ラピスラズリ新潟・糸魚川で国内初確認

 新潟・糸魚川市で濃い群青色をした宝石「ラピスラズリ」が発見された。2月27日、国立科学博物館が発表した。

 和名で瑠璃(るり)と呼ばれ、青く美しい宝石として古来、愛されている「ラピスラズリ」。その産出を国内で初めて確認した。場所は新潟県糸魚川(いといがわ)市の姫川支流。産地は世界でごく限られている。今まで見逃されていた可能性があり、今後さらなる発見が期待される。

 ラピスラズリは、アユインやソーダライトなどの鉱物で構成される岩石。宝石品質の原石の産地は古代からアフガニスタン東北部のみで、国内の産出は知られていなかった。2人の人物(いずれも故人)が趣味の収集品としていたものについて、同館が化学組成分析とエックス線解析を実施。ラピスラズリであることが分かり発表した。

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 同市の海岸では、過去にもラピスラズリのかけらが拾われたが、イベントで外国産が撒かれたものと考えられた。また、河床や海岸には見た目の似た「デュモルティ石」もあり、同館は「デュモルティ石と思って青い石を所有している人の標本には、ラピスラズリも紛れているのではないか」という。

 ラピスラズリの青色

 ラピスラズリと言えばなんといっても青色。宝石を意味する-ラピス-Lapis-と青色を意味するラズリ-Lazuli-がこの宝石の名前となっている。もし、本当に色むらがほとんどなく均一な天然のラピスラズリに出会ったなら、それは奇跡の石ともいえる。

 古代エジプト時代、金とともに権威の象徴となったのがラピスラズリ。ツタンカーメンの黄金のマスクにはヘッドセット、胸当てなどの装飾として約60もの印象的なブルーのラインが入っており、さらに眉やアイメイクにもラピスブルーが効果的に用いられている。

 身に着けると強い力が備わると信じられていたことから、王はラピスを独占所有して他のものに力を与えないようにと考えたとも言われる。そして、その後も古代エジプトの王は遠く離れた産地からラピスをもたらすためのへ交易路も築いたと言われている。

 このようにラピスが世界の歴史上、最も有名な王に関わる宝石となったのは、美しいだけでなく、その美しさが秘めた力や強い神秘性を感じさせたことの証である。

 ラピスラズリの成分

 ラピスラズリ (lapis lazuli) という名前は、以前は青金石(ラズライト)として知られる青い鉱物を指して使われていたが、実際にはほとんどの場合、硫黄を多く含む藍方石の一種を指している。また、ラピスラズリという名称は、これに加えて方解石や黄鉄鉱などを含む岩石にも使われる。現在では、主に装飾用の石としての意味で用いられることが多い。

 和名では瑠璃るりといい、サンスクリット語のヴァイドゥーリャないしパーリ語のヴェルーリヤの音訳とされる。深い青色から藍色を持ち、しばしば黄鉄鉱の粒を含んで夜空のような輝きを持つ。

 人類に認知され、利用された鉱物として最古のものとされている。エジプト、シュメール、バビロニアなどの古代から、宝石として、また、顔料ウルトラマリンの原料として珍重されてきた。

 主成分の藍方石 Na₃Ca(Al₃Si₃O₁₂)(SO₄) などの他に、いくつかの微量鉱物が入り混じって固溶体を成している。主な成分は珪酸、アルミニウム、ナトリウム、カルシウムで、さらに硫黄や塩素を含む。そのため、ハンマーで叩くと硫化水素臭を発する。


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