ明るい輝きを放つ「火球」にも注目しよう。空のどこにでも現れる可能性がある。

 12月15日:オリオン大星雲が明るく輝く

 12月は、幻想的なオリオン大星雲を観測するのにもってこいだ。塵とガスから成り、星が誕生しているこの領域はメシエ42(M42)とも呼ばれており、肉眼で見られる天体としては暗い部類に入る。望遠鏡を使えば、青、ピンク、緑色の煙のような模様など、特徴的な姿がより鮮明に浮かび上がる。

 観測に適しているのは12月15日。オリオン大星雲はこの日の真夜中頃に夜空の最も高い位置に到達する。この“星のゆりかご”を見つけるには、有名なオリオン座の三つ星の下を探してみよう。

 12月19日:3I/ATLAS彗星が地球に最接近

 幅およそ11キロメートルという観測もある3I/ATLAS彗星は、12月19日に地球に最接近し、約2億7000万キロ離れた地点を通過する。今から12月中旬にかけてが、この珍しい来訪者を観測するのに最適な時期となる。3I/ATLAS彗星は、太陽系を通過する恒星間(太陽系外)天体としては、歴史上確認されている中で3つ目にあたる。

 天文学者らは、3I/ATLAS彗星の起源は天の川銀河の遠い星系にあり、その誕生は70億年以上前だと考えている。暗く肉眼では見えにくいが、望遠鏡や天文台を利用できる人は、10月の太陽への最接近を生き延びたこの彗星の姿を観察できるだろう。しし座付近を探してみよう。

 12月22〜23日:こぐま座流星群がピーク

 こぐま座流星群は、ふたご座流星群やペルセウス座流星群ほど派手ではないが、見る価値は十分にある。特に2025年は、月が新月に近く薄暗いため観測には最適だ。活動のピークは12月23日午前1時頃に訪れる。

 暗い空の下、1時間に最大10個ほどの流星が見られるだろう。流星活動の大半は放射点(流星が放射状に飛び出すように見える点)が最も高くなる夜明け前に起こるが、流星は一晩中、どんなタイミングでも現れる可能性がある。

 12月27日:土星が月と接近 木星が明るい

 12月27日の夜、半月に近い月と土星が接近して見える。日没後、南の空にこの2つが並んでいる姿を探してみよう。月と土星は一緒に移動し、真夜中頃に西の地平線に沈んでいく。

 1月中旬、地球が太陽と木星のちょうど中間を通過する。これを木星の「衝」という。衝の前後には、木星は普段より大きく、明るく輝いて見える。

 厳密に言えば衝が起こるのは2026年1月10日だが、この巨大なガス惑星は、2025年12月後半から2026年初頭にかけて、徐々に明るさを増していく。木星は太陽が沈むとすぐに北東の地平線から昇り、一晩中観測できる。

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