妙義山、日向山で山火事発生 関東各地で乾燥注意報

 空気が乾燥してきて、金属製のドアノブに触れようとした時、身構える自分がいた。そう静電気だ。なんとなく指先に「ビリッ」とくるのがわかる。今年も本格的な冬がやってきたなと思う。

 乾燥注意報が出ると注意しなければならないのは火事だ。乾燥時は火災発生のリスクが高まり、わずかな火種でも出火・延焼するおそれがある。

 特に多いのは、タバコの不始末だ。タバコは、全国の火災の出火原因の第1位。タバコのような小さな火種でも十分火事になり得る。寝タバコやポイ捨ては絶対にやめよう。  また、コンロやストーブも火災の原因として多く挙げられまる。コンロから離れるときは、ちょっとの時間でも必ず火を消そう。また、コンロやストーブの近くには燃えやすいものを置かないようにしよう。

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 そして今年は山火事が多く発生している。神奈川県や群馬県で相次いだ山火事は、自衛隊や消防のヘリコプターによる空からの散水など行うも、現在も消火活動が続いている。

 伊勢原日向山(ひなたやま)の山火事

 神奈川県伊勢原市の丹沢山地を構成する日向山(ひなたやま)で発生した山火事は、12月10日午前6時から消防の地上部隊が現場に入り本格的な消火活動が始まった。午前8時からは横浜市消防局や東京消防庁のヘリによる散水が11回行われたが、今のところ鎮火の見通しはたっていない。

 また、12月8日に発生した群馬県安中市や富岡市などにまたがる妙義山の山火事でも、10日午前8時ごろから自衛隊のヘリ3機による散水など消火活動が再開した。

 発生から2日たち、火の勢いは弱まっているという。関東では、東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬に乾燥注意報が発表されていて、引き続き、火の気には注意が必要だ。

 山火事の原因は

 山火事(山林火災)は、森林や原野で発生する火災で、そのほとんど(98%以上)はたき火や火入れ、たばこの不始末など、人為的な要因によって引き起こされる。日本国内では年間平均約1,200件以上の山火事が発生しており、特に空気が乾燥しやすい春先に多く発生する傾向がある。

 山火事の主な原因は次の通り。 1位たき火: 全体の約3割を占める最大の原因。枯草がある場所でのたき火や、消火不十分なまま放置することが危険だ。2位火入れ: 農作業に伴う野焼きなども含まれる。周囲に知らせずに行うことや、風の強い日に行うことは禁止されている。3位たばこ: 吸い殻の投げ捨ては重大な火災原因となる。4位放火(疑いを含む): 意図的な放火も一定数発生している。

 山火事の被害

 健康被害:懸念されるのが、健康被害。山火事が起きると、煙が出る。その中に二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスのほか、とても微小な粒子状物質(PM2.5)が含まれており、規模によっては大気汚染を引き起こし、ぜんそくなどの呼吸器疾患や心臓病などにつながる悪影響をもたらす。

 財産・生態系の消失: 森林資源や動植物の住処が失われる。植生を元に戻すには数十年以上かかり、クマなどの動物は餌を求めて田畑を荒らしたり、人里に出没したりするおそれも出てくる。

 二次災害の発生: 森林が消失すると、山の保水力が低下し、大雨などによる土砂災害や洪水のリスクが高まる。山林では樹木が根をはることで土壌の浸食や崩壊が抑えられている。ところが、山火事などで広大な森林が失われると、山の保水力が弱まったり、風雨で地盤が緩んだりして土石流や土砂崩れ、洪水などのリスクが高まる。

 刑事責任・損害賠償: 過失で山火事を起こした場合でも、森林法違反により罰金刑などの刑事罰が科される可能性がある。

 予防のために

 私たちは、大規模化する山火事にどう向き合えばよいのだろうか。

 山火事を防ぐためには、一人ひとりの注意が不可欠です。枯草など燃えやすい場所では絶対たき火をしない。乾燥注意報や強風注意報が出ているときは、屋外で火を扱わない。たばこの吸い殻は必ず完全に消し、投げ捨てない。

 大規模化を防ぐには、燃えやすい条件がそろっているときに火を出さないことに尽きる。林野庁や消防庁は日ごろから、さまざまな注意喚起を図り、一定の成果をあげている。

 林野庁からの呼びかけ

・枯れ草のある火災が起きやすい場所では、たき火をしない ・火気の使用中はその場を離れず、完全に消火する ・強風時及び乾燥時にはたき火、火入れをしない ・火入れを行う際は許可を受ける ・たばこは指定された場所で喫煙し、吸い殻は必ず消すとともに投げ捨てない

 一方で、林野庁は、山火事の危険性が高い日を予測し警戒活動を行う仕組みを構築しつつあります。「林野火災発生危険度予測システム」で、ウェザーニューズに委託して地域ごとの日射量や降雨、森林の状況などから時期や場所を推測するもので、年度内の実用化をめざしている。



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