2026年3月、ニュースでヒューマノイド(人型ロボット)が、人間相手にテニスをする映像が流れた。ここまで、人の動きに近づくことができるとは思わなかった。このような動作をヒューマノイドで再現するのは非常に困難だ。
中国の清華大学研究チームは不完全な人間のモーションデータから運動能力の高いヒューマノイドのテニススキルを学習するシステムである「LATENT」を構築した。プロテニスプレイヤーとまではいかないが、テニスをプレイする際に使用される基本的なスキルを捉えたモーションフラグメントのみで構成されているため、データ収集の難易度が軽減されているという。
ロボットが人の仕事に置き換わる時代はもうすぐそこまで来ている。人間が実現可能なあらゆる知的作業を理解・学習・実行することができる人工知能(AI)を汎用人工知能(AGI)というが、人の動きまでまねるヒューマノイドまで出現したことは驚きだ。

2029年スポーツ、学術分野のAIによる代替、高度な専門職の喪失
AGI到達からわずか3から5年の間に、労働の代替は高度な専門職へと波及する。世界中で実施されたすべての手術データを学習・共有したヒューマノイドロボットが、人間界の最高峰の外科医をしのぐ精度で日常的に手術を行うようになる。
同時に、AI自身が人間には理解できない速度で自己改善を続け、数学や物理学などの学術分野で次々と新たな発見を生み出すようになる。人類が独占してきた「専門性」の喪失である。これにより人間の科学者の存在意義は薄れ、ノーベル賞のような権威ある賞すら意味を持たなくなる。
またこの専門分野の浸食は、科学だけの分野ではなく、これまで人類の最後の砦とされていた、芸術や感性、創造性の分野にも及ぶことになる。人類が想像もしなかったような音楽や絵画、映像、物語をAIが産み出すようになる。これまで人間にしかできないとされてきた高度な専門職の役割を、AIが完全に掌握する。
2030年、人類の知能超えと「究極のデフレ」の発生
2030年までには、AIの知能が全人類の知能の合計を完全に上回る段階に突入する。AIとロボットが地球規模で労働力を代替することで、モノやサービスを生産するコスト構造から「人件費」が完全に消滅する。その結果、最終的な製品価格は「原材料費と電気代」のみにまで暴落する。この段階では人類の経済システムがAIの進化のスピード追い付いていないため、人類は大量の失業と貧富の差の拡大という厳しい時期が訪れる。
猛烈なデフレが発生すると同時に生産性が劇的に向上し、あらゆる高度なモノやサービスが限りなく無料に近い状態で提供されるようになる。例えば医療分野では、世界中の外科医を上回る数のロボットが稼働し、現在の国家元首が受ける以上の最高水準の治療を誰もが安価に受けられるようになる。教育の現場も一変し、無限の忍耐力を持つAIが個人の適性やペースに合わせた学習体験を無償で提供する。知識の獲得手段としてAIが最も効率的になるため、若者が学校へ通う目的は知識の詰め込みから、同年代との社会的経験やリーダーシップの育成へと移行する。
経済における供給の制約が取り払われ、人類はかつてない物質的な豊かさを手に入れる。マスクはこの状態を、単に高額な現金が支給される仕組みではなく、普遍的で高度なモノとサービスが無料で受けられる世界「普遍的高所得(UHI)」という概念で定義する。誰もが必要とする物資やサービスへ実質的に無料でアクセスできる環境が整い、将来の老後のために資金を蓄えるという資本主義的な行為自体が意味を持たなくなる。

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